赤井英和夫婦「僕がすぐに謝る」絶対にケンカにならない、力関係“100対0”の素敵な関係

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2023年11月22日 05:00  週刊女性PRIME

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個人事務所になり、仕事もプライベートも一緒にいることが増えたという2人。ケンカはしても仲睦まじい

「夫は1回も別れようと思ったことはないみたいで。私は何回もあるのにどうなってんのって思うんですけど(笑)」

 そう語るのは赤井英和さん(64)の妻、佳子さん(57)。X(旧ツイッター)で佳子さんは赤井さんの日常をつぶやき、話題となっている。今年、結婚30周年を迎えるが、結婚生活を振り返ると「とにかく長かったです」と苦笑いする。

「赤井はあっという間だったって言うんですけど。私はまだ自分が50代なのが信じられないくらい。いろいろなことがありすぎて、80歳くらいの気持ちでいるんですよね」

初めて出会ったときはほぼ素っ裸だった

 何しろ赤井さんとの出会いからして強烈だったという。

「知り合いから『友達に紹介するよ』と言われて、誰と会うかも知らずについていったんです。都内のホテルで、真っ暗な部屋の中から赤井が裸で前も隠さず出てきて。酔っ払った状態で、ぼーっと立ってたんです」

 出会いは1992年ごろ。赤井さんは多数のドラマ出演もしていたが、佳子さんは存在を知らず、元ボクサーだったことも知らなかった。

「この人、どうなっちゃってるのって思いましたよ。でも、それまでに会った人には感じたことがない、太陽みたいなものすごいエネルギーを感じて。一目惚れしちゃったんです」

 当時は音楽教室の先生をやっていた佳子さん。周囲にはいなかったタイプの赤井さんに強烈に惹きつけられた。赤井さんと付き合い始めたばかりのころ、赤井さん本人がいない大阪の実家に上がり込んだことがあった。

「今思えば本当に非常識だなと思います。まだ結婚するとも決まってないし、それまで2人で挨拶に行ったこともない。それなのに、押しかけて、ご飯食べて。

 なぜかお義父さんとお義母さんは喜んでくれるに違いないと思ってたんです。でも朝起きたら、お義父さんのメモがあった。『出ていってくれ』って。すごくちゃんとしてるご両親でした(笑)」

 しかし、佳子さんのその行動が結婚のきっかけとなる。そして結婚後は「動物のように本能的な夫をサポートする役割となった」という。

「赤井はとにかく話し合いができないんです。例えば家をどうするとか、生活費をどうするか、何も決められない。そこがすごく腹立たしいところ。だから夫婦の話し合いは、この30年1回もまともに成立したことがないです」

 さらに、当時の夫はドラマやバラエティーに大忙しで、家庭を顧みる時間がなかった。

「籍を入れるときも、婚姻届はお義父さんが役所に出してくれましたからね。当時はほとんど家にいなかったんです。大阪と東京とを行ったり来たりでしたし、家のことも3人の子育てもほとんどひとりでやりました」

 あまり腰を据えて話すことができない夫だったが、改めてその優しさに触れたきっかけがあった。過去に双子を出産したが、すぐに亡くしたときのことだ。

「2人を失ったときは本当に精神的に参ってしまって、毎日泣いて暮らして。けれど、赤井はずっと前向きでした。私には前を向けとか、俺を見習えとかそんなふうに一切言わないんですが、仕事から帰ってきたら私に寄り添って。ただ静かに一緒に居てくれました」

 夫も、親として悲しい思いをしているんだと、このとき気づいたという。

「ニコニコ笑って幸せそうな人も、陰ではつらいことがあるかもしれない。赤井だってそうですよね。テレビでは頑張って明るく努めてましたから、余計にそう感じました。ああ、いろいろ抱えて生きているんだよねと」

 佳子さんは常に前向きな夫の姿に感心しながらも、自分とは違う人間だとも思っていた。

「私は自分より赤井や家族を優先してしまうタイプ。人を大切にしなさいと教わってきましたから。でも、自分が我慢してるから、いつもたくさん不満があるんですね。

 でも、赤井は、自分を一番大切にするんです。最初はそれってわがままじゃん、と思ったのですが、結局、自分を大事にできる人は相手に不満がないんです。

 任せるところは全部信頼して任せて、失敗しても絶対に文句を言わない。実はすごく素晴らしい生き方だなって思うようになりました」

長男の進路のことで無鉄砲な赤井の行動

 違いを認めつつ、赤井さんを尊重している佳子さん。それでも、長男・英五郎さん(28)のことで大きなケンカをしたことがあった。アメリカに留学し、大学に進学予定だったが突然「高校をやめて、ボクシングをやりたい」と言い出したのだ。大学進学も決まっていたタイミングだったため、佳子さんは必死で止めようとした。しかし、英和さんは「学校は休学すればいい。いくらでも回り道したらいい」と大喜びで背中を押した。佳子さんに相談もなく、500万円かけて地下にトレーニングジムをつくり、息子がオリンピックを目指す、とマスコミの前で宣言したのだ。

「まだ始めてもいないのに、なに考えてるのよ!」と怒る佳子さんに、英和さんは謝ったという。

「私からしたらまったくありえない考え方ばかりで、そのときは本当に怒りました。ただ、結果的には赤井のアドバイスは息子にとってプラスに働くことばかり。窮屈な常識を押しつけずに、大きな心で子どもをサポートするのは、やっぱりいいんですよね」

 英五郎さんは現在、プロボクサーとして活躍している。私には当時の赤井のような行動はできなかったと、佳子さんは振り返る。

 大胆な行動をする赤井さんだが、普段は佳子さんと常に一緒に行動したがるという。仕事のマネージメントのみならず、入浴も一緒がいいし、爪のカットも佳子さんにお願いするくらい、ひとりじゃ何もできないそう。

「最近、子どもにそんなにお母さんが我慢しなくてもいいんじゃない? お母さんはお母さんの好きなように生きたら?と言われて。子どもに言われるとハッとしますよね。そっか、もう少しわがままになってもいいのかなって。これまでは我慢もしてきましたが、これからはちょっと考えようと思います(笑)」

 結婚生活30年目を迎えるが、いい夫婦関係でいられる秘訣を佳子さんに聞いていると、横から赤井英和さんも登場。

「うちは力関係が100対0なもんで、それがいい夫婦の秘訣かなと。それに、僕の『ありがとう』と『ごめんなさい』のスピード!」

 と満面の笑みで答えた英和さん。

「絶対にケンカになりません。なぜなら、僕がすぐに謝るからです(笑)。

 それに、子どものころから、夫婦というのはケンカをしないものだと思ってました。うちの両親はお互いのことが大好きだったんです。

 親父は、90歳を過ぎてからも、お母ちゃんと歩くときはいつも手をつないでいました。そんな両親を見てきたので」

 さらに、佳子さんの優しさが世界一だと話す。対して佳子さんは、

「赤井はとても純粋で繊細なところがあるんで、嘘が駄目なんですよ。嘘とか建前で繕うとすぐにバレて弱っていっちゃう。そんなときは優しく見守っています(笑)」

 赤井さんの無邪気な素直さと、佳子さんの大きな包容力のバランスが“いい夫婦”の秘訣のようだ。

(取材・文/諸橋久美子) 

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