15番手スタートのディクソンが逆転優勝【順位結果】インディカー第14戦決勝インディアナポリス

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2023年08月13日 06:00  AUTOSPORT web

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NTTインディカー・シリーズ第14戦ギャラガーグランプリ スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)
 8月12日、アメリカ・インディアナ州にあるインディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースでNTTインディカー・シリーズ第14戦ギャラガーグランプリの決勝が行われ、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が優勝を飾った。

 気温31度、路面温度49度という状況のなかで迎えた決勝レースのスタートでは、5番手グリッドからアウト側にポジショニングしたデブリン・デ・フランチェスコ(アンドレッティ・スタインブレナー・オートスポート)が1コーナーでトップを奪う幕開けとなった。

 1ラップ目のターン7で4番手争いが接近。しかし、アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)がチームメイトのマーカス・アームストロング(チップ・ガナッシ)と接触し、アームストロングはスピンしてしまった。

 さらにその背後から行き場を失ったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)がスピン。ロマン・グロージャン(アンドレッティ・オートスポート)とジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)はアームストロングに相次いで追突してしまい、レースは早くもフルコースコーションが導入されることとなる。

 6周目にピットオープンとなり、順位を大きく下げたディクソンを先頭に、グロージャン、ニューガーデン、コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)らがピットインを選択している。

 レースは8周目に再開。トップのデ・フランチェスコは、リスタートを上手く決めたものの2番手のグラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン)を離すことはできず、9周目の1コーナーでレイホールがインに飛び込みオーバーテイク。首位の座を奪還する。

 その後、首位を走るレイホールと2番手ロッシは、約1秒の感覚を保ったままに最初のピットタイミングを迎えた。

 先に動いたのはロッシで、22周目にピットインを選択。オルタネートタイヤからプライマリータイヤへと交換を行う。トップのレイホールもその後24周目にピットイン。

 レイホールはロッシの前でコースに復帰し、アンダーカット阻止に成功する。さらに、27周目にピットインしオルタネートタイヤを装着して周囲を作戦を分けたルンガーがロッシに接近し、オーバーテイク。レースはレイホール・レターマン・ラニガン(RRL)の事実上の1-2体制となった。

 トップ集団のピットインに際してトップに立ったのは、スタート直後のアクシデントに巻き込まれ、早めのピットインを行って作戦を切り替えたディクソン。ピットタイミングが異なるディクソンは33周目にピットへ向かい、再びオルタネートタイヤを装着してさらなる追い上げにかかる。

 その後レースはレイホールのリードで進み、その約1秒後方にルンガーが続く展開となった。3番手には、オルタネートタイヤを活かしてロッシを抜いたオワードがつけている。

 その後、マクラーレン勢は40周目に2度目のピットインを選択。一方トップを走るRRLの2台はタイミングを遅らせ、49周目にレイホールがピットへ。オワードの5秒前方でコースに復帰した。

 チームメイトのルンガーはさらにタイミングを遅らせ、51周目にピットインを選択するが、給油に手間取りタイムロス。オワードの後方でコースに復帰した。

 ここで再びトップに立ったのはディクソン。1周目のアクシデント以降ピットタイミングをずらしているディクソンだが、好調なペースを維持しながら周回を続け、60周目に最後のピットインを行って12番手からチェッカーを目差す。

 このタイミングでトップ集団はまだあと1度のピットインを残しており、ディクソンのアンダーカットを恐れたルンガー、オワード、レイホールがここで続々とピットイン。

 各々は最後のピットインを消化することを優先し、トラックポジションの防衛を試みるも、時すでに遅し。64周目にレイホールがコースに復帰したタイミングで、ディクソンはすでにその6秒前方の首位に立ち、正真正銘のレースリーダーとなった。

 しかし、レイホールも首位を奪還すべくプッシュを続ける。6秒あった差は徐々に縮まっていき、残り10周を切るころには2.5秒の間隔となる。

 さらにレイホールは好走を続け、その差は約1秒にまで縮まる。しかし、このタイミングで前方に周回遅れのマシンが現れるようになり、レイホールはその処理に追われるなかでオーバーテイクに持ち込むことができない。

 残り3周のターン1では0.2秒にまで近づいたレイホールだったが、ラストスパートはプッシュ・トゥ・パスをより多く残していたディクソンに軍配が上がり、ここで勝負あり。

 15番手スタートのディクソンは、通算54勝目となるトップチェッカーを受けた。レイホールは0.4779秒差で2位に入り、3位には最後のピットインで順位を上げたオワードがルンガーを抑えきって表彰台を獲得した。

■NTTインディカー・シリーズ第14戦ギャラガーグランプリ 決勝レース結果
Pos.No.DriverTeamEngineLapsSP19S.ディクソンチップ・ガナッシH8515215G.レイホールレイホール・レターマン・ラニガンH85135P.オワードアロウ・マクラーレンC854445C.ルンガーレイホール・レターマン・ラニガンH85257A.ロッシアロウ・マクラーレンC853612W.パワーチーム・ペンスキーC8516710A.パロウチップ・ガナッシH85883S.マクラフランチーム・ペンスキーC8510927K.カークウッドアンドレッティ・オートスポートH8513108M.エリクソンチップ・ガナッシH85171121R.ヴィーケイエド・カーペンター・レーシングC85191260L.ルンドクビストメイヤー・シャンク・レーシングH85121326C.ハータアンドレッティ・オートスポートH85111430J.ハーベイレイホール・レターマン・ラニガンH85141506H.カストロネベスメイヤー・シャンク・レーシングH85181618D.マルーカスデイル・コイン・ウィズ・HMDH85271777C.アイロットフンコス・ホーリンガー・レーシングC85241828R.グロージャンアンドレッティ・オートスポートH8461929D.デフランチェスコアンドレッティ・スタインブレナーH8452020R.ハンター-レイエド・カーペンター・レーシングC84212178A.カナピノフンコス・ホーリンガー・レーシングC84222251S.R.ロブデイル・コイン・ウィズ・RWRH84232314S.フェルッチA.J.フォイト・レーシングC84202411M.アームストロングチップ・ガナッシH837252J.ニューガーデンチーム・ペンスキーC83252655B.ペデルソンA.J.フォイト・レーシングH7926276F.ローゼンクヴィストアロウ・マクラーレンC689
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