【日本アカデミー賞】磯村勇斗、最優秀助演男優賞「地に足をつけてスクリーンで生きていきたい」

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2024年03月08日 21:24  ORICON NEWS

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「第47回日本アカデミー賞」最優秀助演男優賞を受賞した磯村勇斗(C)日本アカデミー賞協会
 「第47回 日本アカデミー賞」授賞式が8日、東京・グランドプリンスホテル新高輪にて開催され、最優秀助演男優賞を俳優の磯村勇斗が受賞した。映画『月』で演じた重度障がい者施設の職員で殺傷事件の犯人となる青年“さとくん”を演じた。

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 プレゼンターを務めた窪田正孝(第46回最優秀助演男優賞受賞者)から名前を呼ばれ、どこかピンときていないような表情でステージに上がった磯村。思わず「びっくり」と言葉が漏れ、「この華やかなアカデミー賞で賞をいただけて大変うれしく思います。映画『月』は参加するにあたっても、つくるにあたっても、公開するにもたくさんの壁があって、映画1本を届けることがどれだけ大変なのか痛感した作品でもあった」と回想。

 「今は亡きスターサンズ・河村光庸プロデューサー、石井裕也監督、スタッフの皆さん、キャストの皆さんとともにこの難しい作品に挑戦して、覚悟を持って臨んだので、この賞は自分がもらったというより、チームの皆さんで喜びを分かち合いたいと思います」と、作品から唯一の受賞者となった思いを語った

 さらに、「世の中、不安定ことがたくさんありますが、自分の素足で地に足つけてスクリーンで生きていきたいと思っています」と頼もしい言葉でスピーチを締めくくった。

 磯村が「難しい作品」と言った映画『月』は、実際の障がい者殺傷事件を題材にした辺見庸氏による同名小説を映画化した作品。磯村が演じた“さとくん”は、人当たり良く、入所者への対応も丁寧な一方で、心がない人間は生きる意味も価値もなく、排除すべきという考えの持ち主で、彼の言動、論理を見る者がどう感じるか、それぞれが思考する余白を残した、純度の高い演技が評価された。

 ほかに、伊藤健太郎(『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』)、大泉洋(『こんにちは、母さん』)、加瀬亮(『首』)、菅田将暉(『銀河鉄道の父』)が、優秀助演男優賞を受賞した。
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