VICTORINOX『ネイルクリッパー』は極小サイズなのに驚異の切れ味。持っていて安心&満足な爪切りなのだ

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2023年07月27日 11:01  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
人は誰しも、他人には理解されにくいけど自分にとっては割とシビアな問題、というものを一つや二つ持っているのではないだろうか。

甚だ個人的な話だが、僕の場合それは“爪”である。


ちょっとでも伸びた爪の先が、パソコンのキーボードやスマホの画面にコツコツと当たる感触。あれがものすごく嫌いなのだ。

○■Amazonで1500円。小指ほどの大きさのミニミニサイズなビクトリノックス爪切り



爪をとても長く伸ばしているにもかかわらず、指の腹を使って巧みにキーボードやスマホを操作する女性を見かけることがある。

いつ見てもあれだけは、「とても真似できん」と思う。

爪の先が当たるカチコチという音がかすかに聞こえてきたりすると、側にいるだけで虫唾が走ってしまうほどだ。



だから僕は自分の手の爪を、恐らく世間一般の人の平均よりもずっと頻繁に整えている。

その頻度をきちんと測ったことはないけど、白い部分が肉眼で見えるようになったらすかさずやっつけているので、3日に一度は爪切りしていると思う。

だから爪切り道具にも少々こだわりがあって、今回はそれを発表したいのだ。



最近の僕のお気に入りは、Amazonで購入したビクトリノックスの『ネイルクリッパー』という爪切りだ。

1500円と、ただの爪切りにしてはまあまあの価格だったが、値段なりに実によくできた道具なのである。


まず特筆すべきはその大きさだ。

手元にある私物の実測値で、長さ約59mm、幅約13mm。

厚みは、最も厚いところでもわずか7mmしかない。

手のひらに乗っけてみると、非常に小さくて可愛らしいサイズだということがわかるだろう。


デフォルトの畳んだ状態から、可動部分をくるっと転回させると、テコが立ってスタンバイOKとなる。このギミック感も、ちょっと楽しい。

テコを立てても非常に小さいことに変わりはなく、実に頼りなさげだ。

最初は、こんなに小さく華奢な作りで、爪切り本来の役割をきちんと果たせるのかな? と訝しく思ったほどだった。


○■思い立ったらすぐに切らなければ済まない性分なので携帯爪切りは大事



でも、もともとこの爪切りを買った目的は携帯用だ。

非常時に備えて常に持ち歩きできる、なるべくコンパクトな爪切りが欲しかったので、切れ味があまり良くなかったとしても、まあいいやと思っていた。



ちなみに、たかが爪に“非常時”って何?と思われるかもしれないが、僕は出先で緊急的に爪を切りたくなることがよくあるのだ。

おしゃれカフェに赴き、「今日はここに腰を据えて、しっかり原稿を書こう」とMacBookを開いてキーボードを打ちはじめたのも束の間、爪がコツコツ当たる感触が気になりはじめる。

前の日に家で仕事をしていたときは何ともなかったし、成人の爪の成長は1日に0.1mm程度だというから、もっぱら気持ちの問題なのは分かっているのだが、一度気になってしまうともうダメだ。

爪を至急なんとかしなければ、気もそぞろでまともな文章など書けたもんじゃない。

まあ難儀な性格と言われればまったくその通りなんだけど、そんなことがよくあるので僕はいつからか爪切りをEDC(every day carry=毎日必ず持ち歩くもの)に加えるようになった。



出先で気になったら、トイレの個室にこもって左右10本の指の爪を綺麗に処理する。

するとたちまち気分はスッキリ!

清々しい気持ちで、改めて仕事に取りかかることができる。

だから僕にとって携帯用爪切りは、必須のお仕事道具のひとつとも言える。



今までいくつもの携帯爪切りを使ってきて、先代は無印良品で買った旅行用のものだった。

それはそれで特に不満はなかったんだけど、残念ながらなくしてしまい、代わりを探して見つけたのがこのビクトリノックスだったわけである。


○■携帯用なので切れ味については二の次だったのだが…



あくまで携帯用爪切りなので、もっとも重視したポイントはコンパクトであること。

切れ味については二の次で、多少難はあっても、取り敢えず切れさえすればOKと考えていた。

ビクトリノックス『ネイルクリッパー』はその点、今まで所有してきた携帯爪切りの中でも格段にコンパクトであるうえ、デザインが洗練されていてカッコよく、それだけですでに合格点に達していた。



そして購入した直後、試しに指の爪を切ってみたら、マジでちょっと驚いた。

この手のコンパクトな爪切りは一般的に、テコから刃へ伝わる力が弱く、けっこう力を込めて押しきらないと切れないもなのだが…。

このビクトリノックス君ときたら、意外なほど軽い力でサクサクと気持ちよく爪が切れたのである。

切った爪の断面もスッキリしていて、布に引っかかったりすることもない。

家に置いてあるそれなりの大きさの爪切りと比べても、まったく遜色のないこの切れ味。

さすがはスイスが誇るツールブランド、ビクトリノックスだなと思わず唸ってしまった。


ビクトリノックス『ネイルクリッパー』を使ってみてもうひとつ驚いたのは、爪がまったく飛び散らないことだった。

切った爪を格納するケースはついていないので、ある程度散らかることはあらかじめ想定していたのだが、プチンという軽やかな音ともに切れた爪は、どこにも行かず上下2枚の刃の間にスッと収まっていた。

きっと刃がとても鋭く切れ味鮮やかであり、力づくで押し切っているわけではないので、爪が飛ばないのではないかと思う。


というわけで思いのほか気に入ってしまったビクトリノックス『ネイルクリッパー』。

外出時だけではもったいないので家でも使うようになった。

それくらいの優れものだったということだ。



ところで、僕が爪切りを常に携行するのには、もうひとつの理由がある。

僕はいい歳をして、お店で買ったものはすぐに使いたくなる性質で、家まで我慢できずに車の中などでパッケージを開く癖がある。

シャツを買ったりしたらすぐ袖を通したくなるので、ついているタグを切らなければならないんだけど、ナイロン製の細い糸状のもの、ファッション業界用語で“モヤシ”と呼ばれる丈夫なアレを、手でぶち切るのはなかなか難しい。



そこで取り出すのが…。

そう、常に携行している爪切りなのだ。

本当はタグを切ったり固いパッケージを切り開いたりするために、ちょっとしたナイフやハサミを持ち歩きたいところなのだが、日本の銃刀法や軽犯罪法は妙に厳しく、どんなに小さなものでも刃物を持っていると、罪に問われる可能性がある。



でも爪切りだったら問題はないでしょう。

もしもこんな極小の爪切りさえ“危険物を隠し持っていた”と認定され検挙されようものなら、それこそお笑い種だ。

僕としては、そうなったらそれはそれでいい原稿ネタになるんだけども。



文・写真/佐藤誠二朗



佐藤誠二朗 さとうせいじろう 編集者/ライター、コラムニスト。1969年東京生まれ。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わり、2000〜2009年は「smart」編集長。カルチャー、ファッションを中心にしながら、アウトドア、デュアルライフ、時事、エンタメ、旅行、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動中。著書『ストリート・トラッド〜メンズファッションは温故知新』(集英社 2018)、『日本懐かしスニーカー大全』(辰巳出版 2020)、『オフィシャル・サブカルオヤジ・ハンドブック』(集英社 2021)。ほか編著書多数。 この著者の記事一覧はこちら(佐藤誠二朗)

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