入院する前、義母からは10万円を預けられました。「自分で払ったらいいのに」という思いはありましたが、義母も不安で諸々の手続きどころではないのかもしれません。誰かにやってほしいというのなら……と考えて承諾しました。
検査入院が終わり、義母が退院することになったのは土曜日のこと。お会計の窓口が開いておらず「入院費については後日ご連絡します。次回の診察日にお支払いをお願いいたします」とのことでした。
結局、預かった10万円はそのまま私が持って帰ったのでした。さらに義母は……。
「キミカさん、いろいろありがとう。これからも負担をかけちゃうかもしれないから」義母が私の目の前にスッと封筒を差し出してきます。「なんですか?」
「キミカさんへのお礼。受け取ってちょうだい」義母はにこやかに言います。けれど私には嫌な予感しかありません。
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娘のサヤが以前、義母からお小遣いをもらったときは……。後から連絡がきて「お小遣い目当てじゃないなら、渡しても遠慮するはず」「年寄りをいじめないで」とののしられたのです。受け取ったら受け取ったでトラブルになりそうです。
「もう、キミカさんは頑固ねぇ……。とにかく、ほら、しまいなさい」半ば強制的にお金を渡そうとしてくる義母。私のバッグの中に封筒をつっこみ、結局お金を押し付けてきたのでした。私は夜になって帰宅した夫に相談します。
できることなら義母とはお金のやりとりなんてしたくありません。しかし今回に限っては義母の入院という事情があります。とりあえず言われるがまま、入院費の10万円と私へのお礼と言って渡された10万円を預かったのでした。夫が言うように、これから何か義母に関して必要になる出費もあるかもしれません。そのときにお礼として預かったお金から出させてもらおうと思います。
【後編】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・物江窓香 作画・なかやまねこ 編集・井伊テレ子
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