前回からの続き。俺はヨウイチ。嫁のアキエが近所に住む俺の弟・コウジと何度かトラブルに。今回とうとうブチギレてしまったようです。その場を和ませようと言った俺のひとことが余計だったらしく、アキエはさらに激怒。昨日、荷物をまとめて子どもを連れて出て行ってしまいました。翌日会社で同僚たちにアキエが出て行った経緯を説明したところ、揃いも揃って「俺を含めた家族が悪い」と言われてしまいました。「離婚案件」とまで言われて……！？ 帰宅し、郵便受けを見ると……なんと記入済みの離婚届が入っていました。
示し合わせたわけではないのですが、家族それぞれ、職場の仲間に今回の件の愚痴を言ったようです。結果……。揃いも揃って全否定されて帰ってきたとのこと。驚きました。コウジも奥さんからこってり絞られていました……。自分たちは無害で普通で優しい家族だったハズです。もちろん今でもそう思っています。……でも第三者の感想を聞くと、今回の対応は間違えていたと認めざるを得ません。父がみんなで謝罪に行く提案をしてきました。
俺は助手席に離婚届を乗せ、アキエの実家に向かうことに。アキエの欄は記入済みですが、俺の欄は記入していない状態です。アキエの実家に到着すると、駐車スペースにはアキエの車が停められていました。意を決し、震える指でインターホンを押すと……。本人が出てきました。すぐに頭を下げ誠心誠意謝罪の言葉を叫びます。俺はあんなことで離婚はしたくありません。もう一度だけチャンスが欲しいです。しかし……。
慌ててアキエの実家に行ってみるも門前払いでした。アキエは見たことがない顔をしていて、俺は驚きます。どうやら同僚たちの意見は正しかったようです。離婚届が届いたのはアキエからの警告レベルだといいな〜……とどこか甘くみていました。しかし会って気づきます。アキエは本気だと。まあ……そりゃそうですよね……。ご立腹ですよね……。ああ……俺はこれからどうしたらいいのでしょうか〜！！
【第10話】へ続く。
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