衆院3補選、自民全敗=立民完勝、維新も下す―岸田政権に打撃

39

2024年04月28日 21:01  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

酒井菜摘氏
 自民党派閥の裏金事件後初の国政選挙となった衆院東京15区、島根1区、長崎3区の補欠選挙が28日、投開票され、自民党は唯一候補を立てた島根を落として全敗を喫した。立憲民主党は9人乱立の東京、日本維新の会と一騎打ちを展開した長崎を含めて完勝。岸田文雄首相(自民総裁)に深刻な打撃となった。

 3補選はいずれも「政治とカネ」の問題が取り沙汰された自民議員の辞職・死去に伴う。強い批判が民意として示された形だ。

 与野党は5月の大型連休明けから、後半国会の焦点となる政治資金規正法の改正論議を本格化させる。規制強化を訴える立民など野党が攻勢を強めるのは必至。9月に党総裁任期満了を迎える首相は局面転換を図るため、6月23日の会期末に合わせた衆院解散を模索しているとされるが、「岸田降ろし」の動きが表面化する可能性もある。

 自民の茂木敏充幹事長は28日夜、党本部で記者団に「大変厳しい結果だ。国民の信頼を回復できるよう努めたい」と述べた。立民の泉健太代表は記者団に「自民党の政治改革案が進まないなら(国民に)信を問わなければならない。早期の衆院解散を求めていきたい」と強調した。

 島根1区は細田博之前衆院議長(自民)の死去を受けて実施され、立民元職の亀井亜紀子氏(58)が自民新人の錦織功政氏(55)=公明党推薦=との一騎打ちを制した。細田氏は安倍派(清和政策研究会)の会長経験者。島根は全国有数の「保守王国」として知られ、自民は1996年の小選挙区制導入以降で初めて議席を失った。

 自民は東京15区と長崎3区で候補擁立を見送り、不戦敗を選択した。

 東京15区は公職選挙法違反(買収など)事件で柿沢未途前法務副大臣(自民離党)=有罪確定=が議員辞職したことに伴う。立民新人で元東京都江東区議の酒井菜摘氏(37)が、無所属新人の須藤元気氏(46)、維新新人の金沢結衣氏(33)=教育無償化を実現する会推薦=、諸派新人の飯山陽氏(48)、小池百合子都知事が支援した無所属新人の乙武洋匡氏(48)=国民民主党推薦=ら8人を下した。

 長崎3区は安倍派裏金事件を受けた谷川弥一氏(自民離党)の辞職による。立民前職の山田勝彦氏(44)=社民党推薦=が維新新人の井上翔一朗氏(40)=教育推薦=を破った。



 

 ◇島根  1区 衆選補選  開票終了

                 確定

当 82,691 亀井 亜紀子 立 元(2)

  57,897 錦織 功政  自 新



 ◇東京 15区 衆選補選  開票終了

                 確定

当 49,476 酒井 菜摘  立 新(1)

  29,669 須藤 元気  無 新

  28,461 金沢 結衣  維 新

  24,264 飯山 陽   諸 新

  19,655 乙武 洋匡  無 新

   8,639 吉川 里奈  参 新

   8,061 秋元 司   無 元

   1,410 福永 活也  諸 新

   1,110 根本 良輔  諸 新



 ◇長崎  3区 衆選補選  開票終了

                 確定

当 53,381 山田 勝彦  立 元(2)

  24,709 井上 翔一朗 維 新。 

亀井亜紀子氏
亀井亜紀子氏


山田勝彦氏
山田勝彦氏

このニュースに関するつぶやき

  • 自民も維新も大惨敗。6月に総選挙やったら本当に政権交代が起きる寸前になってしまった。岸田首相は完全に詰んだ。維新も立憲に全く歯が立たなかった。秋の総裁選で石破政権誕生→解散の流れか。
    • イイネ!1
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(28件)

前日のランキングへ

ニュース設定