2024年GT500デビューの大草りきが初めてのセパンを走る「吸収できるものはすべて吸収したい」

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2024年01月24日 12:01  AUTOSPORT web

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2024スーパーGTセパンテスト Modulo Nakajima Racingからテストに参加した大草りき。初日の帰りがけに取材、撮影させていただいた。
 1月23日、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで、スーパーGTのウインターテストがスタートした。4年ぶりのセパンでのテストは多くの見どころがあるが、Modulo Nakajima Racingから2024年にGT500デビューを飾ることになった大草りきが、初めてのセパン、そして初めてのホンダ・シビック・タイプR-GTのドライブを果たした。

 大草はスーパーFJや全日本F3、フォーミュラ・リージョナル等を経て、2022年にスーパーGT GT300クラスにデビュー。富田竜一郎をパートナーに、チャンピオン争いを展開するなど、鮮烈なスピードを印象づけた。2023年は自身のキャリアで大きな影響をもつ安田裕信をパートナーにPONOS GAINER GT-Rをドライブ。さらに、スーパーフォーミュラ最終戦ではいきなりのデビューを飾ると、こちらもぶっつけ本番とは思えぬ速さをみせ、2024年のModulo CIVIC TYPE R-GTのシートを獲得。メーカー育成プログラム出身ではないキャリアだが、異例のステップアップを果たしてきた。

 そんな大草は、1月23日にスタートしたスーパーGTのウインターテストで、今季のパートナーとなる伊沢拓也とともにModulo CIVIC TYPE R-GTを初めてドライブした。しかもセパンサーキットを走ることも初めてと、初めて尽くしのテストとなった。

 初日は伊沢がメインで走行し、大草は終盤のみのドライブとなったが、「事前にシミュレーターを少しやってきたのですが、セパンは日本のコースと比べると広いですね。いろいろなところを走れる雰囲気がありますが、いざ走ってみるとラインは一本しかなさそうで、奥が深そうです」と初セパンの感想を笑顔で語った。

「基本的に、初日は伊沢さんがメインでテストをしていたので、僕は余った時間で15〜16周くらいしかしていないのですが、そのなかでも良いところまで来たので、今日は何事もなく走れてホッとしています。SFのこともありましたから(苦笑)」

 大草は12月に鈴鹿で行われたスーパーフォーミュラの合同テスト/ルーキーテストに同じくNAKAJIMA RACINGから参加したが、ここではセッション5でクラッシュしてしまい、チームに迷惑をかけてしまった。このこともあり、大草は無事に終えた走行初日を振り返りホッとした表情を浮かべた。

 チームメイトとなる伊沢は、豊富な経験と高い開発能力をもち、若手ドライバーたちにとって最高の先輩ドライバーとなる。大草が今季学ぶことも多そうだ。GT300デビューからトントン拍子でステップアップしてきた大草は、今季組む伊沢もそうだが、毎年チームメイトに恵まれているという。

「僕はスーパーGTにデビューしてから、富田さん、安田さんと、経験がある方と組ませていただいてきたので、勉強させてもらうところが多かったですし、一方で逆に、超えなければいけない壁でもありました。でもその方が成長できるでしょうし、僕は『吸収できるものはすべて吸収する』というスタンスですからね。そこはしっかりと取り組んでいきたいです」と大草。

「今日、初めて伊沢さんとシェアして走りましたが、僕とは走らせ方などいろんなことが違っていて、すごく勉強になりました」

 今回のセパンウインターテストでは、開発車両と異なりModulo Nakajima Racingはふたりでたっぷりとテストができる。GT500デビューイヤーでは願ってもない環境だ。「一台独占でテストをすることができるので、他のドライバーに比べてもアドバンテージがあると思っています。それを少しでも活かせるように、頑張らなければいけないと思っています」と大草は意気込んだ。

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