『アンチヒーロー』の大島優子、『アンメット』の野呂佳代 元AKB48がコミックリリーフで増す存在感

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2024年04月28日 19:01  日刊サイゾー

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大島優子(写真/Getty Imagesより)

 長谷川博己が“どんな犯罪者でも無罪にする弁護士”を演じるTBS系日曜劇場『アンチヒーロー』。同作で、長谷川演じる明墨弁護士をサポートするパラリーガル・白木凛役を好演しているのが大島優子だ。

 明墨弁護士のもと、馬券を偽造したり、学生のふりをして大学に潜入したりなど、倫理的に問題がありそうな“強引な調査”を行う場面も多い白木。大島はコミカルな要素を加えつつ白木を演じることで、重々しい作品の空気を和らげる効果を発揮している。

 いわば“コミックリリーフ”に近い役割で、作品に欠かせない存在となっている大島。俳優としての引き出しの多さを感じさせるものとなっている。

「AKB48時代から俳優としての仕事も多く、いわゆる“ヒロイン”のようなわかりやすい役はもちろん、影のあるような役も見事にこなしてきたのが大島さんです。そして『アンチヒーロー』では、必ずしも作品の本筋に直接関わってくるタイプではないものの、視聴者の心をつかむ“いい味”を出す演技をしていて、“安心できるバイプレイヤー”という雰囲気です。演技の幅がどんどん広がっているのを見せつけていますね」(ドラマ関係者)

 大島と同様、見事なバイプレイヤーぶりを見せているのが、カンテレ・フジテレビ系『アンメット ある脳外科医の日記』で麻酔科医・成増貴子を演じている野呂佳代だ。

 頼りになるベテラン医師であり、主人公の川内ミヤビ(杉咲花)の力強い味方でもある成増。こちらも物語の本筋に関わるキャラクターではなく、出演シーンも決して多いわけではないが、大島演じる『アンチヒーロー』の白木と同じように、コミックリリーフ的な役割となっている。

「全体的に淡々とした空気で物語が進む『アンメット』のなかでは、野呂さん演じる成増はパワフルな空気を持った役柄です。主人公が記憶障害を持っているという内容で、ともすれば暗くて重々しい雰囲気になりそうなところ、成増のような明るいキャラクターがいることで、作品のバランスが上手く取れている。結構重要な役だと思います」(同)

『ゴッドタン』(テレビ東京系)などのバラエティー番組で高いお笑いスキルを発揮する野呂だが、ここ数年は俳優としての仕事が激増中。NHK大河ドラマ『光る君へ』にも出演した。

「野呂さんの場合、バラエティータレントとしてのキャラクターが印象的だということが大きなメリットになっている。明るい役柄であればバラエティーでの雰囲気をそのまま出せるし、逆に暗い役柄や真面目な役柄であれば、バラエティーでの姿とのギャップが活きてくる。そして何より、そもそもの演技力が高く、どんな役でも違和感なくこなせる。ありふれた表現ですが、作品のスパイスになるような脇役を任せるのにぴったりです」(同)

 注目ドラマで印象的な演技を見せる大島優子と野呂佳代は、ともにAKB48の2期生だ。同期のアイドルとしてAKB48に加入し、ともに大ブレイク前夜のグループを支えてきた。グループ時代からバラエティー力が高いメンバーだったのは言うまでもなく、チャレンジ精神にあふれていて、積極的に前に出ていくガッツもある2人である。

 大島は、前田敦子をセンターとする初期メンバー中心の布陣があったなか、持ち前の器用さを武器に、後輩ながらもすぐに人気メンバーとなり、前田のライバルとして選抜総選挙で1位に輝いている。一方の野呂は、総選挙で上位に食い込む人気メンバーではなかったが、同期の佐藤夏希とともに漫才コンビ「なちのん」を結成してM−1グランプリに出場するなど、当時からお笑いの分野での能力の高さを見せていた。

「たくさんのライバルが周りにいるなかで、AKB48のメンバーとしてアイドル活動していたことが、いまの大島さんと野呂さんの俳優活動に良い影響を与えているのは間違いないでしょう。

AKB48グループのなかで自分の立ち位置を確保するには、ただ大人の指示通りに動いているだけではダメ。自分のストロングポイントを見つけて、そこをアピールしていかなくてはならない。一方で、自分に求められていることにも応えていかなければならない。そういったことをやってきたのが大島さんと野呂さんなんですよね。

 また、2人は大ブレイク前の厳しい時代のAKB48を知っていて、ハングリー精神も持っている。俳優という世界でバイプレイヤーとしての役割を見つけて、見事に全うしているのは、AKB48時代の経験があったからなのは間違いない」(アイドル誌ライター)

 物語の展開も気になる『アンチヒーロー』『アンメット』だが、大島優子と野呂佳代の味のある演技からも目が離せない。

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