【ピエール北川のラリー潜入取材日記】織戸に平川、そしてラトバラも参戦中。北海道も盛り上がっていますよ〜

　今週末は世界選手権のWEC耐久選手権第6戦富士が開催されていますが、岡山で開催されている全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権とともに見逃してはいけないイベントが、北海道で開催されている全日本ラリー選手権第7戦RALLY HOKKAIDO（ラリー北海道）。

　初日となった9月9日（土）は8カ所のスペシャルステージが行われ、最上位のJN-1クラスはWRC第10戦アクロポリス・ラリーと同時開催ながら、このラリー北海道に来日参戦したヤリ-マティ・ラトバラ／ユホ・ハンニネン（トヨタ・GRヤリスJP4-ラリー2）がトップ。今年のラリー北海道も話題が豊富で盛り上がっているなか、オートスポーツwebでは今回、スペシャル取材班としてサーキット実況でお馴染みのピエール北川さんとコラボ。現地の様子を誌面で実況（!?）して頂きました。まずはその前編をお届けします。

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　ど〜も〜！　モータースポーツ実況アナウンサーのピエール北川です！　今、私は北海道帯広市に来ています。実は今回、サーキットでの実況のお仕事でなくラリーの取材にやってきました！

『ん!?　なんでピエールがラリーなの？』そう思った貴方。実はわたくし、昨年から日本で開催さている世界ラリー選手権WRCラリージャパンの実況をさせて頂いていて、今年もそのラリージャパン開催を前に、ラリーの感覚を研ぎ澄ますべく（！）、国内最大規模のラリー大会のひとつ、全日本選手権『ラリー北海道』に取材と視察を兼ねてやってきたのです。早速、9月8日金曜日からの現地の様子をお伝えしますね〜！

⚫︎ラリー観戦の醍醐味。ラリーショー＆セレモニアルスタート

　ラリーといえばナンバーがついた車両を使って競技を行うモータースポーツですが、実際にタイム計測等の競技走行が行われるのは閉鎖された山の林道や、クローズされた専用コースを走ります。レースならサーキットの施設の中だけで走行できますから、そもそもナンバーは要らないですよね。

　ラリーはナンバーがついた公道を走れる乗用車を使うので、今回のラリー北海道ではなんとJR帯広駅前のメイン通りを使って、セレモニアルスタート（ファンの前でスタート台に1台ずつ上り、スタートするイベント）を行うのです。そしてスタート前には『ラリーショー』という競技車両展示の時間も設けて、出場選手たちのサインがもらえたり選手やマシンの撮影会が行われたり。またMCが有力選手にインタビューしたりと、何だか街の“お祭り”のような雰囲気で会場は大盛り上がり！

　市街地の中心でこんなイベントが出来ると、地元市民の皆さんもモータースポーツを気軽に触れてもらえるし、また駅に近いと沢山のファンが集まりやすい。何より選手やチームが応援や拍手をもらい自分たちがカッコ良いヒーローになれて、スポンサーも大喜び！　これは本当に参加しているみなさんにとってウイン・ウインの関係しかありません！（笑）

　海外のWRCでも一般的なこのセレモニアルスタートのやり方。ラリージャパンでもいつか街の中でセレモニアルスタートが出来ると良いなぁ。そうしたらもっともっとたくさんの方々にモータースポーツを身近に感じて知ってもらえるのになぁ〜なんて、大変勉強になりました。
 
　ラリーショーでは、織戸学選手のお嬢さんでドライバーの織戸茉彩選手（右）と、MC仲間の槻島もも選手（中）に遭遇。織戸選手はジムニーでクロスカントリークラスに出場。こうやって私のように、セルフィでファンと選手が一緒に撮影しているシーンがたくさん見られました。あ、私も今回取材を兼ねているとはいえ、いちラリーファンですｗ


　セレモニーの開始は自衛隊のドリル演奏と、隊員との国歌独唱。大会の雰囲気が高まります！

　帯広市長の米沢則寿さんはご挨拶で、ラリー北海道が地域の大切なお祭りであると語ります。

　モリゾウさんも北海道入り。「みんなでラリーを盛り上げましょう！」と熱のこもったご挨拶。

　今回の注目はヤリ-マティ・ラトバラ選手（現トヨタ・ガズーレーシング・ワールドラリーチーム代表）の参戦。新開発のトヨタGRヤリス・ラリー2コンセプトで全日本ラリーに初参戦！　新マシンのポテンシャルと元WRCトップドライバーの走りはいかに!?

　セレモニアルスタートでは地元議員のみなさんも参加。北海道といえば？　鈴木宗男（政治家、参議院議員）さん。スタート台のドライバーは元全日本チャンピオンで北海道在住の奴田原文雄選手。

　WECを戦うレーサー平川亮選手の妹、平川真子選手もJN5クラスで選手として参戦！　兄弟そろってレースとラリーでドライバーとして戦うなんて！　スゴい週末。

　スタート後沿道では少年たちがスマホで撮影しながら応援。今時だね（笑）

　最後の選手がスタートするころ、あたりはすっかり真っ暗になりました〜。

　ということで次回はいよいよ本格的な競技走行開始。さあて、どんな走りが見られるかな？？

ピエール北川でした〜！

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Profile ピエール北川
三重県生まれ。名古屋市在住。モータースポーツ実況29年。 2013年SUPERGT、翌2014年SUPERFORMULAと両シリーズ公式の実況アナウンサーとして全国各地のサーキットで実況中
X（Twitter）：https://twitter.com/Pierre_Kitagawa
HP：http://pierre-kitagawa.com/