通勤通学におすすめの「原付バイク」4選 バイクジャーナリストが厳選!【2024年3月版】

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2024年03月19日 07:20  Fav-Log by ITmedia

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ホンダ スーパーカブ50

 新社会人や新大学生の中には、通勤通学の足として「原付バイク」を検討している方もいることでしょう。そこで今回は、原付バイクを選ぶ際のポイントとおすすめの車種を、ベテランバイクジャーナリストが解説します。

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●選ぶ際のポイントは、支払総額、車重、足着き性の3つ

 原付免許は取得可能年齢が16歳以上、学科試験だけで取得できます。試験に合格すれば即日交付される上、費用の総額は1万円以内(※都道府県により異なる場合あり)ですので、50ccの原付バイクに乗るためのハードルは非常に低いと言えるでしょう。

 さて、新生活のスタートに向けて、原付バイクの購入を検討されている方も多いはず。選ぶ際のポイントとしては、支払総額、車重、そして足着き性の3つが挙げられます。

支払総額

 乗り出し価格とも呼ばれています。バイクに限らず乗用車などもそうなのですが、車両本体の金額のほかに、自賠責保険料や納車整備料、登録代行手数料など、さまざまな諸費用が発生します。それらを合算したものが支払総額となりますので、あらかじめ頭に入れておきましょう。

車重

 車重とは、バイクそのものの重さです。一般的な電動アシスト自転車は25kg前後なのに対し、スクータータイプの原付バイクは約70〜80kg。つまり、およそ3倍近い重さになります。住まいや学校・職場、買い物先の駐輪場が狭い場合、重いほど取り回しに苦労するので、体力に自信がない方はできるだけ軽い車種を選ぶのがおすすめです。

足着き性

 足着き性とは、シートに腰を下ろした状態で足がどれぐらい地面に届くか、というものです。これはスペック表にある「シート高」が目安となり、両足のかかとがしっかりと地面に着けば安心感は大きいでしょう。ショップで実際にまたがらせてもらい、自分の足で支えられるかどうかを確認してみてください。

 それでは、現在新車で販売されているおすすめの原付バイクを紹介しましょう。

●通勤通学におすすめの原付バイク:スズキ レッツ

・車両価格:17万8200円(税込、以下同)

・エンジン形式:49cc強制空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒

・最高出力/最大トルク:3.7ps/3.4Nm

・車重:70kg

・シート高:695mm

 現在、国内メーカーがラインアップする原付バイクの中で、最も車両価格が安いのがスズキの「レッツ」です。車重は70kgで最も軽く、シート高は695mmで最も低いなど、狙ったかのように安い・軽い・低いと三拍子そろった原付スクーターなのです。

 安かろう悪かろうと思われそうですが、そんなことはありません。シートの下にはフルフェイスのヘルメットが入るほどの大容量トランクがありますし、車体の後部には荷物の積載に便利なリヤキャリアを標準装備しています。

 さらに、フロントには1Lのペットボトルが入る大きめのインナーラックと、ショルダーバッグなどを吊り下げるのに重宝するコンビニフックも。原付スクーターに求められる利便性を全て備えているといっても過言ではありません。

 外装には着色樹脂が使われているので、駐輪場などで隣の自転車が倒れて万が一傷が付いてしまっても、それが目立ちにくいというのもメリット。スズキが原付免許ユーザーのために開発した、良心の結晶とも言える最安値スクーターです。

●通勤通学におすすめの原付バイク:ヤマハ ビーノ

・車両価格:21万4500円

・エンジン形式:49cc水冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒

・最高出力/最大トルク:4.5ps/4.1Nm

・車重:81kg

・シート高:720mm

 レトロチックなスタイリングで人気を集めているのが、ヤマハの「ビーノ」です。実写ドラマ「ゆるキャン△」にも登場しているので、何となく見覚えがあるという方もいることでしょう。

 車両価格は、先に紹介したスズキのレッツより3万6300円高いのですが、こちらはパワフルな水冷エンジンを搭載しているので走りに余裕があります。

 ほかにも、左側のハンドレバーを引くと前後輪にバランスよく制動力を配分するコンビブレーキや、信号待ちなどで自動的にエンジンを止め、無駄な燃料消費を抑えるアイドリングストップ、さらにはスマートフォンの充電に便利なアクセサリー電源ソケットなどを備えており、差額以上の満足度が得られるのは間違いありません。

 2月には3種類の新色が追加され、カラーバリエーションは全部で6種類に。通勤通学の足としてだけでなく、ちょっとしたツーリングにも使いたくなるような原付スクーターです。

●通勤通学におすすめの原付バイク:ホンダ スーパーカブ50

・車両価格:24万7500円

・エンジン形式:49cc空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒

・最高出力/最大トルク:3.7ps/3.8Nm

・車重:96kg

・シート高:735mm

 バイクに興味がない人でも、一度は「スーパーカブ」という名前は聞いたことがあるでしょう。1958年の誕生以来、乗り物の1シリーズとして世界最多の販売台数を誇るのが、ホンダのスーパーカブなのです。

 自動的に変速するスクーターとは異なり、スーパーカブは左足のペダルで変速操作(シフトチェンジ)を行う必要があります。一般的なバイクと同じ操作感が楽しめるのが特徴の一つで、近年は女性オーナーも増えているのです。

 シートの下は燃料タンクで占められているので、スクーターのようなトランクスペースはありません。その代わりというわけではありませんが、車体後部には大きなリヤキャリアを備えているので、工夫次第でたくさんの荷物を積むことができます。

 また、735mmというシート高はレッツより40mmも高いのですが、足を真下に下ろせるスタイリングなので、数値から受ける印象ほど足着き性は悪くありません。

 車両価格はレッツやビーノよりも高いですが、スーパーカブは常に中古市場で人気があるため、リセールバリューが高いというのも見逃せません。また、ベテランライダーが最後に選ぶバイクとしても評判ですので、ぜひその味わい深い世界に触れてみてください。

●通勤通学におすすめの原付バイク:ヤマハ eビーノ

・車両価格:31万4600円

・原動機種類:交流同期電動機(定格出力:0.58kW)

・最高出力/最大トルク:1.6ps/7.8Nm

・車重:68kg

・シート高:715mm

 最後に紹介するのは、テレビ番組「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」で有名なヤマハの電動スクーター「eビーノ」です。

 先に紹介したビーノはガソリンエンジンを搭載しており、ホンダが国内で生産しています。対してこのeビーノは、海外工場のヤマハモーター台湾が生産を担当。名前やスタイリングは似ていますが、全くの別物なのです。

 スペック上では1回の充電で32km走れることになっていますが、これは体重55kgのライダーが気温25度の中で測定したものです。体重が増えるほど、また気温が下がるほど走行距離が短くなるので、その点は注意が必要です。また、シートの下はバッテリーが占拠しているため、たくさんの荷物を入れることはできません。

 それでもこのeビーノを推す理由は、電動モーターのためとにかく静かで低振動なことです。加減速のスムーズさはガソリンエンジンでは決して達成できない領域ですし、さらに1回の充電にかかる電気代は約15円ですので、非常に経済的でもあります。

 車両価格は31万4600円とだいぶ高めですが、国が購入費用をサポートする補助金制度により、3万1000円が交付されます(※応募要件あり)。つまり、実質28万3600円と考えれば、前向きに検討したい方もいるのではないでしょうか。

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