プラダが「アクシオム・スペース」と宇宙服を共同開発、世界初の女性宇宙飛行士の月面着陸計画に向けて

　「プラダ（PRADA）」が、アメリカの民間宇宙企業 アクシオム・スペース（Axiom Space）とNASAの宇宙服を共同開発すると発表した。宇宙服は、2025年に予定されている世界初の女性宇宙飛行士による月面着陸ミッション「アルテミス III（Artemis III）」用に開発される。

　アクシオム・スペースは、NASAでISS（国際宇宙ステーション）プログラムのマネージャーを務めていたマイケル・スフレディーニ（Michael Suffredini）が2016年に創業した宇宙インフラ開発企業。民間有人宇宙飛行サービスや民間宇宙ステーションの建設などを手掛けている。今回の協業では、プラダのエンジニアがアクシオム・スペースのシステムチームと全面的に協力しながら、宇宙・月面環境から身を守るための宇宙服の素材やデザインの開発を進めていくという。
　アクシオム・スペースCEOのスフレディーニ氏は、「宇宙服でプラダと提携できることを非常に嬉しく思います。プラダが持つ原材料や製造技術、デザインコンセプトについての技術的専門知識は、月面での宇宙飛行士の快適性や、従来の宇宙服にはなかった人間的要素を考慮する際に非常に役立つと思います」とコメント。プラダ・グループのマーケティング・ディレクター ロレンツォ・ベルテッリ（Lorenzo Bertelli）は、「この歴史的なミッションに参加できることを光栄に思います。私たちの数十年にわたる実験や最先端技術、デザインのノウハウが宇宙服のデザインに応用されるというのは、まさに人間の創造と革新の力が文明を発展させうることの証であり、非常に喜ばしいことです」と語った。