鈴木おさむ氏“放送作家”引退に未練なし ヒットメーカーのまま絶筆「天職だから辞められる」

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2024年03月31日 13:37  ORICON NEWS

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鈴木おさむ氏 (C)ORICON NewS inc.
 2024年3月31日をもって放送作家、脚本家を引退する鈴木おさむ氏が、同日に都内で行われた小説『もう明日が待っている』(文藝春秋)発売記念会見に出席した。報道陣を通じて「32年間、放送作家としてたくさんの作らせてもらったことに感謝しております。皆さんが見てくれていたからこそ、放送作家として続けることができました。本当に本当に感謝しています。自分にとって天職だったんだなと。ただ天職だったから辞められる」と思いを伝えた。

【会見写真】SMAPへの思いを熱弁した鈴木おさむ氏

 鈴木氏は、大学時代に放送作家になりたいと思い、中退して19歳で放送作家デビュー。以降、日本テレビ系『人生が変わる1分間の深イイ話』、TBS系『中居正広の金曜日のスマたちへ!』、フジテレビ系『笑っていいとも!(水曜日)』『SMAP×SMAP』『もしもツアーズ』、テレビ朝日系『クイズプレゼンバラエティQさま!!』『いきなり!黄金伝説』『SmaSTATION』など、数々のヒット番組を手掛けた。

 ヒットメーカーのまま惜しまれつつ絶筆する。鈴木氏は「ここにきて、本やドラマがヒットした。すごくうれしいのは自分が作ったものが世にヒットした状況で辞められるのが最高。これでヒットしてなかったら“辞めるべくして辞めたおじさん”みたいになっちゃう(笑)。『あいつ、まだ当てられるな』といううちに辞められるのは最高の幸せ」と心境を明かした。

 “引退と同時敢行、覚悟の一冊”と銘打った本作は、国民的アイドルグループ・SMAPの誕生から解散まで、彼らが起こしてきたいくつもの奇跡と、不可能を可能にしたすさまじい熱量。彼らの知られざる“真実”を描いた物語を一冊の本としてまとめ、“小説SMAP”ともいえる仕上がりとなった。

 「(放送作家を)辞めなければ書く勇気が持てなかった」と話した鈴木氏は「思い出しながら書いたのでつらかったですね。当時のことをいろいろと思い出し、筆が進まないことがありました。特に泣きながら書いたのは、東日本大震災と彼らと僕たちが向き合った時。彼らSMAPは震災と向き合って、僕らスタッフは番組を作るうえで怖い、逃げたいという気持ちは正直ありました。でもエンターテイメントを作る立場として向き合って、その時に彼らと向き合ったときのことを思い出したら、涙を流さすにはいられなかったです」と“最後の小説”を書き上げた過程を感慨深げに振り返った。

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