石原さとみの迫真の演技、心を失っていく母親の姿を演じ切った映画『ミッシング』予告編解禁

0

2024年03月20日 10:00  ORICON NEWS

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ORICON NEWS

『ミッシング』(5月17日公開)ポスタービジュアル(C)2024「missing」Film Partners
 俳優の石原さとみが主演を務めた、吉田恵輔(※吉=つちよし)監督のオリジナル脚本の映画『ミッシング』(5月17日公開)のポスタービジュアルと予告編が解禁となった。

【動画】映画『ミッシング』予告編

 ポスターは「わたしたちは、心を失くしてしまったのか?」というキャッチコピーのもと、茫然自失の表情と、涙がこぼれる瞬間のかすかな生気を感じさせる表情と、石原の演技の振り幅に期待が高まるデザインとなっている。

 物語は、愛する娘がある日突然いなくなってしまったことから始まる。その帰りを懸命に待ち望みながらも、自分たちの力ではどうにもできない現実との間でもがき苦しみ、事件をめぐるマスコミと世間の声に翻弄される母親とその家族。世の中にあふれる欺瞞(ぎまん)や好奇の目にさらされながらも、いつか必ず会える、その日を信じて――。

 出口のない迷路を彷徨い続ける母親・沙織里を演じた石原は、2022年に出産後、復帰作として本作を選び、1年9ヶ月ぶりの芝居に臨んだ。これまでのイメージを一新させる新境地に体当たりで挑んでいる。

 解禁となった予告編は、「なんかまたひどいこと書かれてるんだけど」と低い声で吐き捨てるようにつぶやく、石原のこれまでのパブリックイメージを覆す衝撃的なシーンから幕を開ける。

 険しい表情で見つめるパソコンの画面には、沙織里へのバッシングが並んでいた。娘が行方不明になってから3ヶ月が経ち、地元テレビ局の記者・砂田(中村倫也)は誠意ある取材を続けるが、放送される番組は局の方針で煽情的な内容にせざるを得ない。世間の関心はいつの間にか沙織里の行動を非難する悪意ある書き込みとなって沙織里や夫の豊(青木崇高)を苦しめる。

 沙織里の弟・圭吾(森優作)も誘拐犯の疑いをかけられ、世間の好奇の目にさらされる。家族であるはずの圭吾にもつかみかかっていくほど、心を失っていく沙織里たちの姿は見る者の心を揺さぶっていく。そして、さまざまな思いを胸に必死にもがき翻ろうされる場面から一転、暗い画面に響く着信音は、沙織里たちに何を知らせようとしているのか…。

 同情や善意だったはずの私たちの興味や関心は、いとも簡単に好奇心や悪意となって、誰かの心を突き刺していく。娘の失踪事件は、この物語の始まりに過ぎず、事件を取り巻く“世の中”が沙織里の心を壊していく。人間描写に定評ある吉田監督ならではのリアリティある演出が、現代を生きる私たちに深く問いかける予告映像となっている。

 わずか1分27秒の予告映像からも、ギリギリまで追いつめられる主人公・沙織里の、とてつもない感情のうねりが伝わってくるが、6年前に自ら伝手を頼り「吉田さんの映画に出たいです」と直談判したという石原は、「こういう作品がやりたかったんだ、それが完成したんだ!本当にうれしい。夢がかなったなと思いました」と熱く語っている。

 中村は、撮影で一番印象的だったことは「(石原が)心身をすり減らしながら芝居をする姿。それが一番ですね」と明かし、青木は「この役と向き合うこと自体が(第一子出産後の石原さんにとって)とても怖いことだと思うんです。“パン”と(現場とプライベートで)器用に切り替えてできたとしても、そういう向き合い方はしたくない、そんな役だと思います。母親というものの深さ、大きさ、偉大さ、というものを改めて感じました」と語り、石原の覚悟の演技を称賛している。


動画を別画面で再生する



    ニュース設定