昆夏美&大原櫻子、ミュージカル『この世界の片隅に』Wキャスト出演に喜び 2020年の“リベンジ”誓う

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2024年02月21日 05:01  ORICON NEWS

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Wキャスト出演を喜んだ(左から)大原櫻子、昆夏美(C)ORICON NewS inc.
 5月9日から日生劇場で上演される東宝ミュージカル『この世界の片隅に』の製作発表記者会見が20日、都内で行われ、主人公の浦野すず役をWキャストで務める俳優・昆夏美、大原櫻子らメインキャストが出席した。

【写真】昆夏美とのWキャスト出演を喜ぶ大原櫻子

 こうの史代氏の同名漫画を原作とする本作は、太平洋戦争下の広島・呉市に生きる人々の物語でありながら、つつましくも美しい日々とそこで暮らす人々が淡々と丁寧に描かれ、それゆえにいっそう生きることの美しさが胸に迫る作品。2度にわたるアニメーション映画化、実写ドラマ化もされた不朽の物語を、ミュージカルとして新たに伝える。

 昆は「これまでさまざまな形で皆様に届けられてきた作品ですが、今回が初のミュージカル化ということで、どんな新しい、素敵な化学反応が生まれるのかなと期待しています」とし、大原は「日本中で愛されている作品ですので、日本人として大きな責任と覚悟を持って臨みたいと思っています」と意気込んだ。

 昆と大原は2020年、ミュージカル『ミス・サイゴン』でともにキム役を務める予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で全公演が中止に。大原は「昆さんとはずっと一緒にけいこをさせていただいていたんです。そのとき、演技以外に体調面、コンディションの整え方などでもいろいろなお話を聞かせてくださって、お姉ちゃんのような存在です」と伝え、「舞台を見せていただいたときは、本当にかっこよくて。今回一緒にすず役を演じられることを、本当にうれしく思っています」と、昆に笑顔を向けた。

 昆も「サクちゃん(大原)と今回も同じ役ということで、とてもご縁を感じています」とにっこり。「私はサクちゃんの人を幸せにするようなかわいい笑顔がすずさんにピッタリだなと思っていて、これからたくさんお話もできると思うので、一緒にすずさんを作っていけたらいいなと思っております」と笑みを返した。

 原作で好きなシーンを聞かれると、大原は「1つに絞るのが難しい」と悩みながら、「(白木)リンさんに『誰でも、何かが足らんぐらいでこの世界に居場所はそうそうなくなりゃせんよ』って言われるシーンがあって、自分としてはそれがこの作品のテーマのようにも感じて、すごく胸に突き刺さったんです」と挙げる。

 この回答を受け、昆は「私も本当にそこがすごく印象に残っていて!」とシンクロ。「すずを演じる上でもそこがやっぱり印象に残るのかなって思います。今回ご覧いただく皆様にも、すずが一貫して自分の本当の居場所を探すというところに、非常に重きを置いてご覧いただけるのではないかなと思っていますので、好きなシーンが一緒でうれしかったです」と喜んだ。

 本格的なけいこが始まる前に早くも息が合っていることも示しながら、大原は「戦争が背景にある作品ですので、ポップな世界観ではないんですけれども、音楽の力やいろいろな演出によって、非常に見やすいミュージカルになるのではないか」と言い、「老若男女に愛されるような作品になればいいなと思っております。一生懸命がんばります」と誓う。

 そして昆は「戦争の話ではありますが、その中で生きた人々の暮らしに焦点を絞った作品だと感じています。悲しくてつらいことですけど、戦争が当たり前になってしまっていた中での、人とのつながりやささやかな幸せを丁寧に繊細に描かれた作品なので、どうか皆様の心にまっすぐ届けばいいなと思っております。どうぞ劇場に足をお運びください」と呼びかけた。

 ミュージカル全編を彩る音楽は、2014年の渡米からミュージカル音楽作家として10年ぶりに再始動するアンジェラ・アキが手がける。日生劇場での開幕後に全国ツアーを展開し、作中の舞台である広島・呉市の呉信用金庫ホールで大千穐楽を迎える。

 会見には昆と大原のほか、すずが嫁ぐ北條周作役の海宝直人と村井良大、すずと周作と三角関係になる白木リン役の平野綾と桜井玲香、周作の姉・黒村径子役の音月桂、脚本・演出を務める上田一豪氏が登壇し、出演への意気込みや自身の役どころについて語った。
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