<実親の介護>【後編】必要になったらどうする?親子関係が悪い人たちの悩みと選択。介護が親孝行?

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2023年07月25日 21:30  ママスタセレクト

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前回からの続き。「親の介護が必要になったらする気はある? ない?」との質問をママスタコミュニティに投げかけた投稿者さん。シンプルな質問ですが親の介護は誰しもが直面する可能性がある、無視することはできない問題です。これに対しママたちからは「もちろん介護したい」「1人で見るのは難しい」「介護サービスも利用したい」など、さまざまな意見が挙がりました。

介護をしたくないと思ってしまうことが苦しい



投稿内に集まった「親の介護をしたい」と考えるママたちのコメントに、投稿者さんからある言葉が投げかけられました。
『みなさんいろいろだなー。素直に介護するよっていえる人すごいな。私は無理だ』
迷いなく親の介護をしたいと言うママたちに対して、「すごい」と反応した投稿者さん。親の介護に対してネガティブな思いがあるようです。投稿者さんはさらに気持ちを明かしてくれました。
『一人暮らしして全部自分でやりくりしてきたし、私が結婚するって話になったときもお金援助してって言われたり子育ても協力してくれなかった。だから介護したくないって気持ちが先に出てくる自分がいやらしくて、最低だなって思って今でも苦しいんだよね』
どうやら投稿者さんは、自分の両親のことをあまり良くは思っていなかったようですね。それには、社会に出てから親の力を借りずに一人で頑張ってきたことや、結婚を祝福してくれるどころかお金の無心をされたこと、さらには育児を手助けしてくれることもなかったなどの背景があったようです。しかしそれを理由に親の介護をしたくないと思ってしまうことに、投稿者さんは罪悪感を感じているのだそう。今回ママスタコミュニティに質問を投げかけたのも、同じ思いを抱えている人がいるか、知りたかったからなのかもしれません。

親子関係が悪いから介護はしない


投稿者さんと同じように、親の介護に拒否反応を示すママもるようです。
『ないない。絶縁しているから』
『親がやってくれたことだけを返すつもりって考えたら、介護しないでいいって結論しか出てこない』
『したくない。そもそも介護放棄が罪になるのが納得できない』
すでに親とは絶縁していて、介護をするつもりもないと話すママもいました。絶縁をしたということですから、よっぽど許せないことがあったのでしょう。「親にしてもらったことを返そうと考えると、介護しないでいいと結論がでた」と皮肉気味な意見も……。またほかのママは「どうして介護放棄が罪になるの?」との不満も寄せられました。高齢者虐待防止法によると、介護・世話の放棄・放任は虐待のひとつと捉えられています。実際に令和3年度では、養護者(高齢者の世話をしている家族、親族、同居人等)による高齢者虐待のうち、およそ19%が介護放棄によるものと報告されています。罪に問われるかどうかについてはさまざまなケースがあるでしょうが、親子関係が良くなくとも自分を守るために、何かしら介護の代替手段を考えておくほうがよいのかもしれません。
参考:厚生労働省『高齢者虐待防止の基本』
参考:厚生労働省『令和3年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果』

親が大好きだから介護はしない


親の介護をしたくないと考える人が必ずしも、親との関係が悪いわけではなさそうです。
『絶対やらない。親のこと嫌いになりたくないもの。手続きとかお金とか、必要なことはするよ。でも直接ケアはしない。「在宅無理になったら施設」って決めてるし親にも言ってる』
『母の介護はしたくない。大好きな母のままで見送りたい』
『したい気持ちはあるけど、実父を介護したときに本当にしんどくなって、私がダメになったからもうしないと決めている。家族を嫌いになりたくないから、しない』
こちらのママたちは「親を嫌いになりたくないから、介護はしない」と考えています。介護に関わる手続きや費用の負担はするけれど、直接自分が介護をするつもりはないようですね。いざというときにモメることがないよう、親にも「お金は出すけど介護が必要になったら施設にお願いする」と事前に伝えておくことも大切なのかもしれません。また介護を経験したことがあるからこそ、次はしたくないとの結論に至った人もいるようです。介護は綺麗ごとだけでは済ませられませんし、大好きな親のまま見送ってあげたいと考えるのもまた、親孝行ではないでしょうか。

いざとなると放ってはおけないよ


『他人は介護できても、実親を見るのはつらすぎる。現実逃避だけどね。実際介護が必要になったら放っておけないと思ってる』
『現実そうなるとするよ。みんなの親、まだピンピンしてるでしょ。想像つかないんだと思うよ』
綺麗ごとだけでは介護はできないから、親の介護はしたくないとする一方で、現実に直面すると放っておくことはできないとの意見も挙がりました。たしかに、今は親が元気ならば、介護が必要となったときの姿はなかなか想像し難いものでしょう。いざその状況になったときに、自分の手でなんとかしてあげたいと思ってしまうことも不思議ではないのではないでしょうか。

「もし将来、親の介護が必要になったらする気はある? それともない?」との質問に、それぞれの思いを寄せてくれたママたち。育ててもらった恩があるから自分が介護をしたいと思う人、親とは不仲だからしたくないと思う人、大好きな親を嫌いになりたくないからこそ介護はできないと考える人、親子関係はさまざまですから親の介護における考え方もさまざまでしょう。また、いざ親の介護が必要な状況になると考えが変わることもあるかもしれません。ただぼんやりとでも、プランを考えておくことは大切ですよね。いつかは訪れるであろう親の介護に向けて、いまいちど自分の考えと向き合ってみるのも良いのではないでしょうか。

文・みやび 編集・横内みか イラスト・Ponko

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