その色気…どこに隠していた?“37歳俳優”に陥落する女性続出のワケ。『光る君へ』『田中さん』に続く“当たり役”は

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2024年04月28日 16:20  女子SPA!

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©「好きなオトコと別れたい」製作委員会
俳優・毎熊克哉が、その頭角をメキメキと現してきています。

放送中の大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合、日曜よる8時〜ほか)で演じた散楽の一員・直秀役では、“直秀ロス”を巻き起こした毎熊。昨年はドラマ『セクシー田中さん』(日本テレビ系)で最悪の第一印象からどんどん株を上げたこじらせ男子を演じるなど、当たり役が続いています。

そして今クールのドラマ『好きなオトコと別れたい』(テレビ東京系、水曜よる12時30分)では、これまでのイメージを一新する“ダメ男”っぷりを発揮! 沼を感じさせる毎熊の魅力に迫ります。

◆なにその色気?! 抱かれたくなる稀有な“ダメ男”

まず現在放送中のドラマ『好きなオトコと別れたい』ですが、「どこにその色気を隠していたのですか?」というほどにセクシー!! 本作は、藤緒あい氏による同名作の実写化作品。仕事に疲れ、将来に不安を抱くアラサーの主人公・白石郁子を堀田茜が演じています。そして毎熊は、定職に就かず郁子の家に居候するヒモ・黒川浩次(ひろじ)役。

郁子は浩次に対して、何度も別れを切り出したり、働いてほしくてイライラしたり怒ったりするものの、なんだかんだとほだされてしまう。毎熊演じる浩次……ツワモノです。なぜなら典型的な“ダメ男”なのに、憎めない魅力があるから。

◆「ため息出るほどよかった?」毎熊克哉“浩次”の魅力

まず第1に、女性が抗えなくなるほどの“色気”。適度な低音でゆったりとしたしゃべり方。そして、柔らかくて優しいのにやたらとエロい触り方! 初回の冒頭から、郁子を抱きながら「郁子、俺のことかなり好きでしょ」とベットインし、終わったあとは「ため息出るほどよかった?」ってー!!

キラキラした男性にキザったらしいく言われたら興ざめしそうなこのセリフも、毎熊の落ち着いた佇まいと声だからこそ、妙なリアリティがあって色っぽい。陥落です。

そして第2の魅力は、人としての圧倒的な“包容力”。郁子のことはもちろんですが、周囲の人々を受け止める力がある浩次。困っている人を放っておけずに、寄り添わずにはいられない。ただ優しいのとは違い、相手が本当に欲しい言葉や行動を浩次はくれるのです。

郁子が別れられないのも分かる! 共感しかない!! それは、このいそうでいない浮世離れした存在の浩次に、毎熊がリアリティをもたせているからに他なりません。

◆ロスを巻き起こした『光る君へ』の直秀役

役柄がガラリと変わり、大河ドラマ『光る君へ』の直秀役も非常に魅力的です。本作では『源氏物語』を生み出した紫式部/まひろ(吉高由里子)と平安時代の最高権力者となる藤原道長(柄本佑)の“想い”を軸に、さまざまな人間模様が描かれています。

毎熊が演じた直秀は、町辻で風刺劇を披露する散楽の一員で、歴史に記されてはいないオリジナルのキャラクター。平安の時代にいたかは分からないけれど「絶対にそこにいた!」と思わせるリアリティを毎熊は直秀に吹き込んでいたと感じます。あまりに遠い昔でどこか現実的ではない平安の世界を、直秀は私たちと同じ視点で観ている存在だったのではないでしょうか。

◆「帰るのかよ」「行かねえよな」話題になった台詞も多数

また直秀は、まひろと道長を、物理的にも心理的にも“繋ぐ”役割を担っており、相反する気持ちや立場を多面的にもっている人物。その複雑な心持ちを毎熊は見事に表現していました。身分が違うものの、まひろに惹かれる。毛嫌いしている貴族側の道長に対しても、どこか憎めない。どこか羨ましさもあり、惹かれてしまう。

「帰るのかよ」「一緒に行くか?」「行かねえよな」など“胸キュン”と話題になった台詞もありましたが、それは毎熊の繊細な心理描写があってこそ!

登場シーンはさほど多くなかったものの、回を重ねるごとに直秀の複雑な立場や心情が積み重なったことにより、私たちはどんどん毎熊に魅せられていったのではないでしょうか。そして「もっと直秀を!!!」と視聴者のボルテージが上がったところで、まさかの展開。その後の“直秀ロス”は、毎熊の秀逸な演技により、起こるべくして起こったといえるでしょう。

◆『セクシー田中さん』では偏見まみれの商社マン

毎熊は現在37歳。どちらかといえば、遅咲きの俳優さんかもしれません。しかし長かった下積みの分だけ確かな実力で、多くの作品にリアリティを与えてきました。昨年放送されたドラマ『セクシー田中さん』では、女性に対する偏見にまみれた商社マン・笙野浩介役が話題に!

女性に失礼なことばかり言って、多くの女性を敵に回していましたが、偏見の裏側にある家庭環境や過去の恋愛経験が描かれるとともに、好感度もアップ。偏屈ながらも懸命に生きる笙野のチャーミングさが光る演技で、愛されるこじらせ男子へと昇華させていました。毎熊はこの役で、第118回ザテレビジョンドラマアカデミー賞・助演男優賞1位を受賞しています。

◆過去に演じた3人の“訳あり兄”にみる確かな演技力

個人的には、複数のドラマで演じた“訳ありの兄”というポジションの毎熊が好み!『コントが始まる』(日本テレビ系、2021年)では、主人公・春斗(菅田将暉)の兄役。超エリートコースからマルチ商法にはまり、すべてを失い自室に引きこもります。

『ドクターホワイト』(カンテレ・フジテレビ系、2022年)では、舞台となる大病院に勤める院長の娘・麻里亜(瀧本美織)の、失踪した兄。そして『初恋の悪魔』(日本テレビ系、2022年)では主人公・悠日(仲野太賀)の兄で、優秀な刑事だったが捜査中に殉職してしまった男性。

どの兄もそれぞれに“訳あり”ながら惹かれるキャラに仕上がっているのは、やはり毎熊の力といえるでしょう。

◆俳優としても創り手としても邁進していく毎熊

数多くの映画やドラマで幅広い役柄を演じる一方、映像制作ユニット「Engawa Films Project」にも参加。5月18日から新宿K’sシネマで限定公開される、藤原季節初主演映画となる『東京ランドマーク』に製作・プロデューサーとして携わっています。

俳優としても創り手としても邁進していく毎熊。これからの活躍に、ますます期待が高まります。

<文/鈴木まこと(tricle.ltd)>

【鈴木まこと】
tricle.ltd所属。雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Twitter:@makoto12130201

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