詩羽「何が普通で、何が普通じゃないの?」と葛藤した学生時代『最高の教師』で演じる瑞奈ニカとの共通点

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2023年08月12日 11:11  TVerプラス

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松岡茉優さん主演のドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系、毎週土曜22:00〜)。8月12日に放送される第5話では、文化祭の準備に励む「3年D組」に“ある事件”が起こります。

本作は、卒業式の日に“生徒の誰か”に突き落とされた高校教師・九条里奈(松岡)が、1年前にタイムリープし、真相を突き止めるために3年D組の生徒と本気で向き合っていく学園ドラマ。なお現在民放公式テレビ配信サービス「TVer」では、最新話に加え、第1話〜第3話、ダイジェスト動画、オリジナルコンテンツが配信中。また、クロスオーバー作品の『最高の生徒 〜余命1年のラストダンス〜』も配信されています。

第5話で、九条から突然、文化祭でのある催しの責任者に指名された瑞奈ニカ(詩羽)。学外でプロとして音楽活動をしている瑞奈は、そもそも文化祭に参加する意識がありませんでした。さらに、その文化祭の催しに引退公演を行う予定であるダンス部の生田やよい(莉子)から「有名人風吹かせて私たちの青春をぶち壊すのだけはやめてね」とにらまれ、担当を断るため九条を追いかけるのですが、そこで九条に「文化祭前日、ある問題が生じ、今年の文化祭はなくなります。それを止められるのは瑞奈さん、あなただけです」と言われ……。

この第5話のキーパーソンとなる瑞奈役・詩羽さんにインタビューを実施。これまで感情を見せることのなかった瑞奈が、“ある事件”をきっかけに感情を爆発させる第5話。そんなシーンをどのように演じたのか、また「音楽活動」という共通点を持つ瑞奈との音楽性の相違点も聞きました。

詩羽と瑞奈の共通点「何が普通で、何が普通じゃないの?」と葛藤した学生時代

――(取材時)先ほど撮り終わったばかりだという第5話。キーパーソンとなる瑞奈をどのように演じましたか?

あまり感情を表に出さないニカが、初めてクラスメイトを前に思いをぶつけるというシーンだったので、心をすり減らしながら演じました。その時の台詞一言一言が私自身も共感してしまう部分が多くて、ニカの思いに寄り添って、ムシャクシャした気持ちを思いっきり表現しました。

――どんな部分に共感したのでしょう?

これまでの放送を見ていただくとわかるのですが、基本的にニカはずっと一人でいます。それは、自分が「特別だから」とお高くとまっているからではなく、今まで「普通じゃない」「変」という扱いをされてきたからこそ自ら孤独を選んでいるんですよね。

私自身も、高校時代に刈上げや口ピアスに対して「普通じゃない」という扱いを受けることがあったので、そこにすごく共感しました。というのも私からしたら、これが“普通”だから。「何が普通で、何が普通じゃないの?」と葛藤している部分は、演じていて「私と同じだ」と思いました。

――では、瑞奈と「まったく違うな」と思う部分はありますか?

ニカは感情、笑顔すらまったく見せない子ですが、私はかなりの笑い上戸。なので、笑わない演技がすごく大変でした。クラス内でのガヤのアドリブ芝居中、面白い話が聞こえてくると、私だったら「ちょっと待って、何それ!」とすぐに突っ込んでいくのに、そんなことしたらニカじゃなくなってしまうので……(笑)。心の中で「めっちゃ面白い!」と爆笑しながら、ずっと真顔を保っていました。

――「音楽活動をしている」という共通点もあります。音楽への思いで重なる部分、また違う部分があったら教えてください。

音楽を通して、自分の思い・信念を世の中に伝えたいと思っていることでしょうか。私も水曜日のカンパネラに入った理由の一つとして、自分の思いを世の中に伝えて戦っていきたいと思ったから。ですが、きっと音楽性が違うんだろうなと思います。劇中でニカが歌うシーンがあるのですが、その歌い方に感情的・攻撃的なものを感じました。私は「音楽ではプラスの感情だけを見せていきたい」という信念でやっているので、そこは違っていますね。

――最後に、第5話の見どころをお願いします。

見どころと言われると……もう、全部です! 一つひとつの言葉に色々な思いを込めたので、視聴者の皆さんにはそれを感じてほしいです。そして、その言葉の意味が最後のシーンに繋がっていくので、「ここに注目です」というよりは、すべての言葉を受け取りながら見てほしいです。

<第5話あらすじ>
九条里奈(松岡)にとって「地獄」と称されることになる2学期が始まり、鳳来高校は一か月後に文化祭を控える状況となっていた。

――と、そこで九条は突然文化祭でのある催しの責任者に瑞奈ニカ(詩羽)を指名する。学外でプロとして音楽活動をしている瑞奈はそもそも文化祭に参加する意識もなく、その提案に驚きを示す。

そんなことをしている暇はないし、そもそもクラスの皆と交わることなく日々を過ごしてきた。その上、皆からはその風貌や行動に対して “変だ”“非常識だ”“調子に乗ってる”と批判されてきた学生生活を送っていた。なのになぜ自分が……と戸惑う瑞奈だったが、その文化祭の催しに引退公演を行う予定であるダンス部の生田やよい(莉子)から「有名人風吹かせて私たちの青春をぶち壊すのだけはやめてね」とにらまれ、ますますやる気をなくしてしまう。

その担当を断るため九条を追いかけた瑞奈は、そこで九条に告げられる。「文化祭前日、ある問題が生じ、今年の文化祭はなくなります。それを止められるのは瑞奈さん、あなただけです」――と。

非常識と呼ばれる人、変り者と呼ばれる人、そんな人の中にある誰にも理解されない「大切なモノ」。調子に乗ってると揶揄される人たちへ送る応援歌が始まる。そして、最後にはこの物語を揺るがす「ある事実」が判明することになる!

取材・文:米田果織
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