『オーバーテイク！』は、数々のヒット作を手がけてきたアニメーション制作会社TROYCAの10周年記念作品として発表された、KADOKAWA×TROYCAによるオリジナルテレビアニメ。制作は『アルドノア・ゼロ』のあおきえい監督をはじめ、高山カツヒコ（スーパーバイザー）、志村貴子（キャラクター原案）、松本昌子（キャラクターデザイン）、関根アユミ（シリーズ構成）などのスタッフが再集結し、3年以上もの取材を重ねて制作された。
レースシーンはFIA-F4のプロモーターであるGTアソシエイション、シャシーサプライヤーの童夢、エンジンサプライヤーであるトムスの監修を得て制作されており、童夢F110のスタイリング、トムスTZR42のサウンドがリアルに再現されている。サーキット（すでに富士スピードウェイ、スポーツランドSUGO、モビリティリゾートもてぎが登場）の描写も非常に細かい。
またFIA-F4のこれまでの歴史のなかでも繰り広げられていたようなストーリー、さらにスーパーGTの併催ということもしっかりと話の中に活かされており、架空のカラーリングながら、3メーカーのGT500マシンも登場。メーカーロゴも再現されている。
すでに3話まで放映されているが、制作に関わり、エンドロールにも名前が記されている服部レースディレクターは、FIA-F4創設からシリーズに関わる人物。「もちろん観ています。良い感じにできていると思いますし、今後もレースシーンだけではないと思いますけど、全体のストーリーも含めて、すごく良いと思います」と『オーバーテイク！』の感想を語った。
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「あのあたりは“知らなかったから”こそできることだと思うんです。我々だったら『こんなこと当たり前だろ』となってしまいますよね（笑）。そういう意味で、知らなかったけれどいろんなことを取材されて、まるでもともと知っていたかのように構成を作っているのは素晴らしいですね」
また、第2話『ノリと勢い ─Told ya, roller coaster.─』では御殿場市内の様子も出てくる。「何度も御殿場に行ったことがある人なら『観たことある！』という光景も出てきて面白いですよね。あれは御殿場市も協力してくださっていることもありますが、自分もすごく楽しめました」と服部レースディレクターも言うように、御殿場は実際に数多くのレーシングチームのファクトリーがあるが、実際の御殿場市内の風景を想起させるシーンが数多く出てくる。
リアリティが非常に高く、実際にもあるようなストーリーが描かれ、この作品を通じて初めてモータースポーツに触れる人も、モータースポーツを良く知る人も楽しめる内容となっているのがアニメ『オーバーテイク！』。今後の展開も非常に楽しみなところだ。
無粋ながら服部レースディレクターに今後について聞くと「僕はモータースポーツ界の側から見ていて、絵コンテは拝見しています。その上でモータースポーツに関わる言葉遣いなどのチェックなど『ここはどうですか？』という確認をさせていただいているのですが、アニメになったものは自分も放送が初めてでした。自分も『おおっ！』となりましたし、ワクワクしながら観ています」という。
「なので、実はそれほどストーリーは知らないんです。なんとなくこうなるかな？ というところは分かりますけどね、でも自分もすごく今後のストーリーが楽しみです」
アニメ『オーバーテイク！』放送情報は公式サイト（https://komaki-motors.com/）へ。配信も多いので、今からでもストーリーに追いつくのは十分可能。第3話までのところ、主要な登場人物たちがそれぞれの考え方、スタンスでレースに臨んでいる。あなたの“推し”は誰になるだろうか……!?
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