辛抱強いオオトカゲ、巣穴を見張り生後2日の子ワニをさらう(南ア)<動画あり>

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2023年08月14日 21:01  Techinsight Japan

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南アフリカのクルーガー国立公園で撮影されたオオトカゲとワニ。オオトカゲは巣穴を辛抱強く監視し続け、卵や子ワニを狙っていたという(画像は『Latest Sightings 2023年8月5日付「Lizard Runs off with a Baby Crocodile」』のスクリーンショット)
南アフリカのクルーガー国立公園で今年初め、オオトカゲがワニ(クロコダイル)の巣穴から生まれて2日の赤ちゃんをさらう瞬間の様子が撮影された。オオトカゲは巣穴を辛抱強く見張り、母ワニがいなくなる隙を狙っていたという。当時の動画とともに、アフリカの野生動物専門サイト『Latest Sightings』が伝えた。

【この記事の動画を見る】

クルーガー国立公園でサファリツアーのガイドをしているマーク・フォックスさん(Mark Fox)は昨年、毎日通るヴァラミ橋(Vurhami bridge)の近くにワニの巣穴があることに気が付いた。

それは水辺近くの砂場に穴を掘って作られたもので、そばでは母ワニが中の卵を見守っていた。マークさんはそれ以来、橋から巣穴を観察するのが日課になった。

11月のある日のことだった。いつものように橋の上に車を停めたマークさんは、母ワニが不在の巣のそばで1匹のナイルオオトカゲの姿を見つけてハッとした。

マークさんによると、母ワニは時々巣を離れて水辺に向かうことがあったそうで、「そのオオトカゲはまるで、巣穴の中に卵があるのを知っているかのようでした」と明かすと、このように続けた。

「オオトカゲは巣穴に近づきましたが、卵を襲う前に母ワニが戻ってきて追い払ったのです。私たちがホッとしたのは言うまでもありませんが、母ワニもきっと同じ気持ちだったに違いないのです。」

「私たちはその後も毎日、ワニの巣を見守り続けました。すると1月13日、巣の周りに卵の殻が散乱していることが分かりました。残念なことに私たちは、ワニの赤ちゃん誕生の瞬間を見逃してしまいましたが、ほとんどの卵が無事に孵っていたのです。」

ところがその2日後、マークさんが橋に戻ると、ワニの巣の近くに再びオオトカゲが現れたのだった。

当時の様子を捉えた動画では、オオトカゲが卵の殻をくわえるなどして周りの様子をうかがい、少しずつ巣に近付いていくのが見て取れる。そして穴に頭を突っ込んだオオトカゲは、子ワニをくわえて逃げ去っていき、やっとのことで餌にありついたのだった。


なおマークさんは、この動画を自身のYouTubeチャンネル『Foxys On Safari』で公開しており、「あのオオトカゲは巣穴を辛抱強く見張っていて、母ワニの姿が見えなくなった瞬間に子ワニを盗んだのです」と明かすと、「忍耐と根気強さが、子ワニという報酬につながったのでしょうね」と語った。


ちなみに野生動物専門サイト『Animal Spot』によると、ナイルオオトカゲはアフリカ大陸最大のオオトカゲの一つで、体長は120〜220センチになるそうだ。木に登ることも水中を泳ぐことも得意で、気性が荒く攻撃的だという。



画像は『Latest Sightings 2023年8月5日付「Lizard Runs off with a Baby Crocodile」』『Foxy Crocodile Bush Retreat 2023年1月15日付Instagram「#watermonitor」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
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