アイロボットが「ルンバ」のサブスクサービスを刷新 サブスクマニアも絶賛するその内容は?

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2024年02月22日 12:32  ITmedia PC USER

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アップデートしたロボスマ+の対象機種。左上から時計回りに「ルンバ i2」、「ルンバ J7+」、「ルンバコンボ J7+」、「Klaara p7 Pro」、「ブラーバジェット m6」

 アイロボットジャパンは2月21日、ロボット掃除機や空気清浄機をレンタルで利用できる有料サブスクリプションサービス「ロボットスマートブラン+」(ロボスマ+)の内容を大幅改定することを発表、同日から適用した。これにより、サブスクリプションの月額料金が980円から(税込み、以下同)と大幅に値下げされた他、最低利用期間を1カ月間に短縮した上で、期間途中で解約した際の違約金も撤廃する。


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 この記事では、サービス改定に至った背景と、実際の改定内容を解説していく。


●そもそも「ロボスマ+」って何?


 アイロボットジャパンでは、「ロボット掃除機一家に1台」のスローガンを掲げてきた。しかし、潜在的顧客(見込み客)からは「ロボット掃除機は高い」「買ったとしてもきちんと掃除してくれるか心配」などという声が上がっていた。


 これらの声に応える形で、同社は2019年6月にレンティオとの協業でロボット掃除機「ルンバ(Roomba)」の有料サブスクリプションサービス「ロボットスマートプラン」(ロボスマ)の提供を開始した。


 開始当初のロボスマは、対象機種を3モデルのルンバに限定した上で、12カ月(1年)の最低利用期間を設けていた。


 その後、2020年6月にサービスの名称を「ロボットスマートプラン+」に改めた上で、14日(2週間)の短期レンタルに対応する「おためしコース」を追加。従来の長期レンタルは「あんしん継続コース」という改名した上で、最低利用期間を6カ月(半年)に短縮した。さらに、ルンバに加えて床拭きロボット「ブラーバ(Braava)」もサブスクリプション対象となった。


 その後も、ロボスマ+のサービスはアップデートを続けてきた。2021年6月には、お試しコースの価格を一律1980円に設定し、希望者はあんしん継続コース(=長期レンタル)に移行できるオプションも用意した。


 そして2022年7月には、おためしコースについて料金を据え置きつつ、期間を1カ月に延長して「おためし1ヶ月コース」に改めた。あんしん継続コースのユーザーに対しては、1〜2年の継続利用で消耗品を割引購入できる特典も追加している。


 空気清浄機「クラーラ(Klaara)」がリリースされた際は、発売と同時にサブスクリプション対象に加わった。


 このような経緯を経て、2019年のサービス開始からロボスマ/ロボスマ+の利用台数は累計で約25万台、継続意向は98%と、高い成果が得られた。家電のサブスクリプションサービスの中では、比較的好評だと見てよいだろう。


 しかしそれでも、ユーザーからは「2つのコースの違いが分かりづらい」「サブスク対象が20機種もあって選べない(選びづらい)」といった意見が寄せられるという。


 また「期間縛りや違約金が発生することが不安」「契約中に壊れるかもしれないが、その場合の保証はがどうなっているのか?」といったサブスクリプションサービスならではの不安の声、そして「家電は経年劣化するのに、契約期間中ずっと同じ月額料金なのは割高感がある」「消耗品の費用に負担感を覚える」といった“家電”のサブスクリプションだからこそ感じうる不満も寄せられたそうだ。


 このようなユーザーからの意見が、今回のサービス改定につながったのだという。


●新しいロボスマ+の内容は?


 ユーザーからの声に応える形で、ロボスマ+は大きく刷新された。その主な内容は以下の通りだ。


シンプルなサービス:プランを1本化し、対象製品も絞り込み


 まず、ルンバ/ブラーバやクラーラの試用を目的とする「おためしコース」を廃止し、従来でいうところのあんしん継続コースに1本化した。これにより、プラン選択で迷うことがなくなる。


 また、サブスクリプションの対象製品を以下の5種類に絞ることで、製品選びに迷うこともなくなった。


・ロボット掃除機


・ルンバ i2(掃除に特化したシンプルモデル)


・ルンバ j7+(クリーンベース充電ステーションに対応する上位モデル)


・ルンバ コンボ j7+(水拭き機能を統合したしダストボックス付き上位モデル)


床拭きロボット


・ブラーバジェット m6(ジェットスプレーでの水拭きに対応)


空気清浄機


・Klaara p7 Pro


最低契約期間:最低6カ月から最低1カ月に短縮し、違約金も撤廃


 プランをあんしん継続プラン相当に絞り込むことで、今度は「最低契約(利用)期間はどうなるの?」という不安が生じる。今回の改定では、この点にも対処が行われている。


 従来のあんしん継続プランでは、最低契約期間を6カ月としていたが、改定後の新プランでは最低契約期間を1カ月に短縮した。これにより、購入/サブスクリプション契約を検討する人向けのお試し利用もカバーするという。


 また、最低契約期間未満の解約における違約金(※1)を撤廃した上で、機材返却時の送料を無料(アイロボットジャパンの負担)に改めた。これらにより、お試し導入はもちろん、6カ月未満の短期利用も安心できるようになった。加えて、機材が故障した場合に備えて、サブスクリプション契約期間中の無償修理保証やサポートも付帯するようになった。


 「公式が扱うサブスクならではの利便性を感じてほしい」と、アイロボットジャパンの飯塚太一氏(ダイレクトビジネス部 シニアサブスクリプションプログラムスペシャリスト)は新しいサービス内容に自信を見せる。


価格改定と継続割引:リユース品を選ぶことで一層手頃に


 家電のサブスクリプションサービスで気になるポイントの1つとして、機材が新品なのか、リユース(リフレッシュ)品なのかという点がある。従来のロボスマ+では、お試しコースではリユース品、あんしん継続コースでは新品の機材を送付していた。


 今回のサービス改定では、標準で送付される機材がリユース品となる代わりに、月額料金を従来よりも引き下げている。例えば、ルンバ i2であれば月額980円から利用できるようになった。


 リユース品とはいえ、アイロボットジャパンが公式に清掃やメンテナンス、必要に応じて部品交換を行ったものなので、性能面では新品同様に使える。また、機材をリユース品とすることで環境への負荷も軽減できる。


 一方で「どうしても新品を使いたい」という人に対しては、初回配送時に新品を手配する「新品オプション」も用意している。ルンバ i2で新品オプションを選択した場合、月額料金は1480円(500円増し)となる。


 なお、新品オプションを選択した場合、ロボット掃除機の一部で機種の“差し替え”が行われる。具体的には、ルンバ j7+/ルンバ コンボ j7+が、さらに上位の「ルンバ j9+」「ルンバ コンボ j9+」となる。


 加えて、経年劣化する家電に支払うサブスクリプション料金への“納得感”を高めるべく「継続割引」も導入される。


 利用から6カ月経過すると、特に手続きすることなく月額料金が5%引きとなる。その後、6カ月経過するごとに割引率が5%ずつ上乗せされ、24カ月からは当初料金の20%オフで利用可能だ。


 なお新プランでも、36カ月利用すると機材の所有権が契約者に移行される(契約満了でサービスが自動解約される)点に変わりはない。その上で、自動解約後に継続割引率(20%)を適用した状態で最新モデルのサブスクリプション契約を締結できるオプションも用意した。「新機種をお得に使いたい」という声に応えたものだ。


 3年ごとに最新のルンバを購入するとなると、資金面でハードルも高い。しかし、このオプションを活用することで、最新のルンバを継続利用しやすい環境が整った。


●新「ロボスマ+」はサブスクマニアも納得の出来


 ロボスマ+のリニューアル発表会には、ゲストスピーカーとしてサブスクリプションサービス紹介サイト「コスパ部」を主宰する大和貴人氏も登壇した。


 ロボスマ+について、大和氏は「往復送料の関係上、家電サブスク業界では最低利用期間を定めるのが一般的。アップデートしたロボスマ+はそれを撤廃しており、かなり珍しい。サービスを継続してもらえるという自信の現れだと思う」と絶賛する。


初回月額半額クーポンも配布


 「ロボット掃除機のある生活を多くの人に届けたい」ということで始まったロボスマは、「もっと多くの人に届けたい」「もっと多くの人が利用したいと思えるサービスにしたい」という目的をかなえるべく、さらなるアップデートが施された。


 今回のアップデートを記念して、アイロボットジャパンでは初月の月額料金を半額にするクーポンを配布している。クーポンコードは「start-robosma」で、3月31日まで利用できる。


 購入するとなると初期費用が高額になりがちなロボット掃除機を、この機会に気軽に試してみるのはどうだろうか。


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