先月、若手のアレックス・クインと、“最強ブロンズドライバー”ことベン・キーティングのラインアップを発表したユナイテッド・オートスポーツ。WRC世界耐久選手権のLMP2カテゴリー廃止にともない、2台のオレカ07・ギブソンを北米耐久シリーズに投入する同チームは、ディ・レスタとゴールドバーグを2台目のレギュラードライバーに迎え、IMSA初挑戦となる万璃音を5つの耐久イベントに出場するサードドライバーとして起用する。
WECの“最高峰”ハイパーカークラスを戦うプジョー・トタルエナジーズのワークスドライバーであるディ・レスタも、IMSAのフルシーズンエントリーは今回が初。彼は2018年にデイトナ、セブリング、ワトキンス・グレンでリジェJS P217・ギブソンをドライブした経験を持つ。
なお、2024年のWECとウェザーテック・スポーツカー選手権のスケジュールは、イモラとスパ、インテルラゴスで開催されるWECのイベントとのバッティングがあるため、ディ・レスタはいくつかのラウンドを欠場する可能性がある。
「僕たちは本気でチャンピオンシップに取り組むためにそこへ行く。僕もその一員になりたいと思っているんだ」と来季に向けた意気込みを語ったディ・レスタ。
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「この新しいベンチャーとWECでのコミットメントを組み合わせながら、スタートを切れることに興奮している。ユナイテッド・チームに加わる機会を与えてくれたプジョーにも感謝している。さて、僕たちに何ができるか見てみようじゃないか」
ディ・レスタのコメントにもあるように、ゴールドバーグは来年LMP2カテゴリーにステップアップを果たす。彼は過去2年間パフォーマンス・テック・モータースポーツからウェザーテック・スポーツカー選手権のLMP3クラスに参戦し、2023年はJDCモータースポーツからVPレーシング・スポーツカー・チャレンジに出場すると、デュケーヌD08・ニッサンを駆りデイトナで開幕2連勝を飾るなど速さを見せている。
また彼は、今月インディアナポリスで開催されたIMSA第10戦バトル・オン・ザ・ブリックスで、タワー・モータースポーツに加わりLMP2クラスデビューを飾った。このデビュー戦ではいきなりのクラス表彰台を獲得している。
■佐藤万璃音「多くのプロドライバーの中から、自分を選んでくれたオーナーに感謝」
ゴールドバーグはユナイテッド・オートスポーツ加入に際し、次のように述べた。「2024年のウェザーテック選手権で、ユナイテッド・オートスポーツのLMP2をドライブする機会を得ることができて感激している。今年の初めからリチャード（・ディーン／ザク・ブラウンとチームを共同所有する）と話し始め、すべてがまとまり、ついに僕たち意向を発表できることに興奮しているよ」
「LMP2での初めてのフルシーズンに向けて、これ以上のいいセットアップは望めないだろう。ユナイテッド・オートスポーツの運営はどこにも引けを取らないし、僕がすぐにスピードに乗れるようにサポートしてくれるはずだ。また、リチャードはキラー・ラインアップを用意してくれた。万璃音とポールとともに、僕たちはすべての条件を満たしていると思う」
ユーロフォーミュラ・オープン王者である万璃音は、FIA F2参戦を経て2023年にユナイテッド・オートスポーツに加入。ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズでLMP2カテゴリーでの挑戦を始めたばかりだ。それにもかかわらずシーズン第3戦アラゴンでは、フィル・ハンソン、オリバー・ジャービスとのチームで早くもクラス優勝を達成している。
「ユナイテッド・オートスポーツで2年目のシーズンを迎えることができることに対し、チームからの信頼に対して心から『ありがとう』と言いたいです。チームはもちろん、僕を支えてくれる方々に本当に感謝しています」と述べた万璃音。
「自分にとっては2シーズン目のスポーツカーレースであり、アメリカでの最初のシーズンです。この挑戦を本当に楽しみにしています。ずっとヨーロッパでレースを続けてきましたが、いつかはアメリカでもレースをしてみたいと思っていたので、こんなチャンスを頂けて、とてもエキサイティングな気分です」
「24時間耐久レースも初めてですし、いろいろ新しい経験もできると思いますので、本当に楽しみにしています。このチャンスを次につなげるように、精一杯頑張りたいと思います」と意気込みを語った。
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