明治から昭和へ - たばこと塩の博物館で「芥川龍之介がみた江戸・東京」開催

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2023年09月21日 16:22  マイナビニュース

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たばこと塩の博物館は9月16日、「芥川龍之介がみた江戸・東京」展を、2階特別展示室にて開始した。開催は11月12日まで。


日本を代表する文豪のひとりである芥川龍之介が生きた明治20年代から昭和初期にかけては、東京の風景、人々の文化・風習が大きく変わった時代。同展では、浮世絵や絵葉書などを多数展示し、龍之介の作品と言葉も紹介しながら、"江戸"から"東京"に大きく変わっていく街の様子を伝える。


芥川家は代々、江戸城内の茶室を管理し、将軍や大名たちを茶の湯で接待した奥坊主の家柄だった。芥川家は明治期、本所区小泉町15番地にあり、龍之介は18歳になるまで本所・両国周辺で過ごした。同展では、芥川家の近くにあった隅田川や回向院の当時の様子や、『本所絵図』(嘉永5年 1852年)などを展示する。 


龍之介は大正3年(1914)に発表した「大川の水」という作品で大川=隅田川について述べている。龍之介が愛した「東京」の色である大川(隅田川)に関する絵画も多数展示する。


東京両国橋が開橋となった時の様子を描いた「東京両国橋開橋の光景」も展示。両国橋は明治37年(1904)に、鉄橋として架けられた。関東大震災でも大きな損傷なく生き残ったが、震災後、他の隅田川橋梁群の復旧工事に合わせて、現在の橋に架け替えられた。


隅田川は、大正6年(1917)に水質悪化を理由に禁止されるまで、学校の水練所として使われていた。龍之介も、隅田川で水泳を習ったという。同展では、墨田川の遊泳の様子が描かれた絵葉書を見ることができる。


龍之介は、明治30年(1897)に回向院にあった江東小学校附属幼稚園に入園し、その後江東小学校(現・両国小学校)、東京府立第三中学校(現・両国高校)、東京帝国大学文科大学英文学科へと進学。当時の東京府立第三中学校、東京帝国大を収めた写真も展示する。


大正12年(1923)9月1日に発生した関東大震災。龍之介はその中で、震災と人々の姿を克明に記録した。震災当時の様子がわかる写真「吾妻橋の惨状」「本所被服廠跡写真」を展示する。


龍之介が愛喫したゴールデンバットも展示。龍之介とたばこのエピソード、江戸時代から続いてきた「細刻みたばこをきせるで吸う」形態から紙巻たばこへと大きく変化していった当時のたばこ事情に関しても紹介。龍之介の晩年の代表作「河童」が掲載された『改造』(1927年3月号)も展示する。


入館料は、大人・大学生100円、満65歳以上は50円、小・中・高校生は50円。開館時間は、午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)。休館日は月曜日(ただし、9月18日、10月9日は開館)、10月10日。(フォルサ)

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  • 芥川氏は愛煙家でしたね。 今の作家はどうなのでしょう。
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