北米のHPDがホンダ・レーシング・コーポレーションUSAに変更。F1をはじめグローバルなモータースポーツ活動を担う

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2023年09月21日 22:40  AUTOSPORT web

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ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント社長のソルターズとホンダ・レーシング代表の渡辺康治氏
 9月21日、北米でレース開発活動を行うホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)が発表を行い、2024年からホンダ・レーシング・コーポレーションUSA(HRC US)に社名を変更することを発表。北米のモータースポーツ活動だけでなく、F1を含むグローバルな四輪モータースポーツの活動を担っていく。

 ホンダ・レーシング・コーポレーション(HRC)は、1982年に二輪のレース用車両・パーツの開発、販売を目的として埼玉県朝霞市で設立され、40年に渡ってロードレース、モトクロス、トライアル、ラリーレイドなどさまざまなカテゴリーの世界選手権、および国内選手権で活動してきた。

 2022年からは、F1を含む四輪レース開発機能が合流し、栃木県さくら市を拠点とするHRC Sakuraが設立。HRC Sakuraを中心に、F1用のパワーユニットではレッドブル・パワートレインズに技術支援を行い、タイトル獲得に貢献。2026年からはアストンマーティンと提携しパワーユニットを供給していく。

 一方、インディカー・シリーズへのエンジン供給を目的にアメリカン・ホンダモーターの子会社として1993年に設立されたHPDは、30年に渡ってインディカーをはじめ、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権などで活動。2023年のインディカーではホンダユーザーのアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)がチャンピオンを獲得している。

 また、IMSAにはAcuraブランドで参戦しており、2018年から現在までにデイトナ24時間レースを3度制覇、年間ドライバータイトルとマニュファクチャラーズタイトルもそれぞれ3回獲得している。

 HRC USに変更することで、日本のHRCとともに日米のHRC各々が独立したホンダのレース開発専門子会社として個々の強みを持ち寄り、ホンダの四輪モータースポーツの開発力をグローバルで高めていく狙いとのこと。

 株式会社ホンダ・レーシング代表取締役社長を務める渡辺康治氏はリリースで、「HRCブランドを高め、ホンダのモータースポーツ活動を持続していくために、日米ホンダのモータースポーツ開発力を束ねた一体運用は大きな力になるでしょう。日米HRCのエンジニアが協調すればより強くなることができると確信しています。アメリカのスタッフがHRCの仲間になることを心より歓迎します」とコメント。

 ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント社長のデイビッド・ソルターズも「HPDには有能な技術者たちが切磋琢磨して、過去30年に渡る北米でのホンダのレーシング・ヘリテージ構築に貢献してきた実績があります。これからはグローバルなレース組織の一員として、日本のHRCメンバーとともに世界のレース界でホンダ・レーシングを体現していく役割を担うことを光栄に思います。変わらず米国でのレース活動に取り組みながら、グローバルな舞台で人と技術を磨いていきます」とコメント。

 HRC USとして迎える初レースが2024年1月27から28日にアメリカ・フロリダ州で開催されるデイトナ24時間レースとなり、Acura ARX-06がHRCロゴをまとって戦うことになる。
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