![](https://news-image.mixi.net/article/176/176_20240412_1033850_012.png)
会社にいるとき、妻のヒトミから連絡が入った。その内容に驚いた俺はすぐ電話をかけたが出ない。帰社時間になり、ひとまず家に帰ろうと思って家路を急いだ。
![1-2-1](https://image-select.mamastar.jp/interspace/wp-content/uploads/1711601595-9cea93232eebd057c557c7d99acfc9ee-1200x1000.png)
もともと長男が親と同居をするのが珍しくない地域で、実家の父は会社を経営している。俺は現在、別の会社で働いているが父の会社を継ぐ予定でいるため、のちのちのことを考えて一緒に住んだ方が何かとコミュニケーションも取りやすいだろうと同居をすることに決めた。
ヒトミはとても穏やかな性格だ。同居のこと話したときも「今まで人間関係でトラブるとかほとんどなかったから、きっと大丈夫。ご両親も良い人たちだし」と快く受け入れてくれた。
両親は、俺たちの同居をとても喜んでくれた。実家もリフォームしてくれたし、もちろん費用も全額負担してくれた。
![1-2-2](https://image-select.mamastar.jp/interspace/wp-content/uploads/1711601620-ee197755a7980ee42cf6e73da8cfa7d4-1200x686.png)
実は、同居を始めてからというもの、母さんとヒトミが揉めることは結構あった。その度に、二人の間に俺がはいって、事態をおさめてきたんだ。この家で、立場が弱くなってしまうのはどうしても、嫁であるヒトミなのだからと、俺は彼女の味方をすることにしていた。そんな俺の気持ちを知っているからか「テツヤがいつも私を庇ってくれるからうれしいよ」と、ヒトミも満足してくれていると思っていたのに。慌てて帰宅すると、母さんが……。
|
|
![1-3-1](https://image-select.mamastar.jp/interspace/wp-content/uploads/1711601637-c25ea5a95ac12fcdc0f4955554722172-1200x1694.png)
いまどき同居なんて……と思う人もいるだろう。このあたりでは、結婚しても同居が当たり前の土地。そんな地域にずっと暮らしていると、そこに疑問は持たないものなんだ。ヒトミも快諾してくれているし、両親も喜んでいる。もちろん俺は所帯を持ったんだから、実家よりもヒトミの気持ちに寄り添っていくつもりだったし、そうしてきた。ヒトミと母さんのあいだに不穏な空気を感じても、全面的にヒトミを庇っていたから、夫婦間では何の問題もない。
それなのに、ヒトミは母さんに暴力を振るって出て行ってしまった。そんなことをするタイプじゃないはずなのに……。
俺はヒトミのところに行って、今後についてしっかり話し合わないといけないと思ったんだ。
【第2話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・よし田 編集・石井弥沙
|
|