東京都豊島区内の駅周辺で、スポーツタイプ自転車の盗難被害が相次いでいることが4日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁は、連続窃盗事件とみて捜査するとともに、近隣住民に防犯対策強化を呼び掛けている。
捜査関係者によると、いずれも豊島区内にあるJR大塚駅と都営三田線西巣鴨駅周辺のマンションや商業施設の駐輪場では昨年10月〜今年1月末、スポーツタイプの自転車計約45台が盗まれた。
複数の被害現場周辺の防犯カメラに、同一とみられる2人組が映るなどしており、複数犯とみられる。
被害に遭ったのはジャイアントやメリダ、ビアンキなどの大手メーカーの製品で、中古市場で3万〜10万円超の値が付くとされる。チェーンなどによる施錠中の被害も多く、工具で破壊された可能性があるという。
被害は1月上旬にいったん収まったが、3月中旬に再び増加。西巣鴨駅近くで自転車店を経営する内垣万平さん(46)は「ここまで続発するのは珍しい」と驚く。
店には1月4日、自転車を買いに3人の客が訪れた。いずれもスポーツタイプの自転車を盗まれたことが購入理由だったという。内垣さんは「一般のものよりも値が張るが、不正に解錠されるとアラームが鳴る鍵もある」と、より高度な防犯対策を推奨する。
警視庁は、施錠中の自転車も被害に遭っていることを踏まえ、「自宅に保管してほしい」と呼び掛けている。