ロッテ・小川龍成「いやらしいバッターになることがレギュラーへの近道」西武投手陣に5打席で27球を投げさせる

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2024年04月17日 09:53  ベースボールキング

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ロッテ・小川龍成[撮影=岩下雄太]
◆ 粘りの打撃

 「アウトになっても球数を投げさせたり、相手にとってもいやらしいバッターになることが自分のレギュラーへの近道だと思うので、そういうバッターを目指してやっていきたいと思います」。

 現在2試合連続で『9番・二塁』でスタメン出場しているロッテ・小川龍成は、粘りの打撃を見せている。

 16日の西武戦では、0−0の2回二死二塁の第1打席、先発・平良海馬に対してファウルで粘り、ボール球はきっちりと見極め、3ボール2ストライクからの9球目のスライダーを見送り四球を選んだ。3−3の11回一死二塁の第4打席は、二飛に倒れたが、増田達至に対して9球を投げさせ、最終的には岡大海の適時打でサヨナラ勝ち。小川は16日の西武戦、5打席立って、この日チーム最多の27球を西武投手陣に投げさせた。


◆ 逆方向にライナーを打つ

 粘るだけでなく、昨年の秋季練習から逆方向にライナーを打つ感覚を身につけるため徹底的に振り込んできたが、14日の楽天では、5−1の3回二死三塁の第2打席、藤井聖が2ボール2ストライクから投じた5球目の外角143キロストレートを逆らわずレフト前に適時打を放てば、8−2の9回一死一、二塁の第5打席、清宮虎太朗が2ボール2ストライクから投じた5球目のインコースよりの152キロストレートをレフト前に安打と、2安打ともこれまで取り組んできた形だった。

 小川自身も「その2本は自分の理想とした打席ができたと思うので、それを続けられればと思います」と振り返る。

 ただ、「まだ全然、練習含めですけど、確率は悪いので、しっかり理想とした打球を打てるように練習したいと思います」と、現状には納得はいっておらず、もっともっと技術向上を図っていくつもりだ。

 確率を高めるために打撃練習の中で、自身のチェックポイント、意識していることは何なのだろうかーー。

 「ポイントをなるべく近くというか、ボールを長くみられているなという感じと、打球の高さですね。フライだったり、ゴロにならないように低いライナーを打てていれば、良くなってくると思います」。

◆ 「レギュラーを取ることが目標」

 セカンドの守備でも、4月13日の楽天戦では、2−2の9回一死満塁で島内宏明のセカンドライナーを前進守備のセカンド・小川がダイビングキャッチ。「弾いてしまったりしたらサヨナラの場面だったので、なんとしてもとってやるという気持ちで守っていました」と、サヨナラのピンチを好守備で防いだ。

 16日の西武戦では今季初盗塁を決めるなど、攻走守で良い働きを見せている。ここ2試合はスタメンで出場しているが、「本当に準備のところを大事にして、最善の準備をして試合に臨めば結果はついてくると思うので、準備を怠らずやっています」とし、「守備もバッティングもとなるので、全部において最善の準備を心かげています」と続けた。

 「スタメンでレギュラーを取ることが目標なので、しっかり結果を出してアピールして、スタメンで多く出られるようにやっていきたいと思います」。日に日に高まる存在感。セカンドのレギュラーの藤岡裕大が16日のオイシックス二軍戦で実戦復帰を果たしたが、小川も藤岡が不在の間に持ち味を発揮し続けることができれば、チーム力アップに繋がる。この先も、粘りの打撃、反対方向へのライナーへの打撃で、首脳陣がスタメンで起用したいと思わせるような働きを披露していきたいところだ。

取材・文=岩下雄太
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