HY、“あなたのことを1日多く愛せる”うるう年に愛あふれるスペシャルライブ 代表曲「366日」新バージョン初披露

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2024年02月29日 21:45  ORICON NEWS

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『HY 366DAYS Premium Live』より(C)Tetsuya Yamakawa
 結成25周年を迎える4人組ロックバンド・HYが29日、東京・六本木のビルボードライブ東京で『HY 366DAYS Premium Live』を開催した。うるう年の特別な日に行われたこのスペシャルライブは、2ステージ制となり、1stステージでは同日にリリースされた代表曲「366日」の新バージョンを含む11曲を届けた。

【写真】「366日」の新バージョンを初披露し盛り上がったHY

 メンバーは「366日」のピアノ旋律に導かれてステージへ上がり、横一列に並んで客席を見渡しながら深く一礼。大きな拍手が沸き起こる中、新里英之(Vo&Gt)が「1年は365日。だけど、あなたを愛する気持ちはそれだけでは足りない。今年はうるう年。1日多くあなたを愛せる特別な日。きょうはここに来てくれた大好きなみんなとすごすことができて本当にうれしいです。HYからあなたへ、愛を込めて歌を届けます」と優しく語りかけ、バンドは「初雪」でライブをスタートさせた。

 この日はステージの最前面までテーブルが並ぶフロアレイアウト。新里は「近いねぇ!」とうれしそうに笑いながら、「さよならまたね」では手振りを求めて“ほぼゼロ距離”のコミュニケーションも楽しんだ。さらに最初のMCでは、「きょうは来てくれてありがとうございます。めっちゃいい雰囲気!」と感謝しながら歓声を求め、仲宗根泉(Key&Vo)は「いつもより声が小さいね?ちょっとオシャレな会場だから猫をかぶっているね?」と客席にツッコミを入れた。

 続けて新里は「今年初めてのワンマンライブ。もっとフレンドリーにいきたいから、乾杯しよう」ということで、音頭を許田信介(Ba)にムチャぶり。許田は「大事な任務を任されて手が震えています」とこぼしながら、大仰なエコーを武器にファンとグラス(メンバーはペットボトル)を交わした。

 会場こそ普段とは異なる雰囲気だが、客席を巻き込む飾らないトークは変わらず、いつも通りにアットホームな空気が会場に満ちていった。そんな中「いつも心で思っていることを言葉にして、大切な人に伝える素敵な日にしてもいいんじゃないかな」と言い、新里と仲宗根の美しいハーモニーが際立つ「I LOVE YOU」でパフォーマンスを再開し、空気をガラッと変える。それでも、ボーカル陣がステージ中央で見つめ合いながら<I LOVE YOU>と歌えば、自然と客席から笑いが起きてしまうのもHYらしい一幕だった。

 中盤では「きょうが誕生日の人っているの?」と問いかけ、手をあげたファンに向けて全員でバースデーソングを歌うなど、会場の温かみとグルーヴを高めた。その後、2ndアルバム『Street Story』がヒットしたことによる当時のプレッシャーを吐露し、だからこそ3rdアルバム『TRUNK』の制作を通じてメンバー同士の絆をさらに固められたと振り返りながら、同作収録の「僕がキミを」へ。

 冒頭の言葉通り、楽曲と演奏を通してメンバーからメンバーへ、そしてバンドからファンへの愛をしっかりと表現し、『Street Story』収録の「AM11:00」で<君がそばにいるだけで 僕はまた進むことができて>と歌い上げるシーンは、さまざまな壁を乗り越えてきた25年の重みやバンドの強さを感じさせる場面でもあった。

 本編ラストの「LOVE」では、新里からファンへ「僕たちは愛から生まれてきました。みんなそれぞれ、一人ひとりが愛のかたまりなんだよ。自分で自分を抱きしめてみて。温かくなるでしょう。それがあればまた自分らしく歩いていける」と伝え、ファンの歌声もアンサンブルに採り入れて会場を一つにした。

 鳴り止まない拍手と「トゥータン」の合唱に応え、再びステージに戻った4人。アンコールではステージ後方の幕を開け、美しい東京の夜景をバックに、この日リリースされた「366日(Official Duet ver.)」を初披露した。

 「366日」は2008年に発表された5thアルバム『HeartY』の収録曲で、仲宗根の作詞、作曲、歌唱によるバラード。同年12月に公開された映画&ドラマ『赤い糸』の主題歌に起用されたことで話題となり、瞬く間に同バンドの代表曲の1つとなった。

 発売から16年が経ち、新里のコーラスを加えたデュエットバージョンとしてリリースされた。4月からは、本楽曲から着想を得たフジテレビ系月9ドラマ『366日』も放送され、この新バージョンが主題歌となっている。

 新里は「16年前の曲が主題歌になるっていうのはなかなか聞いたことがない。メンバー全員で言っていたんだけど、こうしてまた聞いてもらえることになったのは、みんなが歌い続けてくれたからだと思う。みんなカラオケとかで歌ってくれていたんでしょ。ありがとう」と感謝した。

 そして仲宗根が奏でる印象的なピアノフレーズで同曲が鳴らされ始め、Aメロから新里の歌唱パートや2人のハーモニーが響く。それを名嘉俊(Dr)の叩き出すどっしりとしたビートが支え、指板をワイドに使った許田のベースフレーズが絶妙なフックに。“新たな名ラブソング”としてファンのもとへ届けた。
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