災害対策や通話専用に “デュアルSIM×サブ回線”でお得に利用できる通信サービス

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2024年03月18日 15:01  ITmedia Mobile

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メインのSIMがau回線ならサブ回線には日本通信の合理的シンプル290プランがオススメ。月額290円で1GB使え、データ追加も200円/1GBと安い

 最近発売されたスマホはほとんどがデュアルSIM対応端末です。デュアルSIMは通信障害の回避や、いわゆる「2台持ち」の解消に有効ですが、それ以外にもスマホをより便利にお得に使う方法があります。今回はデュアルSIM端末の活用方法を解説します(料金は全て税込み)。


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●デュアルSIMとは


 そもそもデュアルSIMとは、1台のスマホに同時に2枚のSIMカード/eSIMを入れて使い分けができる機能です。iPhoneはiPhone XS/XR以降の機種なら全てデュアルSIMに対応していますし、Androidスマホも最近発売された機種はほとんどがデュアルSIM対応です。デュアルSIMは「SIMカード+eSIM」か「SIMカード×2」のパターンが多く、国内版のiPhoneは全て「SIMカード+eSIM」です。eSIMは一般の人にはまだまだなじみが薄いかもしれませんが、慣れれば簡単で便利なので一度チャレンジしましょう。


 2枚のSIMを入れた場合、通話やデータ通信にどちらのSIMを使うかを設定で選択できます。例えば楽天モバイルとpovo2.0のSIMを入れ、音声通話は楽天モバイル、データ通信はpovo2.0で、といった設定も可能です。もちろん、楽天モバイルとpovo2.0のどちらの電話番号にかかってきても着信します。


 このデュアルSIM機能により、1台のスマホで電話番号を2つ持てるので、仕事用とプライベート用で2台持ちしているスマホも1台にまとめられます。また、他にもお得な活用方法があります。


●通信障害に備えるならpovo2.0が最適


 デュアルSIM対応端末を持っている人は、通信障害に備えてサブ回線を契約しておくのもオススメです。サブ回線を入れておけば、メインの回線に通信障害が起きた際もサブ回線に切り替えて通信を継続できます。 


 2024年1月1日に起きた能登半島地震でも通信障害が発生しました。今回は全キャリアが影響を受けたため、サブ回線があっても完全な回避は難しかったかもしれませんが、エリアによっては「A社はつながるけどB社はつながらない」「C社は復旧したがD社はまだ」といった状況もあったはずです。その場合、サブ回線を入れておけば通信できる確率が高くなります。


 また、場所や時間によってメイン回線がつながりにくい場面がある人は、その際だけサブ回線に切り替えるのもいいでしょう。筆者もメインの楽天モバイルがつながりにくい場面ではpovo2.0に切り替えています。MVNOで昼や夕方に速度が遅くなる場合に切り替えるのもオススメです。


 通信障害回避用のサブ回線にオススメなのはpovo2.0です。povo2.0は基本料金0円のベースプランに、データ容量やオプションを都度追加(トッピング)する仕組みです。普段は基本料金0円でスマホに入れておき、通信障害などの緊急時だけデータをトッピングして通信できます。また、使用頻度が高い場合は有効期間が長いトッピングをあらかじめ購入しておき、必要なときだけ使うのもよいでしょう。


 povo2.0をサブ回線に入れておくメリットは他にもあります。1つ目は「ギガ活」です。ギガ活とは、対象店舗でau PAYを使って買い物すると、povo2.0で使えるデータ容量が無料でもらえるサービスです。筆者もサブ回線としてpovo2.0を入れていますが、ギガ活によりデータ容量をためておき、メイン回線(楽天モバイル)がつながりにくい場所や、月末に楽天モバイルのデータ通信量が3GBを超えそうな場合にpovo2.0に切り替えてギガ活でもらった容量で通信しています。この方法だと料金はかかりません。


 もう1つは24時間データが使い放題になるトッピングです。筆者は毎月のデータ通信量は少なめですが、旅行などでデータ通信量が急増する場合はpovo2.0で24時間使い放題のトッピングをしています。“24時間”とありますが、当面の間は期間満了日の23時59分59秒まで使えるので、最大48時間使い放題になります。土曜日の朝にトッピングすれば日曜の夜まで使えるので、週末の旅行にもピッタリですね。


 ただし、povo2.0にもいくつか注意点があります。まず、無料で回線契約を維持できるのは最大180日です。180日以上有料のトッピングをしていない場合や、180日間の通話料とSMS送信料などの合計額が660円未満の場合は利用が停止されるので注意してください。


 また、メインのSIMがau回線の場合、povo2.0を入れていても通信障害の備えにはなりません。その場合はサブ回線にドコモ/ソフトバンク/楽天モバイル回線のSIMを入れましょう。オススメはドコモ回線を使っている日本通信の合理的シンプル290プランです。月1GBが290円で使え、1GBあたり220円で容量を追加できます。国内通話料も30秒あたり11円と安いのも魅力です。


 他にも、ドコモ/au/ソフトバンク回線が選べて月額250円で回線を維持できるmineoのマイそく「スーパーライト」や、ドコモ本家の回線で月0.5GBが550円で使えるirumoなどもオススメです。


●通話専用回線に楽天モバイルを使うのもアリ


 デュアルSIM端末では、音声通話とデータ通信で使うSIMを分けることができます。特にオススメなのが、楽天モバイルを音声通話専用に使う方法です。通話時間が長い人、他社でかけ放題オプションを契約中の人にオススメの方法です。


 楽天モバイルは「Rakuten Link(楽天リンク)」というアプリを使えば国内通話が無料でかけ放題です(一部対象外番号あり)。楽天モバイルの最低維持費はユニバーサルサービス料や電話リレーサービス料を除くと月額1078円です。つまり、通話料金が毎月1078円以上かかっている場合や、月額1078円以上のかけ放題オプションを契約している場合は、現在のSIMと楽天モバイルを併用し、通話はRakuten Linkで行った方がお得です。さらに楽天モバイルなら月額1078円で3GBまでデータ通信もできます。


 例えばドコモのかけ放題オプションは月額1980円で、他社もかけ放題オプションは2000円弱のキャリアが多いです。この場合、サブ回線用に楽天モバイルを契約してそちらで通話すれば毎月900円ほど節約できます。


 楽天モバイルには他にもメリットがあります。楽天モバイルの契約者は楽天市場での買い物によるポイント付与が毎日5倍になるので、楽天市場をよく使う人は、SIMを使わなくても契約しておいた方がお得な場合もあります。また、海外でも2GBまで通信できる、パリーグ主催の公式戦やNBAの全試合の配信が無料で視聴できる、といったメリットもあります。


→楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は何が変わった? メリットとデメリットを改めて解説


●海外渡航時は楽天モバイルかahamoがオススメ


 旅行や出張で海外に行く機会が多い人も、デュアルSIMを活用すれば海外でのデータ通信料金を節約できます。海外行く人の多くは空港でモバイルルーターを借りるか、契約中のキャリアで海外の通信オプションを追加契約すると思います。しかし、楽天モバイルやahamoを追加契約した方がお得な場合もあります。


 楽天モバイルは月2GBまでなら海外の72の国と地域で追加料金不要でデータ通信ができます。2GBを使い切っても1GBあたり500円で容量を追加できるので安心です。筆者の知人もヨーロッパで4.5GBほど使いましたが、無料容量2GBと1GB追加×3回を合わせた2578円で済みました。


 また、海外でのデータ通信量が多い人はahamoもオススメです。ahamoも海外91の国と地域でデータ通信ができます。海外でも基本容量の20GBまで使えるので、楽天モバイルの2GBでは足りない人はこちらを選びましょう。


 楽天モバイルもahamoも初期費用が無料なので海外渡航時だけ契約してもいいですが、海外に行く機会が多い人は契約と解約を繰り返すのは面倒です。せっかくなので、メイン回線やサブ回線として国内でも活用しましょう。楽天モバイルは維持費が月額1000円強と安いので、サブ回線としてスマホに入れておき、前述した方法で通話専用回線として活用しましょう。ahamoは月額2970円なのでサブ回線には向きませんが、月20GBのプランならトップクラスにオススメなのでメイン回線で使うのがオススメです。


 以上、デュアルSIMのお得な活用方法の解説でした。デュアルSIMをうまく使えば通信障害などにも備えられますし、SIM1枚より2枚契約した方がお得な場合もあります。紹介した以外にも用途に応じてさまざまな組み合わせが可能なので、ご自身に合った最適な組み合わせを探してみてください。


著者プロフィール


シムラボ


 「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。


・Twitter(現X):@simlabo_jp


・サイト:https://www.sim-labo.jp/


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