「未練や不完全燃焼を解消したい」市川紗椰がロケで訪れて、今年プライベートでも行きたいと思っている場所たち

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2024年02月23日 06:51  週プレNEWS

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長良川鉄道の車両基地にて


『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。今回はロケで訪れて、「今年プライベートで再訪したい」と思っている場所について語る。

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以前から、ロケで訪れた場所をあらためてプライベートで訪ねるということを大事にしています。撮影スケジュールの都合でじっくり回れなかった所を見たり、食べられなかったものを食べて未練や不完全燃焼を解消しながら、ロケでは行かないようなローカルコンビニや路地裏などを巡ります。

今年は、何回かロケで行った岐阜県郡上(ぐじょう)市を狙っています。もちろん、長良川鉄道にじっくり乗りたい。プライベートでも何度も乗ってますが、「ながてつ」はいつ乗っても最高。次なる目的は、ロケ車の窓からチラッと見えて気になった自販機を探すことです。一瞬しか見てないのですが、手書きのラベルのペットボトルを売っていて、ただ者じゃないオーラを放っていました。

サインペンで「オレンジおいしいよ」と書かれた文字にかわいげも怪しげも感じたので、ぜひ買いたいです。場所は「関市のあたり」としか記憶してないので、ウロウロして見つけ出します。変な自販機は日本が世界に誇る宝。どんどん探して、しっかり課金して支えていきたいですね。

長良川鉄道の木尾(こんの)駅でも降りたいですね。目的は、長良川のヤナ場で捕った天然アユを提供している「みやちか」。ここでいただいたアユの塩焼きが忘れられません。食感が、アユの概念が変わるほどのホワホワふわふわ。食リポで「みずみずしい」と表現したら、初めは番組スタッフに「何を言ってるんだこいつ?」といった顔で見られましたが、皆さんも試食したら納得。

みずみずしく、ホワホワなアユでした。さらに驚いたのはアユの生け造り。初めて食べる生のアユは、臭みはなく、コリッとした食感が素晴らしかったです。郡上アユは特に足が早いため、刺し身は目の前で捕っているこのロケーションでしか食べられないそうです。絶景を眺めながらのアユ尽くし、ゆっくり体験したいですね。93歳になった祖母が岐阜市内にいるので、一緒に行くのが目標。頑張るぞ。

同じくロケ中の車窓から気になったのは、大阪・京都方面から石川県に電車で行くときに必ず見える大観音。福井県と石川県の県境にある加賀温泉駅の近くで、レトロな温泉街から突如として現れる金ピカの巨大仏の姿は強烈です。すごさの裏づけになるかどうかわからないけど、シンディ・ローパーも車窓から見えた際に驚きのツイートをしています。

この巨大仏の正体は加賀大観音。73mもあり、日本の大仏で4番目に大きいようです。さぞ歴史があるのかと思いきや、こちらは、実はバブル期の産物。今は「加賀寺」というお寺ですが、もともとは「ユートピア加賀の郷(さと)」という名前のテーマパークの一部だったとか。

同施設にあった「観音温泉ホテル」は廃墟マニアの間では有名らしいですが、私が見たいのは、観音様の周辺の施設。釈迦(しゃか)の半生を表現した巨大ジオラマや、1188体の千手観音菩薩(ぼさつ)と鏡で演出された「加賀三十三間堂」など、圧倒的なスケール感の展示が見たいです。

石川には、金沢の「第七ギョーザの店」など、ゆっくり食べたいソウルフードもたくさんあるので、落ち着いたら巡りたいです。震災被害を受けた観光業界への応援も兼ねて、消費しまくります!

●市川紗椰
1987年2月14日生まれ。米デトロイト育ち。父はアメリカ人、母は日本人。モデルとして活動するほか、テレビやラジオにも出演。著書『鉄道について話した。』が好評発売中。春から加賀温泉駅に北陸新幹線が止まるので、新幹線から見る大観音にも注目。公式Instagram【@sayaichikawa.official】

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