「TORQUE G06」ユーザーイベントで語られた魅力 要望に応えて「新色」背面カバー発表も

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2024年03月18日 11:01  ITmedia Mobile

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「TORQUE G06」

 京セラ製の高耐久スマートフォン 「TORQUE G06」。その発売日である2023年10月19日から約5カ月がたった2024年3月16日、販売元のKDDIとメーカーの京セラがユーザー向けのイベントを都内のauショップで開催した。


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 TORQUE G06は、IP68の防水・防塵(じん)だけでなく、高さ約2mからローレット加工の金属板に落下させる試験をクリアし、荒道の振動にも耐えられる。さらに、43度以下の温水や泡ハンドソープで本体の汚れなどを洗い流せる他、耐氷結、耐海水、耐荷重、耐薬品もアピールされている。TORQUE G06がクリアした試験項目数は、TORQUE史上最多の29項目となっている。


 Xをモチーフとしたフレームや、背面のカバーが外れにくいターンロック構造が、TORQUE G06の耐久性能にも欠かせない点だという。昨今のスマートフォンでは珍しい仕様もある。4270mAhのバッテリーは背面のカバーを外せば交換でき、ワイヤレス充電も行える点だ。詳細は後述するが、こちらも好評のようだ。他にも、聞き取りやすさを重視した、大音量のフロントステレオスピーカーも搭載する。


●TORQUEユーザーイベント、メーカーとユーザーの接点の場に


 イベントへは、ファンコミュニティーサイトの「TORQUE STYLE」での募集に応募し、当選した人が来場。午前の回と午後の回、合わせて22人が参加した。


 冒頭、KDDIパーソナル企画統括本部 プロダクト企画部 企画1Gの山澤秀雄氏が、KDDIとして日頃、どのように製品企画に取り組んでいるのかを説明した。「KDDIはタフネスにこだわりを持って製品を企画している。趣味にアクティブに業務にといろいろなシーンで使えるように耐久性に磨きをかけてきた。いろいろな場所へ出向き、ユーザーの声をサービスや製品に取り入れるようにしている」(同氏)


 ユーザーがショップへ訪れることはあっても、日頃の困り感や要望はダイレクトに企画や設計の担当者へ届きづらい面がある。KDDIと京セラは、ユーザー向けのイベントを通して、ユーザーの生の声を拾い、製品の企画や設計に役立てるという。


 京セラ 通信機器事業本部 通信事業戦略部 コ・クリエーションビジネスユニット 商品戦略課の福井裕二朗氏は、「京セラとして、ユーザーの声に耳を傾けるべく、新商品を発売した後に購入者アンケートを実施している」と明かした。TORQUEシリーズについては「5000通を超えるアンケート結果」を得ているという。「これはもう本当に他のモデルと比較しても桁違いに多い数字で、本当に皆さんからの厚いご期待を感じている」(同氏)


 そんなユーザーの「期待に応える」という意味でも、こうしたイベントが重要だという。


●オリジナル背面カバー発表 風を切るスピード感などを柄で表現


 イベントでは、山澤氏からサプライズがあった。同氏は「TOEQUE G06に関する新しい情報を届けたい」とし、TORQUE G06のアクセサリー「背面カバー」を発表した。取り外せる電池パックを保護する役割を持ち、TORQUEを象徴するようなネジのロック機構もある。京セラだけでなく、KDDIとしてもユーザーの声を拾い集めているとのことで、「TOEQUE G06の発売後、いい声もあれば、要望もあった」(同氏)という。その要望とは「カラーバリエーション」だ。


 TORQUE G06のカラーはレッドとブラックの2色しかない。先代に相当する「TORQUE 5G」で用意されていたイエローは、G06にはない。特段、イエローだけを求める声はないそうだが、「ネットや口コミでもカラーバリエーションに関する意見が多く見られた」(同氏)そうだ。そこで、「さまざまな色やデザイン、パターンを悩んだ結果、このイベントにて発表するに至った」(同氏)


 発表されたカバーはこれまでのTORQUEに含まれるイエローなどの明るいカラーではなく、ベースが赤色のカバーだった。とはいえ、「デザインの違いを感じていただけるような新しいデザイン」となっており、「風を切るスピード感や、泥水を弾き飛ばす打撃を表現した柄」となっている。ちなみに、「レッドとブラックのどちらにもマッチし、かつ個性的な外観に変えることができる」としている。


 価格は5500円(税込み)、予約開始は3月22日、発売は28日。数量限定販売を予定する。


●「Action Overlay(アクションオーバーレイ)」「虫眼鏡フォト」は何に役立つ? TORQUEユーザーならではの発案も


 続いて行われたタッチアンドトライでは、TORQUE G06の機能の1つである「Action Overlay(アクションオーバーレイ)」と、「虫眼鏡フォト」の体験ができた。


 Action Overlayは、速度や移動距離、経路情報などをカメラの画面に表示し、動画や静止画を撮影できる。体験コーナーにいた男性は、「普段、スマートウォッチの小さな画面で、自己位置を把握している」と話していたが、「より大きな画面で、時速や地図を確認できる」とAction Overlayのメリットを評価していた。


 一方で、「日頃愛用している」というスマートウォッチとの連携を求める声もあった。「スマートウォッチで記録した心拍数や経路を、Action Overlayの情報とともに記録し、後から見返したい」という発案もあったが、これは京セラ1社のみで解決できそうな案ではないため、具現化の日は遠いと感じる。


 とはいえ、Action Overlayがアクションカメラの代わりになる点を評価する意見もあった。小型かつ軽量でポケットに入り、携帯しやすいアクションカメラは、あるユーザーによると、「熱に弱く長時間の連続撮影に向かない」という。


 山澤氏は、「TORQUE G06も長時間動画を撮影して全く止まらない、とまではいわないが、落下や振動などに強く、60度の高温でも耐えられるような試験を実施している」とアピールした。加えて、SIMのないアクションカメラは「即時アップロードができない」(同氏)ことがユーザーのストレスにつながる反面、「TORQUE G06で撮影した動画は、PCを介さずにそのままSNSやクラウドへアップロードできる」のもメリットだと話した。


 イベントで体験できたもう1つの機能、虫眼鏡フォトは、見えづらいところを拡大表示して撮影できる。使い方としてはまずマクロモードに切り替えて、右下の虫眼鏡マークをタップ。小窓に拡大部分のプレビューが表示され、よりフォーカスを合わせやすく、通常では見えづらい部分が見やすくなるという。


 意外な裏技として、「子どもと親が一緒に入る構図の写真で、親が子どもの表情だけを確認する」際にも役立つことが紹介されていた。ただ、マクロモードにして撮影する機能であるため、被写体との「距離を4cm程度保っておく」必要があるようだ。被写体に寄って撮影する機会がないユーザーは、この距離を保つのに苦労していた。


●取材を終えて:ユーザーの生の声が聞けた貴重なイベント


 このように、KDDIと京セラがユーザーの生の声を聞けるのが、ユーザーイベントの大きな意義だと感じた。当たり前だが、現時点で「TORQUE G06の次のモデルがあるのか」は分からないが、「実体験を通してしか分からないユーザーの気付き」はぜひ製品企画、開発に役立ててほしいところだ。


 イベントの最後に参加者向けの特典として、背面カバー「MAG REEL SQR」「コールマンのランタン」「TORQUE G06対応ハートホルダー」「TORQUEオリジナルショルダーストラップ」が抽選でプレゼントされた。このようなアクセサリーは普段、ショップで必ず購入できる物ではないため、ユーザーとしても参加する価値のあるイベントだろう。イベント未体験のユーザーにこそ参加してほしい。


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