小芝風花『大奥』でいびられる準備は万端!?「すごくワクワクしています」

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2024年01月05日 07:11  TVerプラス

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小芝風花さんが主演を務める木曜劇場『大奥』(フジテレビ系、毎週木曜22:00〜)が1月18日よりスタートします(初回は75分スペシャル)。

さまざまな人間の思惑、嫉妬、憎悪、悲哀が渦巻く“女の社会の縮図=大奥”で、たった一つの愛を得ようともがく女たちの闘いを描く物語。長きに渡り愛されてきた『大奥』が、“愛”をテーマに儚いラブストーリーとして復活します。

小芝さんが演じるのは、亀梨和也さん扮する10代将軍・徳川家治と愛のない政略結婚を強いられた主人公・五十宮倫子(いそのみや・ともこ)役。京都でのオールロケを直前に控えた小芝さんに、クランクイン前の心境や共演者の印象、ご自身の“嫉妬心”について聞きました。

演じる五十宮倫子は「本当に強い人」

――妬み、嫉みが渦巻く『大奥』の世界に入ると知ったときの感想は?

『大奥』に携われるんだ、というのがまず率直に嬉しかったです。しかも京都で全編撮影をするので、もう「どっぷりだ!」と(笑)。ただ、台本を読んだらもちろん妬みもあるし、足の引っ張り合いもあるんですけど、「なんでこういうことをしているのか」と、(大奥の世界に)染まってしまった一人ひとりの思いが丁寧に描かれていたんです。このドラマは「『大奥』史上、最も切なくて美しいラブストーリー」と謳っていますが、それが本当に伝わる脚本だったので、また新しい『大奥』をお届けできるんじゃないかなと思っています。

――演じる五十宮倫子をどう捉えていますか?

倫子は本当に強い人です。それこそ足の引っ張り合いとかもある中で、「自分は染まらない」と意志を強く持っていて、いろいろな意地悪をされても「みんながこの大奥で生きやすくするには、どうしたらいいんだろう」と考えられる女性。そのまっすぐさが大奥にいる人たちにとっては余計に腹立たしくて、ターゲットの対象になるんですけど、それでもブレないからこそ、家治さんがまっすぐに愛してくれるんだろうなと思います。

――着物の衣装合わせをしてみて、いかがでしたか?

本当にお姫様なので、打掛はお布団をかぶっているみたいに分厚いし、腕を前に持っていくだけで筋肉痛になるくらいに重いです(笑)。かつらにも飾りをたくさんつけるので頭も重くて、今、別の時代劇(『あきない世傳 金と銀』/NHK BS)に携わらせていただいているからこそ、「同じ時代でも生まれによってこんなに装いが違うんだ」と差をすごく感じました。今回私は公家の生まれなので、模様と模様の間に隙間があいた公家らしい柄を取り入れるなど、衣装さんが大事にお着物を選んでくださって。みなさんのこだわりを感じましたし、京都で撮るからにはやっぱり本格的なものを目指して頑張りたいなと、衣装を着てあらためて思いました。

――時代劇を演じる面白さについては、どう感じていますか?

扮装や言葉遣い、建物とかも違うので、若い方には「ちょっと難しそう」と思われるかもしれないけれど、恋心や嫉妬、世の中で起きている出来事は現代と変わらないんです。昔は手を繋いで歩くこともできないので、現代の人が手を繋ぐドキドキと、昔の人が手を繋ぐドキドキでは全然意味が違って、時代劇ならではのときめきもある。でも、人を思う気持ちは昔も今も変わらないので、そういうリアルと非現実が混ざっている感じが個人的にはすごく好きです。

――大奥総取締役・松島の局役を演じる栗山千明さんをはじめ、対立関係にあるキャラクターも多数登場します。キャストのみなさんとのコミュニケーションについては、どう考えていますか?

私自身は役柄がライバルだったり、敵対していたりしても「役とふだんは別」と考えるタイプなんです。でも、みなさんがどういうタイプかわからないので、様子を見ながらですね。役づくりのために、ふだんから役に徹したいという方でなければ、京都は美味しい食べ物がいっぱいあるので、空き時間やオフのときに一緒にご飯に行ったりできたらいいなと思っています!

――いびられることへの心構えは?

すごく楽しみです(笑)。台詞が意地悪なので、自分の中でも「こんなふうに言ったら面白いだろうな」と思うことがあるんです。その意地悪な言葉を、みなさんがどんな感じでおっしゃるんだろうとすごくワクワクしています。

――家治役の亀梨さんとは『セカンド・ラブ』(テレビ朝日系、2015年)以来の共演です。

「時代劇が初めて」と記事で読ませていただいたので、10代将軍を亀梨さんがどのように演じられるのか。それに、家治は誰にも言えない秘密を抱えていて、すごく葛藤があるんです。なので、倫子と出会ったときの心情の変化をどう演じてくださるんだろうと、すごく楽しみです。

――倫子の付き人・お品役の西野七瀬さんとは初共演です。

1度だけバラエティ番組でお話させていただいたことがあって、飾らないというか、カメラが回っていても回っていなくても、あまり変わらない印象を受けました。今回は公家から一緒についてきてくれて、大奥の中でも信頼関係がすごく厚い役ですが、同じ関西人というだけでもすごく居心地がよくて、接しやすい感じがするので、いろいろと相談しながら関係性を作っていけたらいいなと思っています。

――今回は京都でオールロケとのことですが、とくに楽しみにしていることはありますか?

京都に3か月くらい行かせていただくので、ちょうど昨日、御朱印帳を買いました。お休みの日に、いっぱいお寺や神社を回れたらいいなと思っています。

――不安なことはないですか?

ホテルの枕が合えばいいな、と(笑)。こだわりは全然ないんですけど、高すぎる枕が合わなくて。たまに、すごくしっかりした枕のホテルがあるので、そうじゃなければいいなと思っています(笑)。

小芝風花がかつて抱いた劣等感とは?

――大奥には妬み嫉みが渦巻いていますが、小芝さんは何かに嫉妬した経験はありますか?

やっぱり10代の頃は、同年代の方が活躍しているのを見ると「あの役をやりたかった」と思ったり、オーディションで自分が落ちたら「あの子にあって私に足りないものってなんだろう」と悩んだりしたこともありましたね。ただ、それでも落ち込みすぎることはなくて、「『あのとき、小芝にしておけばよかった』と思ってもらえるくらい頑張るぞ。後悔させてやる!」みたいな(笑)。そう思いながら、自分は自分で頑張っていくという感じでした。でも、年々そういうこともなくなって、「この役に私は合わなかったんだな」「この役にはその人が良かったんだな」と思うようになりました。お芝居も持っている雰囲気もみんな違って、いろいろな要素が重なって役と巡り合うんだと思うようになったので、最近は誰かに対して嫉妬するようなことはないかもしれないです。

――きっかけがあったというより、徐々に変わってきたと。

そうですね。芸能界ってすごく才能がある人、綺麗な人、かわいい人、スタイルがいい人がいっぱいで。自分は性格的にもビジュアル的にも普通だなと思っていて、「印象に残りづらいな」とか「もっと特徴的なものがあったらいいのに」と劣等感を感じることもありました。でも、「私はいろいろな役を演じるのが仕事なのだから、“特徴がない=どの役にもなれる”ということだ」と思えるようになって、ちょっと気持ちが楽になりました。

――とても忙しい日々を送っていると思いますが、今のご自身をどう捉えていますか?

自分が成長するためにも、本当に今が踏ん張り時というか、頑張り時なんだろうなと思います。これからも女優としてずっと年齢を重ねていきたいと思っているので、そのためにも今はすごく重要な時期かなと。なので、泣き言とかはあまり言わずに頑張ります(笑)。

――今回の『大奥』も、次のステップへのきっかけになりそうですね。

本当にそう思います。『大奥』という歴史ある作品を任せていただけたことにプレッシャーもありますが、このスタッフ、キャストだからできる、切ない愛の物語を作れたらいいなと思っています。

(撮影・取材・文:nakamura omame)
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