持たせるかどうかに始まり、いつからなのか、アプリは制限するのか、SNSは許可するのかなど、子どものスマホにまつわる親の悩みは尽きません。なかでも悩むケースが多そうなのがLINE、とくに学校や部活などのメンバーで作るグループLINEではないでしょうか。「悪口は書き込まない」「遅い時間に投稿するのはNG」など、どんなにママがわが子にマナーを教えていたとしても、参加者全員も同じとは限らないためです。
トラブル多数!初めてのスマホに、浮かれる中学生
中学1年生のお子さんがいるママから、ママスタコミュニティにあがったトピックです。
『中学生、クラスLINEってやらせている? トラブルが多いよね。私が確認することもあるんだけど、LINE内でケンカしたり、特定の子をクループから出したり入れたり。カオスすぎる。うちは傍観しているだけなんだけど、抜けさせたほうがいいかな?』血気盛んな子たちが言い争いをしていたり、時間制限もなくずっと見ている子がいたり。一時は学校の先生まで巻き込むトラブルもあったそうです。このクラスLINEには、お子さんのクラスの2/3ほどが入っているとか。
中学生になったのをきっかけにスマホを持ち、LINEをやり始めた子は少なくないでしょう。まだまだ使い慣れていないことも、トラブルが起きている大きな原因と考えられます。
『かつてのうちの子のクラスLINE、ろくでもない内容だったらしいよ。「誰々は外そう」「入っていないやつは誰だ?」とか。あとは投稿した旅行写真に対して、「自慢するなよ」とケチをつけるとか』
『うちも持ち始めの頃は、トラブルがあったよ。スタンプやおふざけの投稿で、通知が1日1000件とか』
|
|
『うちの子のところ、そんなことはないよ。翌日の時間割や提出物の確認、課題でわからない子がいたら教えてあげたり』有意義に活用できているグループLINEだって、もちろんあります。「全員に関係ない話は、個別LINEで」「スタンプの連打禁止」「不快な言葉は使わない」など、スタート時からルールがしっかりしているグループの報告も複数ありました。
親が強制的に抜けさせるのはアリ?先回りしたいけれど
「うちはやらせない」「抜けさせた」といったコメントも少なからずありましたが、投稿者さんに対して「抜けさせたほうがいい」というアドバイスは実はあまり見られませんでした。
『トラブルも勉強のうち。ネットは避けて通れない時代だから、まだ親の目が届く中学生のうちにたくさん経験させたほうがいいよ』
『これから先の人生で、LINEはほぼ必ずというくらい使うからね』たしかにどこかのタイミングで、”初めて”は必ずやってきます。スマホを持ち始めたばかりの中学生であれば「親が確認することもある」と、ルールを作っている家庭も多そうです。どうせならそれが可能なこの時期に、トラブルをどうやって解決していくかをわが子に考えさせるのもひとつの方法です。
『子どもなりに考えて傍観しているんだろうから、わざわざ親が「抜けろ」とか言わなくていいよ。先回りはよくない』
|
|
『わが子は中学2年生。うちも去年のクラスLINEはひどかった。でも、判断は子どもに任せたよ。そのなかでのかわし方や立ち位置を、本人なりにいろいろ工夫していた。もちろん私も危険がないかをチェックしていたけど』投稿者のお子さんは、今はクラスLINEを見ているだけの状態といいます。それはお子さんが自ら選んだことで、「深く関わりたくないな」と感じたからでしょう。せっかくのお子さんの判断です、ママがこれ以上あれこれ指示する必要はないのでは?
ネットを使ううえでのマナーなど、日頃から話し合いを
グループLINEとどうつきあうか。集まったコメント全体を見ても、その判断をお子さん本人に委ねている家庭が目立ちました。
『入らないと仲間外れにされるからね。うちの子はとりあえず見てスルーするか、イエス・ノーのお返事スタンプのみらしい』
『1日にびっくりするくらいの投稿があったから、本人が判断して参加した翌日に抜けた』もちろんこうした良識的な判断ができるようになるためには、日頃からネットのマイナス面について言い聞かせておくことが大事です。「うちは普段からデジタルタトゥーやSNSの怖さを話し合っているから、ある程度は自由にさせているよ」というコメントもありました。
ただ、お子さんが困っていたり、相談してきた場合は的確にアドバイスをしてあげたいですよね。
『うちの子は見てるだけなんだけど、夜中でもやり取りしている子たちがいて悩んでいた。「これ、抜けて困ることはある?」と聞いたら、「多分ない」と。すぐに抜けたよ』
|
|
『嫌な思いをしているなら、「うちは親がケータイを見ることもあるから、グループLINEは抜けるね」と、親のせいにしてもいいことを伝える。自分の噂をされていないかが気になるなら、そのまま入っていればいいだろうし』投稿者さんも結局、イライラしているお子さんに声をかけたそうです。相談のうえで、グループLINEを抜けることになったとか。お子さんにとっては、よい経験になったのではないでしょうか。もう少し経って状況が落ち着いたら参加し直してもいいでしょうし、不都合がなければグループLINEには不参加のままでもいいでしょう。ママは片目をつむるくらいの感覚で今後の判断はお子さん自身に任せ、いざというときに口を挟む程度を心がけてはいかがでしょうか。
文・鈴木麻子 編集・すずらん イラスト・わたなべこ