6台のGT300車両が参加し第8戦後のもてぎで50%CNF『GTA R50』のテストを実施。好感触を得る

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2023年11月06日 19:30  AUTOSPORT web

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11月6日にモビリティリゾートもてぎで行われたGT300燃料テストの様子
 11月6日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで、スーパーGT第8戦もてぎを終えたGT300クラスの6台が参加し、GTエントラント協会が主催したカーボンニュートラルフューエル『GTA R50』のテストが行われた。大きなトラブルもなくドライバーたちも好感触を得たほか、2台の車両にはレギュラーと異なるドライバーも乗り込んだ。

 3万人の観衆が訪れ、盛り上がりをみせた11月5日の第8戦の決勝レースから一夜明け、モビリティリゾートもてぎには6台のGT300車両が“居残り”でGTアソシエイションが『スーパーGTグリーンプロジェクト2030』のなかで導入を進めているカーボンニュートラルフューエル『GTA R50』のテストに臨んだ。

 今回参加したのは2023年GT300チャンピオンの埼玉トヨペットGB GR Supra GT、タイトルを争ったmuta Racing GR86 GT、さらにapr GR86 GT、apr LC500h GTというaprの2台、SUBARU BRZ R&D SPORT、そして唯一のGT3カーとなったLEON PYRAMID AMGという6台だ。

 今季、GT500クラスではハルターマン・カーレス社製『GTA R100』が導入されたが、多種多様な車種がそろうGT300クラスでは、シーズン開幕前の岡山公式テストからテストが行われたものの、特にターボ車を中心に希釈や揮発の問題が発生。ブローバイなどでコースがスリッピーになる状況も指摘されていた。

 そのためGTアソシエイションでは、第3戦鈴鹿まで導入を延期した後、最終的に今季のGT300クラスへの導入を見送り。その後、合成燃料50%の『GTA R50』をテストすることを明らかにしており、11月6日の走行に参加した6台には、1台あたり300リッターの『GTA R50』が用意された。

 当初、9時から午前の走行が行われる予定だったこの日のテストだが、夜のうちに降った雨の影響で路面が濡れていたことから、1時間後倒しの10時からスタートした。2時間の午前のセッションの後、1時間をはさみ13時から2時間の午後の走行が行われたが、赤旗中断は一度もなく、早めに走行を切り上げるチームもあった。各陣営ともシーズン最終戦を終えてのテストということもあり、リラックスした雰囲気も感じられながらのテストとなった。

 用意されたタイヤが第8戦もてぎからの継続使用だったことから、ベストタイムも第8戦の予選とは大きく差があったものの、各チームともピットアウト〜インを繰り返しながら精力的に走行を重ねた。この日は『GTA R50』に起因するようなトラブルは聞かれず、エンジンパワーの面でもドライバーたちからは「ほとんど違和感はない」というポジティブな感想があった。ただ25台以上が走ったときに車種による変化があるのか、またコースコンディションに変化があるのかなどはまだ分からないところだ。

 またこの日は、ドライバーの面でも2台に目新しいところが見られた。今季吉田広樹/川合孝汰がチャンピオンを獲得した埼玉トヨペットGB GR Supra GTには、第7戦オートポリスで第3ドライバー登録された野中誠太が乗り込んだ。

 今季はシーズン序盤までHOPPY Schatz GR Supra GTをドライブしていた野中は「クルマとしてもタイヤとしても違う印象がありました。特にタイヤでしょうか。ただ、GRスープラとしては似ている部分もあるので、数周ではありますが、勉強になりました」と2台の違いを語った。

 また、apr LC500h GTには小高一斗に加え、今季FIA-F4でチャンピオンを獲得した小林利徠斗、2位となった中村仁のふたりが乗り込んだ。初めてのスーパーGTドライブ、中村は限定Aライセンスということもありapr LC500h GTのリヤには“若葉マーク”もつけられていた。
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