実況者向け「ゲーミングマンション」内見してみた 防音・家賃はどんな感じ?【動画あり】

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2024年04月05日 13:01  ITmedia NEWS

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 ゲーム実況・配信が当たり前になった昨今。機材についての情報発信も増え、誰でも始めやすくなった。配信はしなくても、友達とボイスチャットで盛り上がりながら、オンラインでゲームを遊びたい需要は大きいだろう。ただ、周囲を気にせず声を出せる環境は、なかなか整えにくい。


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 そんな需要に応え注目を集めているのが、賃貸事業者リブラン(東京都板橋区)が「ゲーミングマンション」として提供する「ミュージション plus 世田谷経堂」(東京都世田谷区桜上水一丁目21番14号)だ。防音に加え、高速なネット回線を売りとした賃貸マンションで、すでに24戸中15戸が埋まっており、他の部屋も順次契約が進んでいる(3月11日の取材時点)という。


 今回は2023年12月に竣工したばかりの同マンションを内覧。防音やネットの性能を確かめつつ、リブランや物件の営業を担当するリブランマインド(同)の担当者に話を聞いた。また、本取材の内容はこちらの動画でもレポートしている。防音性を実際に確かめるテストも実施したので、ぜひご参照のこと。


●いざ内覧、ゲーミングマンション!


 ミュージション plus 世田谷経堂は小田急小田原線経堂駅から徒歩12分、バス停「桜上水2丁目」から2分ほどの場所にある。駅からはちょっと歩くが、駅前は店が多く、マンションまでの道中もスーパー、飲食店、コンビニ、個人商店などが複数あったので、買い物には困らないだろう。マンション徒歩1〜2分圏内にもコンビニがあり、重宝しそうだ。やや道が狭いので自動車の運転は難しそうだが、坂が少ないので自転車で十分かもしれない。


 マンションは鉄筋コンクリート造りの5階建て。部屋は1Kと2K、2LDKが存在する他、駐輪場と駐車場も備える。ただし、駐車場のスぺースは1台分のみなので、希望者同士で取り合いになりそうだ(記者が内覧した時点ではすでに埋まっていた)。楽器や機材の運搬も想定し、エレベーターはやや広めになっていた。


防音性能はいかほどに? 実際に試してみた


 今回見学したのは1Kと2LDKの部屋。1Kではキッチンスペースの向こう側、2LDKでは部屋の一つが防音スペース(LDKは非防音)だった。なお、家具は内覧用のサンプルで、入居時に利用できるわけではない。


 どちらの部屋も、特徴は「防音」と「ネット環境」。前者は窓に二重サッシなどを採用することで「D-70」の防音性能を実現した。具体的には工事現場の騒音が、住宅街の環境音や時計の針が動く音程度にまで小さくなるという。


 それぞれの部屋が隣り合っていたので、許可をもらった上で1Kの部屋でピアノを弾いてもらったり、スピーカーから大きめの音でハードロックを流したりしてもらったが、2LDKの部屋からは全く聞こえなかった。


 音量を計測する機器でのテストも行ったが、90dbほどあったピアノの音が、扉の外では50〜60db、隣の部屋では28〜30db程度にまで減衰。ほぼ環境音と同じくらいにまで小さくなっており、隣の部屋からは耳をすましても聞き取れないくらいだった。


 外からの音も気にならない。近隣は車の往来が多少あり、付近の学校からはチャイムや子供の声も響くが、防音スペースの中からはほぼ聞こえなかった。


ネット環境はどう? スピードテストしてみた


 もう一方のネット環境は、各戸に最大1Gbpsの回線を用意。より強力な回線を希望する場合は、オプションで最大10Gbpsの「NTTフレッツ光クロス」を導入できる。


 内覧時はデモ用として最大2Gbps程度の回線が利用可能だった。有線接続したPCでスピードテストを実施したところ、上りと下りの双方で2.3Gbps程度が安定して出る結果に。Ping値も4〜13ms程度。今回の回線はデモ用なので、実際の環境と同一でなく、参考程度ではあるが、オンラインゲームや配信には十分だろう。


 その他、室内にはゲーム実況者の利用を想定した設備が満載。例えばインターフォンは音声式ではなく、光で来客を知らせるものを採用していた。


 2LDKの防音スペースには、天井にレールとアース付きコンセントを完備。照明や家具を配信映えするレイアウトで配置できるようにしてあった。いずれの部屋も、クローゼットは縦に大きめ。ゲーム実況や音楽好きの入居を見込むため、コスプレ衣装や楽器演奏用のドレス、機材が収納できるようなサイズ感にしたという。


 総じてうたい文句通りに防音・ネット回線を重視した部屋だが、気になるのはお値段だ。家賃は部屋により13万2000円から28万円で、例えば今回内覧した1Kの部屋は管理費込み15万4500円、2LDKの部屋は同22万100円という。


●もともとは音楽好き向け コロナで“ゲーマー需要”


 同マンションを開発したリブランはもともと、ミュージシャンや楽器好きな人向けに「ミュージション」と題して防音マンションを開発していた企業だ。コロナ禍でゲーム実況が流行した結果、ゲーマー・配信者からの需要も高まり、新たにネット回線を強化した「ミュージション plus」を開発するに至ったという。


 実際、ミュージションは会社員をしつつ趣味で音楽をしている人などの利用が多いと同社。取材した3月時点では、ミュージション plus 世田谷経堂も含め、ミュージションシリーズ全体で5000人以上が入居を待つ状態という。


 需要を受け、リブランは2025年冬以降に新たなミュージション plusの開発を検討中。防音のみのミュージションは年内に6棟程度増やす予定という。


このニュースに関するつぶやき

  • ちゃんと外壁もレインボーに光る仕様なんだろ?ゲーミングなんだから
    • イイネ!8
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