桜井玲香&中田圭祐『灰色の乙女』でストーカー役&記憶喪失役「すごく挑戦的」

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2023年09月12日 07:11  TVerプラス

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桜井玲香さんと中田圭祐さんがW主演を務めるドラマイズム『灰色の乙女』(MBS/毎週火曜24:59〜、TBS/毎週火曜25:28〜)の第2話が、9月12日に放送されます。

本作は、2019年より電子コミック配信サービス「コミックシーモア」で連載された新田チハルの同名コミックが原作のラブサスペンス。広告会社に勤めるOL・鏡蔦子(かがみ・つたこ/桜井さん)は、20年間ずっと片思いしている維井莇(いい・あざみ/中田さん)に対し、ストーカー行為をしている。ある日、いつものように莇の後を付けていた蔦子は、彼が車にひき逃げされる現場に遭遇。莇が記憶喪失になったことを知った蔦子は、長年の自分の思いをかなえようと、自分たちは恋人同士だとうそをつく。その後も次々とうそを重ねる蔦子の行動は、ますますエスカレートしていき……。“ストーカー”の蔦子と、蔦子に惹かれていく莇が迎える衝撃の結末とは?

この度、ストーカーと記憶喪失という難しい役どころを演じた桜井さんと中田さんにインタビューを実施。どのように役を作り上げていったのかを聞きました。

中田圭祐「蔦子はただ怖いだけの人ではない」

――原作とシナリオを読んだ際の印象を聞かせてください。

中田:シナリオの前に原作を読んだのですが、読み終わった時の感想は「蔦子が怖い」でした。しかし、莇の立場になってシナリオを読みなおすと、蔦子はただ怖いだけの人ではないと思えたんです。記憶喪失になって不安な中、ずっと側に寄り添ってくれる彼女は「愛が深い人」。莇の反応を受けて、視聴者の皆さんにも蔦子がただ怖い人ではないという印象を与えられる演技をしなくてはと思いました。

桜井:ストーカー目線の作品というのは珍しいですよね。しかも、ストーカーが女性というのも新しくて、すごく挑戦的な作品になるだろうなと思いました。蔦子の深い愛情をドロドロとした表現で描いているシーンが多いですが、それに反してピュアなラブストーリーも本作の軸となってくる部分です。この2つが上手く融合していて、これまでになかったジャンルの作品だという印象を持ちました。

――蔦子と莇を演じる上で気を付けた部分、難しかった部分はありますか?

中田:原作を読んで展開を知ってしまったが故に、「何も知らない」という演技が大変でした。蔦子を見る目に恐怖が滲んでしまうかもしれないので、一旦原作の内容は忘れて、「蔦子は普通の人で、僕の彼女で、轢かれた時に通報してくれた恩人。思い出せなくてごめんね」とだけ考えながら演じました(笑)。

桜井:蔦子は家庭環境が複雑なわけでもないし、過去にトラウマがあるわけでもない。何不自由なく幸せに育ってきた子なので、「なんでそんな子がこんなに歪んじゃったのかな?」と“きっかけ”を探すのが難しかったです。監督に相談したところ、「真っすぐで素直な性格だからこそ、たとえ間違っていたとしてもそれに向かって突っ走ってしまったのでは」と言われたことに納得し、その解釈で蔦子を作り上げていきました。

――蔦子は「ダーク蔦子」という二面性も持ち合わせています。演じ分けも難しかったのでは?

桜井:「ダーク蔦子」に関しては、蔦子とは全く違う風貌にしてくれたおかげで、視覚的に差別化できています。その姿になれば「今は蔦子」「今はダーク蔦子」と気持ちを切り替えられるので、そこまで苦労はありませんでした。ただ、話が進むにつれて2人が混ざり合っていくんです。まだ撮影に入っていない部分なので、その曖昧さをどう演じようか、今悩んでいるところです。

――中田さんは、記憶喪失・ストーカーされる側という設定上、受け身の芝居が多かったと思います。そこに難しさはありませんでしたか?

中田:監督によく指摘されたのは、“感情の比重”について。何も知らない(忘れている)から、言われたことに対して「そうなんだ」と全肯定するだけではダメなんです。「今の言葉に対してはもっと悲しみを入れて」「もっと喜んで」など、微妙な反応の差を加えて、莇という人間を作っていきました。他によく言われたのは、「今のは“知っちゃってる”トーンだね」って(笑)。先ほど言ったように、原作の内容を忘れることは常に意識していましたね。

カップル用GPSアプリの話で大盛り上がり!

――おふたりは撮影現場ではどのようにコミュニケーションをとりましたか? 印象的なエピソードがあれば教えてください。

中田:まだクランクインして5日ほど(※インタビュー時)しか経っていないので、まだあまりお話できていません。あ、でも1つ印象に残っているのは、カップル用GPSアプリをやるかやらないかの話をしたこと(笑)。カップル同士で常に位置情報を共有できるアプリがあるそうなんですよ。その話で盛り上がりました。あとは、お休みの過ごし方が一緒だねって。寝るか、サウナに行くか、お酒を飲むか(笑)。

桜井:インドア同士だねって話をしました(笑)。現場ではスタッフさんたちがすごく仲良しで、また私たちと同年代ということもあって、たくさん楽しいお話をして盛り上げてくれています。

――最後に、視聴者の皆さんに注目してほしいシーンや台詞を教えてください。

桜井:蔦子のシーンに関しては、20年も思い続けてきた莇くんが身近にいる状況になり、会話ができて、アクションが取れるようになった蔦子の気持ちの溢れようがすごいんです。そのシーンは文字通り前のめりで演じているので、画面越しにその“圧”を感じてほしいです。あとは、蔦子の親友・菫ちゃん(海堂菫/桃月なしこさん)が「犯罪以外はなんだってやってやるよ」と言うシーン。原作を読んだときに「なんてかっこいい台詞なんだ!」と思いました。まだそのシーンの撮影には入っていないので、なしこちゃんがどういう風にその台詞を言ってくれるのか、すごく楽しみにしているんです。

中田:僕はやはり、蔦子が莇に本当のことを伝えるシーン。これもまだ撮影していないのですが、すべてを知った莇を演じるのが楽しみでもあり、不安でもあるんです。その後の2人がどうなっていくかを左右する重要なシーンでもあるので、視聴者の皆さんにもぜひ注目してほしいですね。

(取材・文:米田果織)

<第2話あらすじ>
鏡蔦子(桜井)のことを少し思い出せた気がすると話す維井莇(中田)だが、果たしてその真意は……!? 蔦子は莇をひき逃げした犯人を見つけるため、探偵に依頼していた。ひき逃げ犯への復讐の決意をみなぎらせる蔦子だったが、莇の記憶が戻っていないことを祈りながら莇の病室を訪れると、見舞いに来ていた莇の母・楓(原扶貴子)と対面することに。楓と話すうちに、思わず莇への思いがこみ上げ熱くなる蔦子の話がきっかけで、莇はある過去の出来事を思い出しそうになり……!?

一方、会社では長谷川柚輝(松本大輝)が海堂菫(桃月なしこ)に呆れられながらも、蔦子へアタックし続けていたが、蔦子は――。
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