抗議デモを想定した治安警察部隊の訓練が過酷 次々にタイヤを投げつけられても立ち向かう(南ア)<動画あり>

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2023年08月24日 14:31  Techinsight Japan

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南アフリカで実際に発生した抗議デモの様子。治安警察部隊は身を挺して日々、暴動に立ち向かっている(画像は『IOL 2023年8月22日付「‘I will quit the same day’: South Africans shocked by viral TikTok videos of SAPS riot training」(File Picture: Armand Hough / ANA)』のスクリーンショット)
南アフリカでは、政府、大学の学費、低所得者の生活環境改善を訴えるものなど様々な抗議デモが起こっているが、過激化するとタイヤを燃やしたり、暴力沙汰に発展し、治安警察部隊の隊員らは命がけで鎮圧にあたる。そんな隊員を目指す訓練生の様子がSNSに投稿され、話題となっている。南アフリカのニュースメディア『IOL』などが伝えた。

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昨年12月、南アフリカ共和国のシリル・ラマポーザ大統領は、2021年7月にクワズール・ナタール州で起こった略奪暴動を受け、新人警察官1万人のうち約4千人を治安警察部隊に配備し、適切な訓練を実施すると国民演説の中で発表した。この治安警察部隊の訓練は、大規模な群衆管理、暴動の緩和、法と秩序を維持しながらデモ参加者の権利と一般市民の安全を確保するなど、多岐にわたる技能を警察官に身につけさせることを目的としている。

治安警察部隊訓練生がデモ隊の攻撃から身を守り、そのうえで技能を身につけるという大統領が発表した訓練の一部がこのほどTikTokで公開され、注目を集めた。ユーザー名「the_scent_central」さんが投稿した動画では、ヘルメットをかぶり防護盾で武装した訓練生が階段を下りた途端、その訓練生にタイヤを投げつけている様子が映っている。かなり重いタイヤをぶつけられて倒れる訓練生もいるが、防護盾で身を守りながらデモ隊の侵入を防ぐ訓練は真剣そのものだ。またユーザー名「user42596281996391」さんの投稿では、装甲車に乗り込む際にタイヤを投げつけられて襲われる場面を想定しており、攻撃からいかに身を守るかという訓練が行われている。

この2つの動画はそれぞれ500万回以上の再生回数を記録したが、ユーザーからは「警察官という職業は危険だ。私たち全員のために命をかけている警察官全員に称賛を送ります」、「(この厳しい訓練をするなら)その日のうちに辞める」という声が届き、普段は仕事をしていないと揶揄される警察官のイメージアップに繋がったようだ。

一方で、タイヤを投げて訓練生を攻撃する人々について、「タイヤを投げているのは誰だ? 投げ方が素晴らしく正確すぎる」「(蹴りを入れているのは)明らかに個人的な恨みがあるのでは?」「群衆はタイヤをこんな風に投げつけない」「タイヤを投げつける側はストレス発散に最適だろうね」というコメントも多数見られた。


訓練生たちは卒業後、抗議活動の最前線で活躍することになる。



画像は『IOL 2023年8月22日付「‘I will quit the same day’: South Africans shocked by viral TikTok videos of SAPS riot training」(File Picture: Armand Hough / ANA)』『The Scent Central 2023年8月17日付TikTok「#fypシ #explore」』『Simphiwe 2023年6月7日付TikTok』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)

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