日本人が使いがちな"違和感のあるフレーズ"5選 - 「I don’t know」「Please wait」の自然な表現を知ってる?

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2023年12月29日 17:21  マイナビニュース

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アフターコロナに入り、訪日外国人数も増加。日常生活で英語を使用する機会が増えはじめた人も多くいると思います。



英語を使用しているシチュエーションでは、なるべくコミュニケーションを円滑にし、相手にいい印象を持ってもらいたいものです。今回は、日本人が気づかないうちに言ってしまっているかもしれない、ネイティブには違和感のあるフレーズを5つを紹介します。


1. Why did you 〇〇〇?

○Why did you 〇〇〇? (どうして〇〇〇したの?)



日本人は「どうして?」「なぜ?」を表現する場合に、"Why?"を使ってしまいがちです。例えば、初対面のネイティブに「どうして日本に来たのですか?」ということを尋ねる場合、多くの日本人は「Why did you come to Japan?」という英語が頭に浮かぶと思います。



しかし、「Why did you 〇〇〇?」は日本語で表現するなら、「どうして〇〇〇ですか?」というよりも「なんで〇〇〇したの?」というニュアンスになります。つまり、「Why did you come to Japan?」であれば「なんで(わざわざ)日本に来たの?」という冷たい印象を与えてしまう表現なのです。



これはWhyという英語の中には「なぜ?」という意味だけでなく、尋問しているかのような強めの意味合いがあるからなのです。



「どうして〇〇〇に来たの?」と質問したいときには、「What brings you to 〇〇〇?」と質問するのがいいでしょう。


▼より自然な表現

What brings you to Japan? (どうして日本に来たの?)



2. I don’t know

○I don’t know. (わかりません)



日本人にとっておなじみのフレーズです。しかし、このフレーズは(もちろんシチュエーションや声のトーンなどにもよりますが)「わかりません」という意味とともに、「興味がない」「話題を変えよう」というニュアンスも含まれています。



特にビジネスシーンであれば、あまりにもストレート過ぎる表現になり、「そんなこと、自分で考えてごらん」「どうしてそんなこと聞いてくるの?」という意味合いも帯びてしまいます。



「わからない」という意味で「I don’t know」を用いるときには、「I’m afraid」や「I’m sorry」などのフレーズをつけるといいでしょう。また、同じような意味になる「I have no idea.」にするとさらにやわらかい印象を与えることができます。


▼より自然な表現

I’m afraid, I have no idea. (ごめんなさい、わかりません)



3. Please wait

○Please wait. (お待ちください)



日本の中学英語では他人にお願いするとき、「Please を動詞の前につけましょう」と教えられていると思います。しかし、Pleaseには合う動詞、合わない動詞があり、Please と wait は合わない組み合わせです。

日本語においても当てはまりますが、目上の人や初対面の人に対して「待ってください」というよりも「お待ちいただけませんか?」という方がより丁寧な印象を与えます。これは英語でも同じで、しばらくの間、待っていてほしいときは疑問形にして依頼するとよりよいイメージにつながるでしょう。



少しの時間、待ってもらいたい場面では「Could you wait?」や「Would you wait?」を使うことを覚えておくといいでしょう。


▼より自然な表現

Could you wait a minute ? (少々お待ちいただけますか?)



4. Sit down, (please)

○Sit down, please. (お座りください)



「Sit down」は「Stand up」と並んで、日常英会話でよく用いる表現だと考えられています。実際、中学や高校における英語の授業でのあいさつなどでもよく耳にする表現でしょう。



しかし、実際の生活シーンでこの表現を耳にすることは非常に珍しいです。仲の良い友人や家族なら使うこともありますが、大人が実際の生活シーンで用いることはほとんどありませんし、ビジネスシーンなどでは失礼な印象につながってしまいます。



目の前の席などに座ってほしいときには次のような表現を使ってみましょう。


▼より自然な表現

Please, take a seat. (どうぞ、おかけください)



5. (How are you に対して) I'm fine, thank you, and you?

○How are you に対してI'm fine, thank you, and you? (調子はいいよ、あなたは?)



こちらも、小中高校の学校現場で大変耳にする表現です。まず、How are you? に対して、「I'm fine, thank you.」と答えることについて賛否がありますが……私の経験から「I'm fine, thank you.」と答えるネイティブはあまりいない印象ですが、答えてもおかしくは感じません。



しかし、その後に、「and you?」と聞き返すのは非常に違和感があります。特に「I'm fine, thank you, and you?」とたどたどしく言ってしまうと非常に機械的な印象になります。



How are you というフレーズはまさに「あいさつ」で、日本語では「やぁ」くらいの感覚。本当に相手の体調を聞いているのではありません。言葉の内容よりもリズムが大切です。



How are you に対して「いいよ」と返す場合は、次のような表現を使うとより自然になるでしょう。


▼より自然な表現

Good. / Not bad. (いいよ)


自身が学んできた内容と異なるものもあったのではないでしょうか。そんな人はぜひ、本稿で覚えたフレーズを使ってみてください。



西田 大 にしだ まさる 1973年生まれ、関西大学文学部英文学科卒業。現在は、静岡英語教室「英語屋」の代表を務める。TOEIC990点(満点)、英検一級、通訳案内士国家資格など。「2016年G7伊勢志摩サミット」など通訳としての実績多数。大学入試問題からTOEIC・英検等の検定試験まで、幅広い分野の英語学習に精通し、その学習法・対策法は注目を集めている。著書に『英語力はメンタルで決まる』(アルク)、『TOEICテストに必要な文法・単語・熟語が同時に身につく本』『「音読」で攻略TOEIC L&Rテスト』(かんき出版)などがある。『X』(https://twitter.com/masaru_nishida_)にて英語学習に関する情報を配信中。 この著者の記事一覧はこちら(西田 大)

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