豪華声優13人とロックバンド6組が生み出した極上の熱狂 『マガツノート「解放区」-冬の陣-』東京公演

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2024年03月03日 12:00  ORICON NEWS

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『マガツノート「解放区」-冬の陣-』東京公演の模様
 近未来戦国メディアミックスプロジェクト・マガツノートが1月28日、東京・パルテノン多摩でスペシャルライブイベント『マガツノート「解放区」-冬の陣-』を開催した。

【写真】新キャストもサプライズ発表!『マガツノート「解放区」-冬の陣-』大阪公演

 マガツノートは、2022年3月より始動しているプロジェクトで、ボイスドラマや出演声優によるオリジナル楽曲、ビジュアル系ロックバンドをはじめとするアーティストとコラボレーションしたライブイベントなどを展開。声優陣とアーティストが楽曲でコラボしていくという画期的な試みが、声優ファン、アーティストファンの双方から支持を得ている。

 この日は、峯田大夢(政宗役)、小笠原仁(秀吉役)、岡本信彦(光秀役)、美藤大樹(家康役)、野島健児(幸村役)ら13人の声優キャストと、ZOMBIE、零[Hz]、ザアザア、摩天楼オペラ、lynch.葉月のソロプロジェクト・HAZUKI、ゲストとして招かれたdeadmanという6組のバンドが共演。約4時間半、全36曲をパフォーマンスした。

■ZOMBIE×『蛇-ウロボロス-』

 この日のライブは、作中に登場するキャラクターたちによる生朗読、各チームに用意されたイメージソングでの声優とバンドの共演、そして各バンドのライブパートで構成された。

 1番手は『蛇-ウロボロス-』の岡本信彦(光秀役)と大河元気(左馬之助役)。朗読で小笠原仁演じる秀吉への憎悪を増幅させ、ZOMBIEとのコラボ楽曲「ウルトラムシケラボーイ」へとなだれ込んだ。

 奏多(Vo)、岡本、大河は三者三様の歌声で個性を打ち出しつつ、サビではそれらを見事に調和させ、唯一無二のハーモニーを創出。冒頭から手拍子やヘドバンなどで興奮を示す有害人類(※プロジェクトのファンの総称)に向け、izuna(Gt)はFender Stratocasterで切れ味鋭いコードストロークや噛みつくようなピッキングハーモクスを見舞い、青井ミドリ(Ba)はE-II STREAMの指板上を這うようにして生み出す極太のグルーヴとシャウトを投下。

 サポートに響(Dr/摩天楼オペラ)を迎えた強靭なアンサンブルで、「腐り姫」や「ごめんなさいのメロディー」などを披露。峯田大夢(政宗役)、岡本信彦(光秀役)、美藤大樹(家康役)がサプライズ登場した「クソったれが」までの5曲を駆け抜けた。

■零[Hz]×『MAD FANG』

 続いてステージに登場したのは、小笠原、馬場惇平(官兵衛役)、仲村宗悟(清正役)による『MAD FANG』の面々。小笠原の「ド派手な花火を打ち上げてやろうぜ」という咆哮を皮切りに、「惡鬼招雷」で零[Hz]とのコラボステージを開始した。

 ROY(Vo)、小笠原、馬場、仲村の歌い分けやユニゾン、そしてシャウトやハイトーンなども織り交ぜた声色のバリエーションによって、圧倒的な厚みを持ったボーカルワークが実現。楽器陣の演奏はその歌声に一層彩りを加えながら、会場中を瞬く間に自分たちのカラーへと染めていった。

 ブラックカラーのDrummers Base ACRYLIC SMOKEセットでヘヴィなビートを叩き出すRYOGA(Dr)、E-II STREAMでうねるようなベースラインを紡ぐTEIKA(Ba)、EDWARDS Ikebe Original E-FRX-Acrylでアグレッシブに刻むRio(Gt)、E-II M-IIで伸びやかなソロに高速タッピングや絶妙なビブラートも織り交ぜるLeo(Gt)。その上でROYが驚異の表現力と歌唱テクニックで魅了し、「Changing Mrs.SATELLITE」や「心中メリーゴーランド」など、サウンドアプローチとしてもジャンル感としても懐の深さを見せつけた。

■摩天楼オペラ×『ARK監査局』

 3番手は峯田大夢(政宗役)と堀江瞬(小十郎役)による『ARK監査局』。朗読パートで両者の関係性を儚げに美しく描き出し、堀江と入れ替わるように苑(Vo)が登場すると、摩天楼オペラがマガツノートのボイスドラマSeason:3のテーマソングとして書き下ろした楽曲「闇を喰む」をスタートさせた。

 作品に寄り添い、和のテイストを前面に押し出した同曲では、苑の持ち味であるレンジの広さや圧巻のビブラートを加えたロングトーンに、峯田の妖艶さをはらんだ歌声が調和し、独自の世界観を構築していく。

 その後のバンドパートでは、Ibanez RGAを駆る優介(Gt)とALESIS VORTEX WIRELESS 2を鳴らす彩雨(Key)による高速かつテクニカルなユニゾンプレイがきらびやかに楽曲を彩り、Combat Guitarsのカスタムモデル・Glitter IVを構えた燿(Ba)と2バス仕様のPearl Crystal Beatセットを起用した響の重厚なビートで会場を揺らすなど、同バンドらしいシンフォニックメタルで会場を包んだ。

■ザアザア×『蛇-ウロボロス-』×『ホリーホック』

 転換後に紗幕が上がると、ステージ上には『蛇-ウロボロス-』の岡本と大河、そして『ホリーホック』の美藤大樹(家康役)、岡本和浩(忠勝役)、沢城千春(直政役)の5人。朗読されるストーリーはもちろん、セリフをやや噛んでしまった直政に光秀が冷静なツッコミを入れるといったライブイベントならではのハプニングもファンを楽しませた。

 一葵(Vo)が登場し、キャスト陣とザアザアの9人分の存在感とオーラが充満。披露されたコラボ曲「闇と桜」はセクションごとに各軍が歌い分けるアレンジとなったが、この構成ゆえに「蛇-ウロボロス-」「ホリーホック」、そしてザアザアの異なるキャラクター性が明確に浮き彫りになった。

 事実この日のザアザアは、春芽(Gt)がGibson ES-335、零夜(Ba)が5弦仕様のFender Precision Bass V、亞ん(Dr)がPearl製ドラムセットをそれぞれ起用し、確固たるサウンドで真っ向勝負。一葵は衝動をそのまま歌へと変換するかのように、シャウトやグロウル、リーディング、クリーンボイスなどを巧みに組み合わせ、有害人類と中毒者(ザアザアのファン)に「死にたい」「マーマレード」「大雨警報発令」などを叩きつけた。

■ゲスト・deadman×野島健児

 ピンスポットが差すステージに野島健児(幸村役)が登場し、ゆっくりと「満月の夜には、殺人事件が起こる」という不穏なセリフを切り出した。そして「私が探している『美しい死』は、こんな狂った月夜の中にあるのかもしれないね」と言い放てば、紗幕の後ろからは不気味なギターのフィードバック音が響き始めた。

 deadmanのライブは、特殊な塗料を吐く眞呼(Vo)がブラックライトに照らされながら歌う「蟻塚」でスタート。kazu(Ba/gibkiy gibkiy gibkiy)、晁直(Dr/lynch.)という長年帯同するサポートメンバーとともに、aie(Gt)は愛器・Fender Telecasterで切れ味鋭いカッティング、儚げなアルペジオ、カオティックなリフやリードなどを次々に繰り出した。

 眞呼は「なかなかない…というか、初めて出るタイプのイベント。呼んでいただいたから来ました」と感謝を伝え、「初めて見るという方も、私たちの兄弟も楽しんでいってください」と優しく語りかける。そして強烈な「additional cause for sorrow」を届け、嵐のようにステージを去った。

■HAZUKI×『六道閹』

 野島、小野将夢(佐助役)、堂島颯人(才蔵役)からなる『六道閹』の朗読に導かれ、lynch.のボーカリスト・葉月によるソロプロジェクト、HAZUKIのステージがスタート。野島、小野、堂島、そしてHAZUKIというユニークなボーカリスト4人がそろったことで、コラボ曲「真月」では芯の通った強さ、キュートさ、妖艶さ、ワイルドさ…といった歌声に対する“形容詞”がすべて出尽くす様相となった。

 バンドメンバーは、ギターにPABLO(Pay money To my Pain/The Ravens/RED ORCA/POLPO/M.E.D.S)とTSUYOSHI(Unveil Raze)、ベースに明徳(lynch./VIVACE)、そしてドラムには、HAZUKIから「きょう何回ドラム叩いてんの?3回?ヤバい」と労われた響(Dr/摩天楼オペラ)というおなじみの顔ぶれ。

 数々のツアーや制作で鍛え上げてきたアンサンブルの中、HAZUKIは艶やかなクリーンボイスからシャウト、グロウル、がなりまでを自在に行き来し、ラウドな楽曲群で畳みかけた。さらに、「霊蕾-laylay-」と「ROMANCE」ではFender Mod Shopで製作したビグスビー搭載のTelecasterを手にし、さらに攻撃力を高めたバンドサウンドでファンを熱狂させた。

■Ending

 アンコールの声が会場に響き、『ARK監査局』の峯田と堀江がHAZUKIバンドとともに「リブラ」を披露。ストレートかつパワフルな歌声で魅了する堀江、ホイッスルボイスまで使いこなす峯田という組み合わせ、同曲を初披露した。

 パフォーマンス後には、キャスト全員が登壇。新情報の告知などを経て、1人ひとりが感謝の言葉を口にした。峯田は「この『マガツノート』というコンテンツは、本当に僕の“好き”が詰まりすぎている」と笑顔を見せながら、来場者や出演バンド、スタッフに感謝。「これからも『マガツノート』を大きくしていきましょうね」と呼びかけ、最後に同プロジェクト初の全員楽曲「天下多事 CHAOS」を出演したキャスト13人で熱唱した。

■セットリスト
【ZOMBIE】
01. ウルトラムシケラボーイ
02. 腐り姫
03. ごめんなさいのメロディー
04. シン・細菌マン
05. クソったれが

【零[Hz]】
01. 惡鬼招雷
02. Changing Mrs.SATELLITE
03. DISTURBO
04. 心中メリーゴーランド
05. VENOM
06. SINGULARITY

【摩天楼オペラ】
01. 闇を喰む
02. EVIL
03. 舌
04. BURNING SOUL
05. Innovational Symphonia
06. 光の雨

【ザアザア】
01. 闇と桜
02. ラブレター
03. 五月病
04. 死にたい
05. マーマレード
06. アル中
07. 大雨警報発令

【deadman】
01. 蟻塚
02. rabid dog
03. lunch box
04. additional cause for sorrow

【HAZUKI】
01. 真月
02. HEROIN(E)
03. 七夕乃雷-Shichiseki no rai-
04. 霊蕾-laylay-
05. ROMANCE
06. オメガ(※ギリシャ文字表記)

【Ending】
01.リブラ(ARK監査局 with HAZUKI BAND)
02.天下多事 CHAOS(全員)

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