1992年4月7日生まれのジェラール・モレノは現在31歳。国内複数クラブの下部組織を渡り歩き、2010年にビジャレアルの下部組織に入団した。2014年夏にトップチーム昇格を果たすと、一度はエスパニョールへと移籍するものの、2018年夏に復帰する。圧巻だったのは2020−21シーズン、キャリアハイとなる公式戦30得点を記録。ラ・リーガでの23得点により『サラ賞』を受賞し、ヨーロッパリーグでの7得点はクラブを同大会初優勝に導くものだった。
繊細なボールタッチとシュートセンスで、攻撃の組み立てからフィニッシュにまで関わるジェラール・モレノ。しかし、直近2シーズンはケガに悩まされている。前述した2020−21シーズンにビジャレアルとスペイン代表で50試合以上に出場したことで、翌2021−22シーズンは3度の負傷離脱。昨シーズンも筋肉系のトラブルが相次ぎ、公式戦11得点にとどまっていた。それでも、同選手は「難しい2年間だったけど、今は気分も良いし、体力と自信もある。最高の状態でリーガの開幕を迎えて、力強いスタートを切りたいんだ」と告白。続けて「この間、いろいろな解決策を探してきたが、今年は下半身をできるだけ強化するため、より具体的に取り組んできた。すべてがうまくいっているので満足しているよ」と新シーズンを前に、自身のコンディションについて明かした。
新シーズンは、ラ・リーガと3年ぶりのヨーロッパリーグが控えているビジャレアル。新たな冒険に対する高揚感を口にしたジェラール・モレノは「シーズンが本当に楽しみ。再びヨーロッパリーグを戦うのだから、美しいだけではなく、苛烈な1年になる」としつつ、「野心を持つことはいいことだ。クラブとしてリーガとヨーロッパの両方で昨シーズンを超えたい。難しい挑戦なのは百も承知だけど、毎年毎年、新たな一歩を踏み出し続けなければならない」と決意を語っている。
またジェラール・モレノは、個人としても“大記録”に挑むことになる。ここまでクラブ公式戦通算106得点を記録しており、歴代最多得点更新が迫っている同選手は「この黄色いシャツを着続けることが、僕にとってどのような意味を持つのか、皆んなは知っているだろう。僕の目標は、どんな時もビジャレアルを可能な限り高みへと連れていくことだ。そして、この美しい記録を破れることを願っている。このクラブに入ったときから、それは夢であり、願望だったからね」と思いを巡らせた。
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