慌てて手紙を確認しますが、どこのメーカーの何という消しゴムか、肝心のところが書いてありません。うっかり忘れてしまうくらい怒りに満ちていたのでしょうか。白い便せんに淡々と書いてある文字……怖いです。
本来なら「一緒に遊んでいただけで、リコは壊していないようなんですが……」と言いたいところです。しかし手紙の文面からして相手はかなり面倒そうな人だし、トラブルが泥沼化するのはどうしても避けたい。それにリコもまだ小1なので、言っていることが本当に正しいのか、リコの主観に寄りすぎていないのかも少し自信がもてません。
時計を見ると16時少し前。この時間ならまだ先生も学校にいるでしょう。これから電話をかけて、このことを話してみようと思います。
【第2話】へ続く。
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