風間俊介、フリーになっても「見えている景色はあまり変わってない」40代の挑戦

1

2024年04月28日 07:10  週刊女性PRIME

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

週刊女性PRIME

風間俊介 撮影/吉岡竜紀 ヘアメイク/道中佳美 スタイリング/手塚陽介

  “地球ゴージャス”(主宰=岸谷五朗・寺脇康文)の三十周年記念公演『儚き光のラプソディ』に風間俊介が出演する。

今の自分にしかできないこと

「地球ゴージャスさんの舞台に初めて出させていただいたのは、20歳のときの『クラウディア』(2004年)。そのとき“次、10年後な”って(岸谷)五朗さんが冗談めかして言っていて。そしたら、本当に10年後『クザリアーナの翼』(2014年)で声をかけていただいて。

 そのときも“また10年後だな”と笑っていて。“もっと早く呼んでくれてもいいんですよ?”って言ったけど、また10年がたって今作のお話をいただいて。“あの時の約束だ。本当にすごい!”って、まず思いました」

  “逃げたい”と思っていたところに出現した扉。くぐってみると、同じ経緯で7人が集まった。生きる時代も場所も異なる面々が会話を重ねていく中で、関係性は微妙に、そして確実に変化していく……。

『クラウディア』のとき、五朗さんの40歳の誕生日をカンパニーで祝っているんですよ。あの時、僕が見ていた五朗さんはそれはそれは大きくて、偉大で。同じ40歳になった今、すごく感慨深いのと同時に“自分、大丈夫か?”って思います。でも、人にはそれぞれの時間があるので、僕なりの40歳を出していけたら

 とはいえ、そのビジュアルはデビューのころからほぼ変わらないように見える。

「10年前、15年前の僕の写真が出てきても、全然いつのものかわからない(笑)。でも、やはり年は取っていて。少し前に『クラウディア』を見る機会があったんですが“若っ!”って思いました。そして“今やったら全然違うだろうな”とも」

 過去の経験を糧に、役者としては一歩ずつ進んでいる。だが、そんな成長のすべてを美談にする気はないという。

「成長しちゃったからできなくなることも実はあって。だからいつだって“あの時にしかできないこと”なんですよね」

『3年B組金八先生』(1999年)で、風間演じる兼末健次郎がパトカーの中で振り返るシーンを挙げ、

いまだに見て“この顔は二度とできない”と思いますし。そう思うと、きっと今作も何年後かには“もっとこうしたい”が生まれるかもしれない。何より“今の自分にしかできないこと”は一生ついて回る。

 成長しながら、成長ゆえにできなくなったことを慈しみながら、今を生きていきたいなと思っています

大丈夫ですか?僕、できていますか?

 現在はフリーで俳優活動を続けている。

「もっと新しさを感じていたほうがいいと思うんですけど、実はあまり変化を感じていなくて」

 と、いたずらっ子のように微笑む。

たぶん、みなさんのほうが変わったように見えるのかな?元から結構、自分のやりたいことをやる、ちょっとイレギュラーな動きが多かったと思うので(笑)。目の前に作品があって、それに取り組む。僕から見た景色はあまり変わってないです。

 それに対し“よかった”と思いながら“でも、僕ってそうだよな”とも思っていて。そんな面白さを感じています

 最近、X(旧ツイッター)とインスタグラムを始めた。

大丈夫ですか? 僕、できていますか? まだ、おっかなびっくりで。“え、こうなってるんだ”とか思いながら。

 なんか、僕が描く風間俊介は“インスタグラム始めました”みたいな人間ではないのに、“え、これ、わかんなーい”みたいな雰囲気をやりたがる自分も知っていて(笑)。なので、しれっとやれたらと思ってます

40代、無駄なものをすごく愛していきたい

 今後の俳優としてのあり方を聞いてみると、こんな答えが。

「振り返ってみれば20代も30代も楽しかった。だからたぶん、40代を振り返るときも“楽しかった”と言っていると思う。あまのじゃくな言い方をさせてもらうなら、目標を立てないことが目標です」

 目標があると、その達成のための最短距離を探ってしまう。

「それも素晴らしいことなんですが、自分がどこにたどり着くかわからずに、出会う人たちによって道が変わっていき、最終的に“あ、こんな景色のところに来たんだ”というほうが僕はいい。

 昨今はコスパやタイパなど、最適解を求めて無駄をそぎ落とすことが美徳ともされますが、僕には無駄をそぎ落としたものはとても余裕がなく、焦っているように見えるんですよね。だから僕は無駄やいらないものを、すごく愛していきたい。

 絶対に必要なものだけに囲まれていると、絶対に手放せないからあんまり面白くなくて。そんな余分なものを楽しんでいきたいし、40代もそうでありたいかな

 独自の哲学には説得力があり、何ともセクシーだ。

Daiwa House Special 地球ゴージャス 三十周年記念公演

『儚き光のラプソディ』

東京公演(明治座)4/28〜5/26、大阪公演(SkyシアターMBS)5/31〜6/9
出演/中川大志、風間俊介、鈴木福、岸谷五朗、寺脇康文 ほか

このニュースに関するつぶやき

  • 最近だけど、この人とバカリズムの区別がつかない。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

ニュース設定