給油中に火災も「あれで暖かくなったよ!」昨年ル・マンウイナーの“跳ね馬使い”ふたりがデイトナでもクラス優勝の快挙

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2024年01月31日 12:30  AUTOSPORT web

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リシ・コンペティツィオーネの62号車フェラーリ296 GT3 2024年デイトナ24時間
 ジェームズ・カラドは、8か月以内にル・マン24時間レースとデイトナ24時間レースの両方で勝利を収めたことは、彼と、同じくフェラーリのファクトリードライバーであるアレッサンドロ・ピエール・グイディにとって、「驚くべき成果」であると信じている。

 カラドとピエール・グイディはダビデ・リゴン、ダニエル・セラとチームを組んでリシ・コンペティツィオーネの62号車フェラーリ296 GT3をドライブし、圧倒的な走りでGTDプロクラスの勝利を飾った。

 これは、2023年のニュルブルクリンク24時間でのフリカデッリ・レーシングの勝利と、その3週間後のカラド/ピエール・グイディ/アントニオ・ジョビナッツィ組フェラーリ499Pによるル・マン24時間総合優勝に続く、この1年間でのメジャーな24時間レースにおける3勝目となった。

「これらはふたつの偉大なスポーツカーレースであり、その両方を短期間で制することは、明らかに素晴らしい成果だ」とカラドは語った。

「これらはフェラーリ、AFコルセ、(ル・マンの)チーム、そして今週末はリシのおかげだよ。ドライバーも含めてグループ全体が素晴らしいし、その一員になれることをとても幸運に感じている」

「このレースはほぼ僕らが望んでいたとおりの展開だった。 クルマは運転するのに素晴らしく、バランスが良く、パフォーマンスは間違いなく昨年よりもはるかに優れていた」

「アレ(ピエール・グイディ)が言ったように、リシ、とくにジュゼッペ(・リシ/チームオーナー)に勝利を届けることができたことを、僕は誇りに思う。彼は長い間それを望んでいたからね」

 ピエール・グイディはこう付け加えた。「夢に見るのでさえ難しいことだが、僕らはそれを実現した」。

「実際、7カ月前、僕らはル・マンでこの驚くべき歴史的勝利を達成した。そしていま、僕らはリシとフェラーリとともにここに戻ってきて、また別の24時間レースを完了し、さらなる驚くべき成功を達成したんだ」

「フェラーリは長い間このレースに勝とうと努力してきたが、あまりにも簡単に勝利を収めることができなかったのは非常に驚くべきことだ。彼らとは一緒にたくさんの勝利を収めてきたけど、このレースでは決して勝てなかった」

「ついにジュゼッペとフェラーリが力を合わせてこの勝利を達成した。我々全員がこれを誇りに思うべきだ」

■新型車両デビューからの1年間の努力が結実

 この勝利は、ペースと信頼性の問題によって台無しになった296 GT3の競技デビューからちょうど1年後にもたらされたものとなった。

「開発に1年がかかった」とカラド。

「学ぶことがたくさんあった。このクルマを正しく調整することは、488ほど簡単ではなかった」

「僕らは異なるアプローチをとった。製造方法だけでなく、488には備わっていなかった、すぐに交換できるパーツが車両に搭載されているという事実も含め、多くの点が異なっているんだ」

「僕らが発見したもっとも大きなことは、マシンのセットアップが昨年とは完全に異なっているということだと思う。もちろん、いくつかの小さなBoPの変更などすべてが、昨年の我々の競争力には影響していた。昨年はどうにもならなかった」

「僕らは2秒遅かった。真新しいクルマであり、それが最初のレースだったから当然だ」

「だけど、ニュルブルクリンク24時間レースでは優勝して、僕らはそこから多くのものを得たし、GTワールドチャレンジなどからも学んだ。僕らははまだ、開発プロセスの一部なんだ。たとえばダニエル(セラ)は、誰よりもそうだよね」

「今週のクルマは、走り出しから素晴らしいフィーリングだった。これについてはル・マンでも言ったけど、いいクルマを手にしていると感じられれば、それは功を奏すものなんだ」

 62号車フェラーリは、夜間のルーティン・ピットストップ中、給油中に火災に見舞われていた。実際、一瞬炎に包まれたとカラドは語っている。

「ドライバー交代で大騒ぎになり、少し困惑したんだ」とカラド。

「僕は降りようとしていて、アレが乗り込んだんだけど、クルーが僕らの上から燃料を撒き散らしてしまったんだ」

「実際、一瞬僕らは燃え上がっていた」

「マシンの下に燃料があったら、そこで動けず、1分ほどロスしてしまった」

「アレは勇気を持って再び乗ろうとしたけど、ペダルから床まで炎が上がっていることに気づいたから、僕らはその場からいったん離れる必要があった」

「幸いなことに被害はなく、負傷者も出ず、レースを続けることができた」

「それが僕らの最大の問題だった。夜は寒かったから、あれで暖かくなったよ!」

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