海辺で拾い集めた大量廃棄の巻貝を集めて、調理してみたら…… 手間暇かけた一品に「拾ったらたべてみたい」「無限の可能性を秘めている!」

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2024年03月18日 21:08  ねとらぼ

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ねとらぼ

食べるの!?

 夜の海辺で大きな巻貝を拾い集め調理して食べる動画がYouTubeで公開され話題になっています。動画は記事執筆時点で21万再生を突破、3800件を超える高評価を獲得。


【画像】廃棄された巻貝のお味は?


●野食ハンター、夜の海辺で巻貝を採取


 投稿したのはYouTubeチャンネル「野食ハンター茸本朗(たけもとあきら)ch」の茸本さん。1年で最も大きく潮が引く日に、夜の海辺で食材を探します。


 「この貝生きてたらいいな」と言って拾い上げたのは、手のひらより大きいサイズの巻貝。中身が入っているのを確認し、「生きてた〜! やった〜!」と喜びの声をあげました。手にしたのはホラ貝の1種のボウシュウボラ。伊勢海老の刺し網に引っ掛かることが多く、漁師さんが港で捨てるので、潮が引いた日に取り残されるものがあるそうです。


 その後も海辺を歩き回り、採取を継続。タコノマクラという白っぽいウニは海に戻し、ボウシュウボラとその仲間を拾い集めていきます。しばらく歩くとケースがいっぱいに。猛毒があるというカコボラとラッパウニは、別の動画で紹介しています。


●調理の前の下準備が大変!


 茸本さんは、しばらく家を空ける予定があり、ボウシュウボラは氷水で仮死状態にして冷凍してありました。このボウシュウボラを使って料理を作っていきます。


 ボウシュウボラの調理で大変なのは、殻を割らないと中身が取り出せないこと。基本的には金づちで割るのですが、「割れないかな」という期待を込めて熱湯の中に入れてみます。お湯に入れても割れる気配はなく、取りあえず全部をゆでてみてから割ることに。


 コツは重いハンマーで一気に行ってしまうことですが、何回かたたいてもなかなか割れません。やっとのことで割った殻は2ミリくらいの厚さ。作業をしながら「めちゃめちゃしんどいですね……」と声がもれます。


 「火が通った貝はクルンと取り出せるのでは?」と思ったのですが、ボウシュウボラは奥の方がくっついていて、切り離さないと出てこないそうです。ちなみに内臓にはテトロドトキシンという毒があるので食べられないとのこと。唾液腺にもテトラミンという毒を持っている可能性があるので、こちらも取り除いていきます。


 取り出した身はオレンジっぽい鮮やかな色合い。ゆでたことで臭みとぬめりを落としやすくなっています。大きな貝から取り出せた身はほんの少し……。作業をしながら「巻貝って歩留まり悪いよね」と語ります。


 その後も貝を割って身を取り出す作業を続け、貝の中で身を外す動きは、分かりやすいようにカメラの前で実演。「今の動き、動画でやって大丈夫だったかな?」とつぶやきます。


●苦労して取り出した身を調理


 2キロくらいあった貝から取り出せた身は300グラムほど。やはり歩留まりがよくありません。売っているボウシュウボラは3個で1000円くらいですが、身を取り出して加工するとなると高級品になってしまうということ。確かにこれだけ手間が掛かるのなら、仕方ないのかもしれません。


 取り出した身を塩もみして水で洗うと、汚れた汁が出てきます。きれいになったら半分に割って唾液腺を取り除きます。調理方法を思案した結果、大きいものは天ぷら、小さいものは炊き込みごはんにすることにしました。


●炊き込みごはんと天ぷらにします


 貝の炊き込みごはんを作るときはゆで汁を使うことが多いのですが、今回のゆで汁は生臭いので使用しないことに。日本酒・みりん・醤油・だしなどの調味料を入れ、やわらかくなる効果を期待して炊き込みます。


 大きい身は衣をつけて油の中へ。1回火が通っているので、軽く揚げるだけでOKです。生臭さの成分は高温で加熱することで揮発するので、天ぷらはいい調理法なのだそうです。


●完成した2品を実食、的確な食レポも話題


 天ぷらを揚げているうちにごはんも炊きあがり、ボウシュウボラの炊き込みごはんと天ぷらの完成です。


 茸本さんいわく、「揚げたての魚介類は塩レモンが一番うまい」とのこと。じっくりとかみしめ「硬いけどめっちゃうまい」「大成功ですね」と顔がほころびます。「例えていうなら、昔の硬いイカ天のような感じ」「うまみの傾向としてはタコ」「コウイカのゲソに近い」と、見ている人に伝えようとする食レポがすばらしいです。


 炊き込みごはんの貝は長時間煮たものの、まだ硬いとのこと。「中途半端に加熱したタコくらいの硬さ」「だけどうまみが強いからかむのが苦じゃない」と続けます。


 完成した2品を味わっていて、ボウシュウボラは“うまみを出しづらいのでは?”と考察。全体的にはほんのりとした磯の香りが心地いいようです。


 食べ進めるうちに日本酒が欲しくなった茸本さん。純米酒を持ってきて、1滴だけレモンをしぼります。天ぷらを味わいながら、お酒をゴクリ。実感がこもった「ああ……うまい!」をいただきました!


 最後のまとめでは、潮の満ち干と生き物の関係についても言及。漁業権に注意し、立ち入り禁止ではない場所を選べば、こんなおいしい貝を利用できると話しています。


 動画には「見てて爽快な程の貝拾いを見ているだけで元気になりました」「調理に手間暇をかければおいしい思いができる訳ですね」「いつも思うけど、本当に食レポうますぎる」といった声が寄せられています。


 茸本さんはYouTubeの他にX(Twitter)でも情報を発信中。驚きの素材を使った料理を作る様子を見ることができます。


画像提供:YouTubeチャンネル「野食ハンター茸本朗(たけもとあきら)ch」


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