宮藤官九郎が企画・監督・脚本『季節のない街』地上波放送へ 池松壮亮、仲野太賀、渡辺大知が出演

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2024年03月06日 18:00  ORICON NEWS

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宮藤官九郎が、企画・監督・脚本を手がけるドラマ『季節のない街』 (C)テレビ東京
 テレビ東京では4月5日から、ドラマ25『季節のない街』(毎週金曜 深0:42)を放送することが決定した。脚本家・宮藤官九郎氏が、20代のころからずっと切望していた企画であり、同局とディズニーの共同製作によって昨年8月にディズニープラスで先行配信された今作が地上波放送を開始する。キャストは池松壮亮、仲野太賀、渡辺大知ら。

【動画】ドラマ『季節のない街』予告編

 原作は、山本周五郎の同名小説。誰もがその日の暮らしに追われる、裕福とはいえない“街”を舞台に、弱さやずるさを隠さずにたくましく生きる個性豊かな住人たちの悲喜を紡いだ物語となっており、1970年に黒澤明監督が『どですかでん』のタイトルで映画化したことでも知られる不朽の名作だ。

 今作では、この傑作小説をベースに、舞台となる“街”を12年前に起きた“ナニ”の災害を経て建てられた仮設住宅のある“街”へ置き換え、現代の物語として再構築。希望を失い、この“街”にやってきた主人公が“街”の住人たちの姿に希望を見つけ、人生を再生していく青春群像エンターテインメントとなっている。

 怪しげな男の指示で、街に住む人々の暮らしぶりを報告する仕事を請け負い、猫のトラと一緒に街に潜入する主人公・半助こと田中新助役を演じるのは池松。街の青年部を率いる、母親の愛情に飢えた承認欲求高めな“親思い”の次男坊・タツヤ役を仲野、街の近所に住む酒屋の息子で、好きな女の子目当てで街に出入りしているオカベ役を演じるのは渡辺。

 さらに、オカベが恋している街でいちばん内気なかつ子役を三浦透子、タツヤの母・しのぶ役を坂井真紀、「どですかでん」と叫びながら“見えない電車”を毎日1人で運転する六ちゃん役を濱田岳、六ちゃんの母・くに子役を片桐はいり、六ちゃんのよき理解者であり街を見守るたんばさん役をベンガルが演じる。

 向かいあった仮設住宅に暮らす親友同士である2組の夫婦の、増田益夫役を増子直純(怒髪天)、その妻・光代役を高橋メアリージュン、河口初太郎役を荒川良々、その妻・良江役をMEGUMIが演じる。ほかにも、皆川猿時、又吉直樹、前田敦子、塚地武雅、藤井隆、鶴鶴?吾、岩松了などが“全員ワケあり&いわくつき”の個性豊かな住人として登場する。

 このほど、仮設住宅で暮らす曲者ぞろいのキャラクターポスターが公開された。全9種類のポスターにはそれぞれの住人たちの様子が描かれており、見ただけでキャラクター同士の関係性や街での立ち位置が伝わるような、個性あふれる仕上がりとなっている。

■出演者コメント

▼池松壮亮
ディズニープラスで配信された『季節のない街』が地上波で放送されること、とてもうれしく思います。未見の方にも、もう見ていただいた方にもぜひ楽しんでいただけたらと思います。
この街では皆が同じ痛みや貧しさを知りながら、ただ隣り合って横並びに騒がしく暮らしています。倫理観はさほどないけど、互いに命をそっと繋ぎ止め、互いの明日を作りながら、忘れられることにささやかに抵抗しながらその営みを続けています。
戦争や災害を繰り返すこの世界で、このドラマが誰かのささやかな楽しみになることを願っています。

▼仲野太賀
『季節のない街』の地上波放送が決まったこと、大変うれしく思います!!
宮藤さんのもとに最高のスタッフとキャストが集って、撮影したのが約1年前。
仮設住宅で笑ったり泣いたり、踊ったりブチ切れたりした日々が懐かしいです。
あの街にしかないカオスがとっても恋しいです。ディズニープラスでは配信されていましたが、テレビでも気軽に、毎週楽しみにしてもらえればと思います!よろしくお願いします!

▼渡辺大知
環境や生活が日々変化していくなかで、こんなに人間の「元」を感じさせてくれるドラマが見られるなんて。
参加させてもらえて光栄です。
毎話、魅力的なキャラクターたちが大暴れしています。
このドラマが地上波で見られるのは今の時代だからこそとても意義のあることだと思うので、放送が待ち遠しくて仕方ないです。
あの街のみんなが思いっきり生きているのを、ぜひ目撃してください!

■スタッフコメント

▼宮藤官九郎氏(企画・監督・脚本)
昨年ディズニープラスさんで配信された『季節のない街』が地上波で放送されます。もともと30分の深夜ドラマを想定して作ったので、個人的には本来の形に近いのですが、改めてこの作品を世に出そうと考え、力を貸してくださったディズニーさん、テレビ東京さんの心意気に深く感謝します。
去年の今頃、極寒の茨城の廃校で2ヶ月半の撮影。黒澤明監督の「どですかでん」が大好きな僕にとって、寒い以外は至福の時でした。六ちゃんが、島さんが、ホームレス親子が、かつ子がそこにいる。仮設住宅で生活している。池松壮亮くん、仲野太賀くん、渡辺大知くんの“青年部”にまた会いたいと思っても、彼らはおろか、仮設住宅のセットすら存在しない。けど、映像にはしっかり残っている。大好きな「どですかでん」が2つになった感覚です。
今年は元日から能登半島地震があり、新たに仮設住宅が建設され始めています。改めて災害の恐ろしさに言葉を失うと同時に、この作品が今どのように受け止められるのか。
ただ、触れないことが思いやりでは決してないし、逆境においても人間はたくましく、強く、同時に弱く、時に涙し、時に笑い、だからこそ人生は面白いという、山本周五郎さんの原作が持つ普遍的なメッセージは、発表から60年が経った今こそ、現代人を勇気づけてくれると信じています。まずは気楽に30分、1話完結の人情喜劇をお楽しみください。

▼チーフプロデューサー 濱谷晃一氏(テレビ東京 制作局 ドラマ室)

宮藤さんから『季節のない街』を、災害で全てを失った人たちが暮らす仮設住宅でやりたい、という構想を聞いたとき、震災、疫病、紛争など、さまざまなことが起きる世の中で、とても意義のある現代的なテーマになると思いました。と同時に、仮設住宅のオープンセットをテレ東ドラマで作れるのかな…と大きな不安に駆られました。
しかし、ディズニーさんのお力添えのおかげで実現し、それが、自分が思い描いたよりもはるかに高いクオリティで、素晴らしいキャストが集う作品になり、そして、テレビ東京からも皆さんにお届けできることがうれしくてなりません。
登場人物たちに起こったこと、起こることは、とても苦しく、登場人物たちも常識を逸脱したような人ばかりです。
ただ、それを重く届けるのではなく、毒はそのままに、ゲラゲラ笑えて、感動の涙を誘う、これが宮藤さんならではの人間賛歌なんだと、最終回までを通して痛感します。なんとテレビ東京・無料です。これを機会に見てください!
ディズニープラスさんでは、全10話一気見できます!2度、3度見ると、この世界の魅力が伝わると思いますので、ぜひご覧ください!

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