『ONE PIECE』ルフィが最高地点の「ギア5」へ突入、噂される「インド神話」との関連性を考察

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2023年08月13日 07:01  リアルサウンド

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photo:Zoltan Tasi(Unsplash)

 ※本稿は『ONE PIECE』のネタバレを含みます。


  8月6日に放送されたアニメ『ONE PIECE』第1071話の『ルフィの最高地点 到達!“ギア5”』は、物語の核心に迫るエピソードだった。ルフィが「ギア5」の領域へと突入し、これまで「ゴムゴムの実」とされていた能力が、実は「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル “ニカ”」だったことも判明している。


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  そんなルフィの新たな能力について、一部ではインド神話がモチーフとなっているという説が後を絶たない。両者のあいだにどんな接点があるのか、今こそ振り返ってみよう。


  そもそも「ギア5」の能力は、ゴムの性質にさらなる「腕力」と「自由」を付与するというもの。その見た目は全身が真っ白で、蒸気を羽衣のようにまとっていることから、神々しい雰囲気を醸し出している。その元ネタとして浮上しているのが、インド神話におけるハヌマーンだ。


  ハヌマーンは猿の姿をした神であり、地域によっては白い衣をまとっていたか、白い毛で覆われていたと伝えられる。そのイメージは、覚醒したルフィの姿に強く反映されている印象だ。またハヌマーンは変幻自在、伸縮自在の体を持ち、体の大きさも自由に変えられたらしく、まさにゴムのような性質といって差し支えない。


  また「ギア5」状態になったルフィは、「ゴムゴムの猿神銃」(バジュラングガン)という技を使うのだが、ここには直球で「猿神」の文字が入っている。それどころか、バジュラングはハヌマーンの別名でもあるという。


  さらに有力な根拠としては、「週刊少年ジャンプ」2022年33号に収録された「Road To Laugh Tale」Vol.4の内容が挙げられるだろう。これは作者・尾田栄一郎によるギア5の設定資料をまとめたものだが、直筆で「ハヌマーン」「猿神」という文字が記されていたのだ。


ルフィの父・ドラゴンもインド神話がモチーフ?


  ルフィの父親である革命家ドラゴンも、インド神話と深く関係している可能性が高い。ハヌマーンの父親とされているのは、風神・ヴァーユ(パヴァナ)。そしてドラゴンは、ローグタウンで初登場した時から風にまつわるエピソードが多く、風に関連する能力者とされていた。


  それだけでなく、ヴァーユは仏教において“風天”とされ、干支に関連する「十二神将」ではアニラ大将に位置づけられる。そしてアニラ大将が対応する干支は「辰」であり、まさしくドラゴンそのものだ。


  ルフィが「ギア5」に目覚めた「ワノ国編」も、インド神話との関わりが強い。「ワノ国編」はきびだんごを作る能力者・お玉が登場することなどから、昔話の桃太郎がモチーフとされている。だが一説によると、日本に伝わった桃太郎は、ヒンドゥー教の聖典である叙事詩『ラーマーヤナ』が原型だと言われていた。


 『ラーマーヤナ』は、ラーマ王子が羅刹の王・ラーヴァナに妻をさらわれ、救出するまでの物語。王子は鳥や猿、熊の助けを借り、島を根城にする王を倒して妻を救出する。たしかに桃太郎を思わせる筋書きだが、それよりも重要なのは、作中に登場する猿が他でもないハヌマーンであることだ。実は『ラーマーヤナ』と『ONE PIECE』には、見た目以上に深い影響関係があるのかもしれない。


  ちなみに『ラーマーヤナ』におけるハヌマーンは、戦果の褒美として、ラーマの偉業が語り継がれるかぎり、生き続けることを願ったという。結果としてハヌマーンは、不死の力を手に入れている。


  もしかするとルフィたちが追い求める「ひとつなぎの大秘宝」も、こうした逸話と関係するのだろうか。この先の展開で、インド神話の要素がどれだけ出てくるのか注目したい。


(文=キットゥン希美)


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  • ハヌマンラングールは子殺しの習性がある。最初は同じ生物学者から驚かれ否定されたとか。その後ライオンなど他の動物でも子殺しが行われることが分かった。
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