0.078秒差の決着。三浦愛が翁長実希との死闘を制し開幕2連勝「KYOJO CUPのレベルが上がってきている」

0

2023年07月25日 13:40  AUTOSPORT web

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AUTOSPORT web

開幕2連勝を飾った三浦愛(Team M VITA) 2023年KYOJO CUP第2戦富士
 女性レーシングドライバー“競争女子”による熱いバトルが繰り広げられているKYOJO CUPの2023年シーズン第2戦が、7月23(日)に静岡県の富士スピードウェイで開催され、三浦愛(Team M VITA)が翁長実希(RSS VITA)との僅差のバトルを制し、開幕2連勝を飾った。

 雨の中のレースとなった開幕戦と同様に、22台がグリッドに並んだ今季第2戦。今大会は予選、決勝ともに青空の下、ドライコンディションでの開催となり、8時30分から行われた公式予選では、5年ぶりにKYOJO CUPにエントリーしている平川真子(RSS vita)が好タイムをマーク。翁長や三浦らがタイム更新を狙ったが一歩及ばず、平川が自身初となるポールポジションを獲得した。

 12周で争われた決勝レースは12時50分にスタートが切られ、まずはポールシッターの平川がレースをリードする。しかし3番手スタートとなった開幕ウイナーの三浦が、2周目にライバルの翁長をパスし、翌周には首位を走る平川をも攻略。トップに浮上した。

 また、翁長も5周目のダンロップコーナーで平川をかわして2番手に順位を上げるが、抜かれた平川も離されることなく食らいつく。上位3台によるトップ争いはレース後半戦に入っても継続され、残り周回数が少なくなるにつれて激化していく。

 8周目、2分00秒885のファステストラップを記録した翁長が、三浦に並びかけてオーバーテイクに成功する。だが、三浦も負けじと勝負を仕掛ける。ストレートスピードの伸びを重視したセッティングで挑んでいた三浦は、9周目のメインストレートで再逆転を果たした。

 しかし、これで決着とはならず。ファイナルラップではコースの半分以上を2台が並走する激アツの優勝争いに。アドバンコーナーで翁長がライバルの前に出て最終パナソニックコーナーを駆け上がったが、ぴったりとマークする三浦がストレートで翁長に並びかけ、フィニッシュラインの数十メートル手前で逆転に成功。わずか0.078秒というKYOJO CUP史上もっとも小さいタイム差でこのバトルを制した三浦が、開幕2連勝を達成した。

「2連勝することの難しさと感じました」と優勝した三浦。「予選の時からみんなにマークされて全然リズムが取れず、予選は3番手になりましたが、チームが良いクルマを作ってくれたので決勝には自信がありました」

「今回は決勝に向けてストレート重視のセッティングにしていたので、コーナリングは厳しい部分もありましたが、そのセッティングにしたことは当たりだったなと思います。それは私の力ではなくエンジニアやスタッフのおかげです。最終ラップはあまり無理はせずに(翁長に)プレッシャーをかけ続けて最終コーナーを駆け上がりました」

「オープニングラップからずっと気が抜けないし、前を見ているよりバックミラーを見ている方が多いんじゃないかというくらい忙しいレースでしたね。平川選手もとても速く、KYOJO CUPのレベルが上がってきていると感じました」

 好バトルの末に惜しくも敗れた翁長は2戦連続で表彰台を獲得。トップから0.219秒差の3位となった平川は、今季初のポディウムフィニッシュを果たした。

 KYOJO CUPの次戦第3戦は、9月24日(日)に富士スピードウェイで開催される。

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定