有機EL採用でスタイラスも付属! ペンタブレットのように使える4K対応15.6型モバイルディスプレイを試す

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2024年02月01日 19:21  ITmedia PC USER

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イーホームウェイの15.6型モバイルディスプレイ「O156DSR」。最厚部のボディーサイズは実測で約358(幅)×217(奥行き)×13(厚さ)mmだ

 EHOMEWEI(イーホームウェイ)の「O156DSR」は、15.6型のモバイルディスプレイだ。前回紹介した17型モデル「E170DSR」が量子ドットを採用していたのに対して、こちらは有機EL(OLED)で4K(3840×2160ピクセル)解像度に対応しているのが特徴となる。メーカーから機材を借用したので、レビューをお届けする。


【その他の画像】


・量子ドット採用、付属のスタイラスでペンタブのようにも使える EHOMEWEIの17型モバイルディスプレイ「E170DSR」を試す


●15.6型のOLEDを採用し4K表示に対応


 まずは基本的な仕様をざっと押さえておこう。画面サイズは15.6型と、前回の17型モデルより一回り小さい。アスペクト比についても、16:10ではなく16:9ということで、画面はかなり横長の印象を受ける。解像度は3840×2160ピクセルと、4Kに対応している。


 視野角は水平/垂直ともに178度、応答速度は1ms、明るさは500ニト、コントラスト比は10万:1、リフレッシュレートは60Hzだ。DCI-P3カバー率100%の広色域を実現しているのは、17型モデルと同様だ。


 OLEDということで黒は引き締まっているが、画面はグレア調でかなり映り込みがある。このあたりはユーザーによって好き嫌いも出るだろう。


 本製品の特徴の1つは、タッチ操作への対応だ。指先でのタッチに加えて、付属のスタイラスタッチペンを用いての入力も行えるなど、ペンタブレットのような使い方も行える。詳しくは後述する。


 なお、製品ページに記載されている本製品のサイズ(最厚部)は不正確であり、実測では約358(幅)×217(奥行き)×13(厚さ)mmと、一般的な15.6型モバイルディスプレイと変わらない。


 スタンドは本体と一体化したデザインで、持ち歩く場合は背面に折りたたむ。このスタンドにはUSB Type-CおよびHDMIポートや、OSDメニューを表示するためのボタン類が配置されている。本体ではなくスタンドに配置されるのは珍しい設計だ。中でもポート類は、スタンド中央の穴が空いた部分の側面に配置されており、ケーブルの取り回しは良い。


 ボディーは最薄部は実測で5mmと、スマホ並みの薄さだ。CNCメタルを採用していることもあり、頑丈さはある。ただし、こうした素材のせいもあってか重量は実測で929gと、15.6型としてはかなり重い。スタンド一体型である点は差し引くべきだが、実際に持ち歩く場合はここにキャリングケースの重量も加わるので、モバイルユースがメインの場合は要注意だ。


 付属品はUSB Type-Cケーブル×2、HDMIケーブル、USB Standard-A→USB Type-Cケーブルに加え、USB Power Delivery(PD)対応の充電器、スタイラスタッチペン、保護フィルム、さらにキャリングケースと充実している。ちなみにこれらの顔ぶれは、前回紹介した17型と同じだ。


 それでは、ノートPCに接続してみよう。


●USB Type-CとHDMIのいずれかで接続しタッチ操作にも対応


 では実際に使ってみよう。接続方法はUSB Type-CとHDMIの2択だ。USB Type-Cポートは2つあり、一方は補助給電用で映像信号の伝送が可能なのは上側のポートのみとなる。HDMI接続でタッチ操作を行う場合は、HDMIケーブルに加えてUSBケーブルをデバイスに接続する必要がある。


 これらの接続に利用するケーブルに加えて、補助給電用のUSB PD充電器が付属している。最大出力は30Wということで、本製品との組み合わせでは使わなくとも、単体でスマホなどの充電に対応できるのでお得だ。


 スタンドは横置きのだけでなく縦置きにも対応するが、縦置き時は角度調節はできない。またこれ以外の設置方法、具体的にはVESAマウントやネジ穴を使っての設置には対応しないので、デスク回りに固定するといったニーズには不向きだ。できるとすれば、せいぜいタブレットアームを使っての固定くらいだろう。


 OSDメニューについては、最初のメニュー表示のみ物理ボタンで行い、その後はタッチで操作する方式だ。UIはタッチに特化されていて使いやすいが、日本語ラベルをほぼ排したアイコン表示が中心ということで、一部分かりづらい項目もある。


 なお前回の17型でもそうだったが、本製品はケーブルの抜き差しの順序などの条件によって、デバイス側で正しく認識されない確率がそこそこ高い。


 今回試した限り、デバイス側の起動が完了した後に、本製品にケーブルをつなげば問題ないようだが、本製品をつないだ状態でデバイスを起動させるという順序では、見つけられない場合が多いようだ。うまく認識できない場合は、ケーブルを抜き差ししてみることをお勧めする。


●スタイラスタッチペンでペンタブのように利用可能


 続いて、タッチ操作およびスタイラスタッチペンについて見ていこう。本製品は指先でのタッチ操作に加えて、スタイラスタッチペンでの操作にも対応している。


 スタイラスタッチペンはSurfaceなどにも採用されているMPP2.0規格に準拠しており、4096段階の筆圧検知と、45度の傾き検知に対応している(macOSおよびAndroidは筆圧検知には非対応)。ペアリングは不要なので、電源を入れればすぐに使い始められる。


 使い勝手はタブレットのそれと同等で、実用性は非常に高い。ペンのバッテリー残量が見えないのはややマイナスだが、充電は側面にあるUSB Type-Cポートから行えるのは手軽でよい。ちなみに交換用のペン先も付属しており、長く使うにはうってつけだ。


 これに加えて、本体後部には導電繊維のキャップも取り付けられており、指先を使わずにタッチ操作を行える。特に本製品は4K解像度ということで、倍率が100%や125%のまま使っているとボタンやリンクも極小サイズでタップしにくいため、こういったスタイラスタッチペンが利用できるのは重宝する。


●高機能かつ付属品も充実。ネックは価格か


 以上のように、本製品は前回紹介した量子ドット採用の17型モデルと比べて、パネルおよび解像度、画面サイズが異なってはいるものの、デザインはほぼ共通で、機能についても実質的に横並びだ。


 こういったことから、ウィークポイントとなるのは前回の17型モデルと変わらず、設置方式の選択肢が少ないことくらいとなる。キャリングケースやUSB PD対応の充電器、さらにはスタイラスタッチペン等のオプションも付属しており、お得な製品と言っていいだろう。


 OLED採用、4Kの高解像度モデルということもあり、実売価格は税込みで7万7980円、セール時でも6万円台というのはややためらうポイントだが、3年の保証期間も込みということで、全部入りの製品を探しているユーザーにお勧めしたい。


 ちなみに、タッチパネルを省くことで1万円ほど価格を下げたモデルも用意されているので、そちらも併せてチェックするといいだろう。


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