頑張り屋ほど要注意!PMSとの付き合い方

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2023年10月17日 10:01  オズモール

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◆頑張り屋さんほど要注意!? PMSに振り回されにくくなるために大切なこと

「生理のときのつらいこと」というと、まっさきに生理痛が思い浮かぶ人が多いかも。けれども、「じつは生理前のほうがつらい…」と感じている人も少なくないのでは? 生理の前のつらい症状=PMSは「頑張り屋さん」のほうが感じやすいといわれることも。原因や対策を、産婦人科医の粒来先生に聞いてみた。


◆PMSが気になる人が積極的にとりたい成分は? PMSの原因、セルフケアを紹介

女性ホルモンが関係、でも詳しくはまだ研究中
PMS(月経前症候群)とは、月経(生理)開始の3〜10日前からおこり、生理がはじまるとほとんど感じなくなる、ココロやカラダの症状のこと。症状は多彩で、イライラや憂うつなどもあれば、下腹痛、頭痛、むくみが出たり、食欲が増す、眠気が強くなるといった変化が見られたりすることも。女性の70〜80%が何らかのPMSを抱えているといわれるのだとか。

「女性の月経周期には、エストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンが関わっています。月経終了後〜排卵までの卵胞期にピークを迎えるのがエストロゲン、排卵後〜月経前までの黄体期にピークを迎えるのがプロゲステロンで、PMSに関係しているといわれます。プロゲステロンは妊娠に必要不可欠ですが、一方で身体に負担をかけ、月経前に心身の不調をきたしやすくさせることがあります。

しかし、プロゲステロンがどのように影響してPMSを発症するのかは、さまざまな研究や理論がありますが、実はまだはっきりとわかってはいません」(粒来先生)




頑張り屋さんこそ、PMSが課題になりやすい
PMSの発症には、ホルモンの波だけではなく、ストレスやライフスタイルも影響するそう。
「一般的に、PMS対策として気をつけたい、6つの生活ルールがあります。

1.規則正しい睡眠や生活
2.適度な運動を心がける
3.禁煙
4.主食をしっかり摂り、甘いものは控える
5.コーヒーやアルコールといった刺激物、塩分を控える
6.必要な栄養素を補う

ただ、実際に毎日これらすべてを継続して気をつけることは難しいですよね。医学的にもタバコは控えた方が賢明ですが、食事飲食についてはあまり窮屈に考えず、ほどほどに楽しむことも大切に思います。カフェでのリラックスできるひとときや、ご褒美も兼ねたスイーツ。家族、友人、同僚とのお酒の席。どれも食事以上にメンタルを癒やしてくれる意味もありますね。

頑張り屋さんの性格の方は、ストレスにも要注意です。学生さんであれば試験や就職活動、社会人であれば仕事やそれに伴う人間関係などに一生懸命になっている人、また、体質、体調が大きく変わる産後の子育てママ世代には、PMSが課題になりやすい傾向があります。

特に産後、月経が再開してくると、ホルモンの波が思いのほか心身のストレスとなり、PMSとなって現れて大きくQOLを下げてしまうことが多いと思います。ビタミン以外にも鉄分などの必要な栄養素を補うなど、日々の小さなケアから始めることが大切です」(粒来先生)






月経周期の把握と注目のビタミンE( γ-トコフェロール)の摂取がセルフケアのポイント
人によっては、セルフケアでPMSの症状がやわらぐこともあるという。

「私がセルフケアの指導としていつも大切にしているのは、月経管理アプリなどを使って、PMSが生じる黄体期を認識できるようになると、前もって構えることができるので意外と乗り切れることもあります。

また、PMSの症状をやわらげるために、ビタミンやミネラル、ハーブなどが用いられることもあります。最近注目されているのはビタミンEです。優れた抗酸化作用で『若返りのビタミン』などとも呼ばれます。自然界にビタミンEは8種類あります。

例えば、よく知られているのが、ナッツ類や緑黄色野菜に多く含まれるα-トコフェロールですが、大豆油や米油に多く含まれるγ(ガンマ)-トコフェロールや、より希少なγ(ガンマ)-トコトリエノールには、PMSにおけるむくみやイライラを改善する効果が期待できます。食品として、γ-トコフェロールなどが配合された複合型サプリメントが医療機関で利用されています」(粒来先生)



PMSをケアして、「もっと自分らしい自分に」
粒来先生いわく、PMSや生理に対する考え方は、昔と今とで大きく変わっているのだとか。

「昔は、『月経の痛みや不調は、自然にあるものだからしょうがない』『月経は耐えるもの』というような考え方がありました。それに対し、我々産婦人科の中でも、QOLの向上を目的とした女性医学、女性心身医学という分野が重要視されるようになりました。

月経に振り回される人生はつらいですよね。学生さんであれば、入学試験や就職活動、日々の努力を発揮できずにパフォーマンスが下がってしまうことは悔しいはず。社会人であれば、大事なプレゼンの日、仕事上の人間関係、プライベートでも、トラブルになることは避けたいはず。そんな頑張り屋さんこそPMSって課題です。

『もっとありたい自分になる』『もっと自分らしい自分でいる』その当然ともいうべき希望をかなえてほしいと思います。生活の中でできるセルフケアはもちろんですが、医療機関でもぜひ気軽に相談していただきたいです」(粒来先生)


◆教えてくれた人

粒来 拓先生
つぶらい たく
よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長。横浜市大センター病院婦人科非常勤講師。
日本女性医学学会ヘルスケア認定医。日本女性心身医学会認定医。
女性の健やかな毎日のために、心身に寄り添う医療を心がけ、地域医療と健康教育活動に従事。



このニュースに関するつぶやき

  • PMSはLEP(治療用低用量ピル)で緩和できる可能性がある。OCと違って避妊効果は無いが、保険適用できるので安い。(改名ピルガー君は性行為しか頭にないので、こういう記事では絶対にピルガーって言わないのね。)
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