フォルクスワーゲンの人気SUV「Tクロス」は今が買いどき? それとも待つべき?

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2023年12月01日 11:41  マイナビニュース

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フォルクスワーゲン(VW)のコンパクトSUV「Tクロス」(T-Cross)は2020年1月の日本導入以来、3年連続で輸入車SUV登録台数No.1となっている人気車種だ。VW本社は大幅改良を実施した新型Tクロスを発表済みだが、日本でこのクルマに興味を持っている人は新型の上陸を待つべきなのか。それとも、欲しいと思ったら現行型を今すぐ買うべきなのか。VW日本法人の中の人に聞いてみた。


「Tクロス」ってどんなクルマ?



Tクロスは日本の道路環境でも運転しやすいコンパクトSUVだ。グレードは「TSI Active」(321.7万円)、「TSI Style」(350.7万円)、「TSI R-Line」(392.3万円)の3種類。2023年9月には「TSI Style」をベースとする特別仕様車「カッパースタイル」(Copper Style、387万円)が発売となった。



日本導入以降のTクロスの販売台数は2020年が8,930台、2021年が9,159台、2022年が6,570台。フォルクスワーゲンジャパン(VWJ)の調べでは、輸入SUVの登録台数で3年連続No.1となっている。


Tクロスの人気をどう分析しているのか。VWJの担当者によるとTクロスはデザイン、機能性、快適性、安全性などを兼ね備えたクルマであり、「1,800mmを切る全幅などコンパクトなサイズ感」「ボクシーでオーセンティックなSUVとしてのスタイル」「ポップな色合いを含むカラーバリエーションの豊富さ」「充実の安全装備」などが人気の理由だという。若年層や女性客も獲得できているそうだ。


日本上陸は来年? 新型「Tクロス」とは

人気のSUVなので購入を検討している人もけっこういると思うのだが、Tクロスを今すぐ買ってもいいのだろうか。というのも、VW本社はTクロスの大幅改良モデルを2024年第1四半期に発売するとしており、VWJとしても、時期こそ未定だが日本導入を決めているようだからだ。新型の日本上陸を待ちたくなるのが人情というものではないだろうか。



新型Tクロスはどんなクルマなのか。VWのプレスリリース(英文)からは「デザインを刷新(revamp)」「装備はさらに充実」「新技術を採用」「新デザインの高品質な内装」といった内容が読みとれる。大幅に改良しているにも関わらず、新型Tクロスはとても魅力的(very attractive)なベース価格でお届けします、との文言もあった。


さて、今すぐ買うべきなのか買わざるべきなのか。この点を率直に聞いてみるとVWJ担当者は、「これはドイツ車特有の事情なんですが、ドイツ車ってけっこう、年次改良が頻繁に入るんですよ。だんだん熟成していく、とも言われます」と話し始めた。



「例えば『ゴルフ』(VWを象徴するハッチバック車)では、モデルチェンジ前の最も熟成の進んだクルマ(マイスターという特別仕様車を発売するのが恒例)だけを狙って買い続けるというお客さまもいらっしゃいます。『やっぱり最新のクルマに乗りたい!』という方もいらっしゃいますし、『熟成の進んだモデルを選びたい』という方もいらっしゃるので……」



つまり、悩ましいところなのだ。



来年以降の日本導入が見込まれる新型Tクロスはフルモデルチェンジではなく(ビッグ)マイナーチェンジなので、クルマを根本から見直したわけではないはずだから、熟成の度合いがいったんゼロになるわけではないとは思う。とはいえ、熟成が進んだマイチェン前のTクロスは今しか新車で買えないわけなので、これを買うという判断も大いにあり。こんな感じかと思われる。



もちろん新型Tクロスを楽しみに待つのも大いにけっこうなのだが、ひとつ注意したいのは、VW本社のリリースに書いてある全ての要素が日本に入ってくるとは限らないということ。例えばヨーロッパでは売るけど日本では売らないボディカラーがあるかもしれないし、日本導入モデルではグレードを絞るため何らかの装備が省かれる可能性だってある。「現行型で全く問題ないんだけど、どうしても黄色いTクロスに乗りたいから」という理由だけで新型を待つことに決めたとしても、黄色が日本に入ってくる確証はないのだ。



結局のところ、待つべきか買うべきかはクルマに何を望むかによるというのが結論なのだが、新型を待って買い控えることが絶対的に正しいとは限らないということだけはよくわかった。(藤田真吾)

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